「お手柔らかに」の意味と使い方とは?類語や返事の仕方も解説

「お手柔らかに」とは「弱い自分に手加減をしてほしい」を意味する言葉です。上司など目上の相手へも使われる言葉ですが、なんと返事をすればいいのか困ったことはありませんか?この記事では「お手柔らかに」の意味や使い方、類語も解説します。くわえて、「お手柔らかに」に対する返事の仕方や英語表現も解説しましょう。

「お手柔らかに」の意味とは?

「お手柔らかに」の意味は”弱い自分に手加減をして”

「お手柔らかに」の意味は、“自分は弱いため、手加減をしてほしい”ことです。「優しく手加減すること」を意味する”手柔らか”に接頭語の「御(お)」をつけた表現で、”御手柔らかに”とも表します。

自分よりも実力が上である相手に対して使い、目上・目下どちらへも使用されます。

例文

初心者なのでお手柔らかに

意味:初心者なので、手加減をしてください

「お手柔らかに」の使い方と例文とは?

「お手柔らかに」は勝負の挨拶として使う

「お手柔らかに」は勝負事の挨拶として使われます。スポーツの試合や対局前に、「お手柔らかに頼みます」と挨拶することで、手加減してほしいことを伝えるのです。「お手柔らかに」は目下から目上に使う挨拶、または目上から目下に使う挨拶と捉える人もいますが、特定の関係でしか使えないという決まりはありません。

相手の実力がまさっていると判断した状況で、使用しましょう。

「お手柔らかに」を謙遜として使うこともある

「お手柔らかに」は謙遜の言葉として使われることもあります。相手より自分の方がまさっている場合でも、相手を立てる言葉として「お手柔らかに」を使うのです。

例文

・実戦から遠のいて数年たちます。お手柔らかにね

・みなさんが思うほど秀でているわけではないので、どうぞお手柔らかに

上司へは「お手柔らかにお願いします」が適している

仕事などで目上の相手へ「お手柔らかに」を使う場合、”お手柔らかにお願いします”が適しています。「お手柔らかに」でも意味は通じますが、あとに「お願いします」や「お願いいたします」を加えるとより丁寧な印象を与えられます。

例文

・どうか、お手柔らかにお願いします

・未熟者ですので、お手柔らかにお願いいたします

・至らない点もあるかと存じますが、どうぞお手柔らかにお願いいたします

「お手柔らかに」を使った例文

「お手柔らかに」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 何卒、お手柔らかにお願いいたします
  • まだまだ修行の身ですので、どうぞお手柔らかにお願いします
  • なにぶん初心者ですので、お手柔らかに願います

「お手柔らかに」の類語と英語表現とは?

「お手柔らかに」の類語は”手加減願います”

「お手柔らかに」と似た意味をもつ言葉(類語)には、“手加減願います”が適しています。「手加減願います」は相手に手加減してほしいことを乞う言葉で、「お手柔らかに」の”自分は弱いため、手加減してほしい”という意味を表せます。

「手加減願います」の他にも、”手加減してください”や”手加減していただけますようお願いいたします”などへ言い換えてみましょう。

「お手柔らかに」は英語で”Go easy on”

「お手柔らかに」の英語表現には“Go easy on”が当てはまります。「Go easy」とは”寛大に”を意味する英語で、「on ~」を加えることで”手加減して”という文章になります。

例文

Go easy on me.

意味:私に手加減してください

試合前の挨拶では「お手柔らかに」を表す言葉として、「Go easy on」を使用できます。

「お手柔らかに」に対する返事の仕方とは?

「お手柔らかに」へは手加減するか否かを答える

「お手柔らかに」が”手加減してください”を意味する場合、返事には「手加減するか否か」で答えましょう。たとえば、「まずは手合わせということで、穏やかにいきましょう」という返事の場合、手加減することを答えたことになります。

反対に、手加減を拒否するのであれば「見たところ十分な実力をお持ちのようですから、全力で行かせていただきます」などが返事として使われます。

謙遜の場合は「よろしくお願いします」で返す

相手が謙遜の意味を込めて「お手柔らかに」を使っている場合、”よろしくお願いします”や”こちらこそ”などが返事として使われます。謙遜の場合は「お手柔らかに」に”手加減をして”の意味はなく、実力は同等、もしくは相手がまさっている場合もあります。

相手に失礼のないよう、丁寧な挨拶を返しましょう。

例文

・こちらこそ、お手柔らかにお願いいたします

・よろしくお願い申し上げます

まとめ

「お手柔らかに」とは「自分は弱いため、手加減をしてほしい」を意味する言葉です。試合前の挨拶として使われる他、実力がある人の謙遜としても使われます。「お手柔らかに」単体で意味は通じますが、目上の相手へは「お手柔らかにお願いします」など敬語表現を加えた形が適しています。

「お手柔らかに」と似た意味をもつ言葉(類語)には「手加減願います」が当てはまるため、言い換えてみましょう。

ABOUT US
hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。