「マクロ」の意味とは?マクロ機能の使い方とマクロ経済を解説

「マクロ」とは巨大であることという意味のカタカナ語で、マクロ経済のように使われています。しかし「マクロ」は、IT用語として使われると全く違う意味で用いられています。今回は「マクロ」の基本的な意味とIT用語としての「マクロ」の意味と使い方、またマクロ経済の意味とミクロ経済との違いについても解説します。

「マクロ」の意味と対義語とは?

「マクロ」の意味は”巨大であること”

「マクロ」の意味は、巨大であること”です。他にも、巨視的であること”という意味もあります。

「巨大」はとても大きいという意味であり、「巨視的である」とは肉眼で観察できる程度の大きい状態という意味と、事柄を細部にこだわらず全体的に捉えることという意味もあります。

「マクロ」は「macroscopic(巨視的)の略語で、その語源はギリシア語の「makros」で、大きい長いという意味があります。

例文
  • 「マクロな展望」
  • 「マクロな世界」

「マクロ」の対義語は”ミクロ”

「マクロ」の対義語は“ミクロ”で「微視的」と言い換えられます。

「ミクロ」は、肉眼で見てないような小さなものや微小なものを表す言葉で、小さな事柄を指す場合にも使われます。

「ミクロ」は、英語の微視的を意味する”microscopic”の省略形で、ある対象を同じ分野の他の物と比べると極小だと考えられる場合に使われます。市場経済においてミクロとは、家庭の消費活動や給与などの小さな事柄を指し、物質の構成要素においては肉眼で見えない分子や原子などを指します。

例文

  • 「ミクロな世界」
  • 「ミクロな分子や原子」

IT用語「マクロ」の意味とは?

「マクロ」とは”操作や手順を一つにまとめて必要なときに使う機能”

IT用語として使われる「マクロ」はマクロ機能の略で、複雑な操作や手順を一つにまとめて登録させて、必要な時に呼び出し使用する機能のことです。

ソフトウェアでは、マクロとして一連の手順を登録して、マクロを呼び出すだけで同じ作業を簡単に行えることから、複数の文書に同じことを繰り返すような状況で使われます。

マクロを実行するときに使われるブログラミング言語を、「マクロ言語」と言います。

「マクロ」と「VBA」の違い

「マクロ」と「VBA」が混合されているケースが多いのですが、マクロはマクロ機能のことで、「VBA」はマイクロソフトの拡張機能のひとつで、マクロ機能を作成、編集、実行するときに使われるアプリケーション、またはその際に使われるマクロ言語のことを指します。

VBA」はVisual Basic for Applicationの頭文字を取った略称で、マイクロソフトが開発した言語「Visual Basic」を基礎にしてプログラムを作成します。ワードやエクセルなどで使用されています。

【マクロの使い方】一連の手順をマクロボタンに記録し実行する

マクロの使い方は、①マクロの記録を始める操作をして、②記録したい内容を作成し、➂マクロを実行させます。

手順は次の通りです。

  1. 表示タブより「マクロ」の▼をクリックして、マクロの記録をクリック。マクロ名を入力してOKをクリック。
  2. マクロ用の記録中であることを示すワークシート下の■が表示されていることを確認したら、マウスやキーボードを操作して記録したい内容を作成。
  3. 作成が終了したら、■アイコンを押して記録を終了。

マクロの実行は、空のワークシートを用意してA1セルを選択後、表示タブよりマクロを選択して、メニューからマクロ表示を選択。その中から実行させたいタイトルを選び、クリックして実行を押すと、記録された内容が空だったワークシートに表示されます。

マクロ経済とは?

「マクロ経済」とは国レベルの経済動向

「マクロ経済」とは、経済をとらえるときに、国レベルで経済の動向のことです。経済とは、政府・企業・家計の三態で全体とみなして、国全体の投資・消費・輸出入、国民所得に雇用と失業率、インフレや物価水準などを経済全体から考えます。

ニュースで聞かれる景気が悪いとか、失業率が上がったなどがマクロ経済で取り上げられる課題であり、その課題を日本経済の視点からとらえていきます。

マクロ経済学はミクロ経済を基礎とした経済分析

このマクロ経済を研究する学問が「マクロ経済学」であり、現代の経済学理論のひとつです。1930年代に、英国のケインズにより提唱されて、変遷と遂げて現在では、国民所得や消費、投資、貯蓄などのミクロ経済の分析結果から、経済全体を分析することが目的になっています。

マクロ経済とミクロ経済の違いは視点

マクロ経済が経済全体から経済を分析していくのに対して、ミクロ経済は消費や企業の活動の視点から経済を分析するという違いがあります。

「ミクロ経済」はマクロ経済の対極に位置していて、個人や家庭の消費や企業の経済活動のことです。物価の上昇が家庭の消費とどのように関係するのかなどが課題になります。

ミクロ経済学とは消費や企業の経済活動を分析

ミクロ経済を研究する「ミクロ経済学」では、消費と企業の経済活動を分析して、そこから相互依存の関係が保ちながら、どのように経済全体に影響を及ぼしているのかを研究します。つまり、経済全体を個々の消費や企業の経済活動の視点から解明しようとする学問です。

ミクロ経済学は経済学の基礎であり、1930年代に英国のケインズがマクロ経済を主張し始めるまでは、経済学の中心はミクロ経済学でした。

まとめ

「マクロ」とは巨大であることや巨視的であることという意味で、マクロ経済のように使われています。一方で、IT用語での「マクロ」は一連の手順を記録させて実行させるマクロ機能のことで、まったく違う意味として使われています。意味も使い方も違うので、それぞれ整理して覚えておきましょう

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。