「毀誉褒貶」の意味や語源は?例文と類語「賛否両論」との違いも

「毀誉褒貶(きよほうへん)」とは「褒めたりけなしたりすること」を意味する四字熟語で、読み方は「きよほうへん」です。映画や小説などの作品を評価する際によく使う表現で、本来は2つの熟語がそれぞれの意味を持ち、生まれた言葉です。

この記事では「毀誉褒貶」の意味や語源、使い方の例文も解説します。くわえて、類語として意味を把握しておきたい「賛否両論」や英語表現も解説しましょう。

「毀誉褒貶」の意味とは?

「毀誉褒貶」の意味は「褒めたりけなしたりすること」

「毀誉褒貶(きよほうへん)」とは「褒めたりけなしたりすること」また、「世間のさまざまな評判」を意味します。「毀」と「貶」が「人を悪く言うこと」を、「誉」と「褒」が「人をほめること」をそれぞれ意味します。

例文

彼のつくる作品は、どれも毀誉褒貶が激しい

意味:彼のつくる作品は、どれも称賛と非難が激しい

例文で用いた「毀誉褒貶が激しい」という言い回しは、「良い意見と悪い意見が両方とも多いこと」や、転じて「世間の評価が激しく分かれること」を意味します。

「毀誉褒貶」の読み方は「きよほうへん」

「毀誉褒貶」の読み方は「きよほうへん」です。常用外漢字が含まれていることや、日常的に使われない四字熟語であることから、読み間違いに注意しましょう。

「毀誉褒貶」の語源は使われる漢字にある

「毀誉褒貶」という四字熟語の語源は、使われている漢字にあります。本来「毀誉(きよ)」と「褒貶(ほうへん)」は別々の熟語であり、「毀誉」が「悪口と称賛」を、「褒貶」が「褒めたりけなしたりすること」を意味していました。

意味を強調するために、似た意味をもつ「毀誉」と「褒貶」が連ねられ「毀誉褒貶」ができたのです。

「毀誉褒貶」の使い方と例文

「毀誉褒貶」は人や物を評価するときに使う

「毀誉褒貶」は人や物を評価するときに使われます。相手の行っていることや、映画や小説などの作品についた評価を表す状況で使用しましょう。良い評価、または悪い評価の一方しかない場合に「毀誉褒貶」は適していません。

「毀誉褒貶の多い」は「両方の評価が多いこと」を表す

「毀誉褒貶の多い」も「毀誉褒貶」の使い方の1つです。「毀誉褒貶の多い」とは「良い評価と悪い評価が多いこと」を意味しており、「毀誉褒貶が激しい」と似た状況で使えます。

例文

・彼は毀誉褒貶の多い人物なだけに、やすやすと近づく者はいなかった

・毀誉褒貶の多い作家だと、自身で自覚している

・先生は毀誉褒貶の多い方だが、専門分野からの信頼は厚い

「毀誉褒貶相半ばする」とは「評価が半分ずつ」であること

「毀誉褒貶」の使い方の1つが「毀誉褒貶相半(きよほうへんあいなか)ばする」です。「毀誉褒貶相半ばする」は「良い評価と悪い評価が半分ずつであること」を意味しており、「相半(あいなか)ばする」が「対照的な2つのものが半分ずつであること」を意味します。

例文

・攻撃的な口調から毀誉褒貶相半ばする彼だが、言っていることは正しい

・彼女ほど毀誉褒貶相半ばする人物を知らない

・死後でさえ、彼の行いは毀誉褒貶相半ばしている

まれに「毀誉褒貶相半ば」と同じ意味をもつ言葉として、「毀誉褒貶半ば」が使われます。しかし、「相」が「向かいあう関係性の2つ」を意味しているため、「毀誉褒貶相半ば」と「毀誉褒貶半ば」では意味に少しの違いがあります。

「毀誉褒貶」を使った例文

  • 最高峰の技術をもつ先生だが、欲深いため人としての評価は毀誉褒貶相半ばした
  • 彼の毀誉褒貶を顧みない心意気は、少しうらやましい
  • 毀誉褒貶の多い彼は、けなされることに慣れていた
  • 社員をまとめる立場にいることから、毀誉褒貶は避けられない

「毀誉褒貶」の類語

「毀誉褒貶」の類語は「賛否両論」

「毀誉褒貶」の類語には「賛否両論(さんぴりょうろん)」が当てはまります。「賛否両論」とは「賛成と反対、両方の意見があること」を意味する四字熟語です。「毀誉褒貶」の「褒めることとけなすこと」という意味と類似していることから、類語に当てはまります。

例文

・意見は賛否両論みられたが、主に反対派が多かった

・彼の作品は賛否両論だったが、新しいジャンルを生み出したのは確かだ

・はじめは賛否両論だったものの、次第に認められた

「賛否両論」との違いは、どんな意見が挙がっているか

厳密に言えば、「毀誉褒貶」と「賛否両論」では意味が異なります。「賛否両論」とは「賛成」と「反対」のそれぞれの意見があることで、他人の意見に同意(=賛成)したり、反対したりという声がたくさん挙がっている状態です。

「毀誉褒貶」の意味は「ほめることとけなすこと」で、人や物に対して「良い」「悪い」の意見が挙がっている状況です。この意見は、「賛成・反対」と必ずしもイコールではありません。何らかの意見への同調・反対のニュアンスならば「賛否両論」、良し悪しであれば「毀誉褒貶」と使い分けるとよいでしょう。

「毀誉褒貶」の英語表現

「毀誉褒貶」は英語で「Praise and censure」

「毀誉褒貶」の英語表現には「Praise and censure」が適しています。

「Praise and censure」とは「賞賛と非難」を意味し、「Praise」が「賞賛」を「Censure」が「非難」を意味します。また、「賛否」を意味する「Approval and disapproval」も英語表現として適しているため、言い換えてみましょう。

まとめ

「毀誉褒貶」とは「褒めたりけなしたりすること」を意味し、転じて「世間のさまざまな評判」という意味でも使われます。似た意味をもつ「毀誉」と「褒貶」が連なった四字熟語で、「毀誉褒貶相半ばする」や「毀誉褒貶の多い」などの使い方をします。

類語には「賛成と反対、両方の意見があること」を意味する「賛否両論」が当てはまるため、言い換えてみましょう。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。