「職歴証明書」を転職先から提出を求められて、作成方法や入手の仕方がわからなくて困った方もいるのではないでしょうか。今回は、「職歴証明書」の書き方とフォーマットや、前職の会社に依頼する方法を解説します。また「職歴証明書」を依頼したのにもらえないなどのトラブル時の対処法も紹介します。
「職歴証明書」とは?
「職歴証明書」とは”ある会社に働いていたことを証明するための書類”
「職歴証明書」とは、“ある会社や団体等で働いていたことを証明するための書類”です。該当の社名や在職期間等を記載し、それが正しいことを証明しています。
「職歴証明書」によっては、該当の一社だけでなく、これまでに働いてきた複数社を記載させる場合もあります。
「職歴証明書」は転職時や公務員試験で必要なことが多い
「職歴証明書」は、転職での就職希望者や、公務員試験の受験者が提出を求められることがあります。また国家試験の受験時で必要になることもあります。
「職歴証明書」が求められる場合とは、職歴が誤っていたことでトラブルを起こさないための対処策として提出が求められます。
「職歴証明書」の書き方とは?
職歴証明書の記載事項
職歴証明書の所定の用紙があればそれに記入すればいいのですが、所定用紙がない場合は、A3サイズの用紙1枚程度に下記の必須事項を明記して簡潔にまとめましょう。
- 氏名:職歴証明書で職歴を証明される人の氏名
- 発行年月日:職歴証明書の作成日ではなく発行日を記載
- 会社名:該当の会社の正式名称を記載
- 在籍期間:該当の会社の入社日~退社日を記載
- 在職中の所属・職名:在職中の所属や職名を明記し、必要であれば職務内容なども簡単に書き添える
- 社印の捺印:該当の会社の社印
職歴証明書は職歴を証明するための書類ですから、証明者となる会社の社印、もしくは雇用主による捺印が必要です。
職歴証明書にフォーマットはない
職歴証明書に規定のフォーマットはありません。公務員では行政側がフォーマットを用意していることがありますが、フォーマットがない場合には、手書きまたはパソコンを使って自作します。
休職期間も記載
休職期間がある場合は、備考欄に休職期間を書き入れます。休職期間を記載すると就職に不利になるのではないかと危惧されますが、虚偽となるような内容を記載すると内定が取り消される恐れもあるので正直に書きましょう。
休職期間が気がかりなら、面接時などで休職期間はあったものの現在ではちゃんと働けることをアピールしましょう。
アルバイトは3ヶ月以上なら記載
アルバイトを職歴のひとつとして数えるかの判断は分かれるところですが、目安として3か月以上のアルバイトなら職歴として職歴証明書に書けるでしょう。離職期間が長く空白であるよりは、就職に有利に働きます。
「職歴証明書」を前の会社に依頼する方法とは?
「職歴証明書」の発行は会社の義務
「職歴証明書」の所定用紙がなかったり自作しない場合には、働いていた、あるいは働いている会社の人事や総務部に職歴証明書を申請できます。会社は職歴証明書が請求されれば発行しなければならないことを法的に義務付けられています。
申請は人事や総務部で、受け取った際には社印があるかを確認しましょう。
職歴証明書の依頼手順
職歴証明書を依頼する場合は、先方に手間をかけないために、まずは人事または総務などの担当者に電話で依頼します。受け取り方法は、先方に指示を仰ぎます。手渡しではなく郵送で返信してもらう場合は、正しい料金の切手を貼った返信用封筒を用意しましょう。
入社予定の会社から所定用紙を受け取っている場合には、自分で必要事項を記入してから担当者に提出します。担当者により社印を押印してもらえば完了です。
「職歴証明書」に関するトラブル対処法とは?
在職中で履歴証明書を依頼しづらくても受け入れる
在職中に職歴証明書を会社に依頼すると、転職活動をしていることが会社にバレるので困ると考える方もいるようです。
しかし職歴証明書の提出を求められている以上、それを拒否することはできませんから、現職の会社に転職の意思がわかってしまっても仕方がありません。会社にばれてしまったのなら、これまで以上に現職の業務に集中し、業務を全うすることを考えましょう。
職歴証明書をもらえないときは代用書類が使えないかを確認
職歴証明書の発行は会社の義務ですので、依頼されれば職歴証明書を発行しなくてはなりません。
発行義務があるにも関わらず会社が拒否するようなら、職歴証明書の提出先に代用書類ではだめかどうかを確認します。代用書類として認められやすいのは雇用保険の加入履歴で、所轄のハローワークで申請できます。
「職歴証明書」の英語表現とは?
「職歴証明書」は英語で”Certificate of Employment”
「職歴証明書」は英語で“certificate of employment”と表現します。書類のタイトルとして使われる場合には、「Certificate of Employment」のように名詞は大文字で表記します。
英文で書かれる「職歴証明書」は、日本語で書かれるものと内容的には同じです。違いは、欧米では社印がないため企業の代表者などの権限のある人によるサインが使われます。
まとめ
「職歴証明書」とは、ある会社に勤めていたことを証明するための書類で、証明書類として有効にするために社印、または雇用主の捺印が必要です。職歴証明書の発行は法的に義務付けられているので、会社は発行しなくてはなりません。所定の用紙があるならばそれを使用し、ない場合は自作した書類に社印をもらうことを忘れないようにしましょう。