「ワーカーホリック」の意味とは?特徴と治療法についても解説

極度に仕事熱心な人を表す言葉に「ワーカーホリック」があります。仕事が好きで、職場にいる方が楽しいという人もいると思いますが、「ワーカーホリック」とは、その限度をやや超えた状態を指す言葉です。

ここでは「ワーカーホリック」の意味と英語表記、特徴と治療法を中心に紹介させていただきます。さて、あなた自身は自分を「ワーカーホリック」だと思いますか?

「ワーカーホリック」の意味と英語とは?

「ワーカーホリック」の意味は”生活の大半を仕事で埋めること”

「ワーカーホリック」の意味は、“生活の大半を仕事で埋めること”です。つまり「仕事依存症の人」となります。まるで中毒になったように仕事だけに打ち込み、仕事の虜になってしまう状態を指します。

「ワーカーホリック」は生活の大半、いや人生の大半を仕事で占めています。仕事に依存をしてしまい、家族との時間やや趣味の時間がない、仕事オンリーの人を表す言葉です。

「ワーカーホリック」の英語で”workaholic”

「ワーカーホリック」の英語表記は“workholic”です。

もともと「work(仕事)」と「アルコール中毒(alcohoic)」が組み合わさってできた造語です。1972年代にアメリカの作家であるウェイン・オーツ氏によってリリースされた「ワーカーホリック働き中毒患者の告白」で初めて使われたのが語源となります。

「ワーカーホリック」の特徴・症状とは?

ワーカーホリックの特徴1:仕事をしていないと不安になる

「ワーカーホリック」は仕事好きであることがベースとなりますが、何より「仕事をしていないと不安になる」ことが第一の症状となります。たとえば、通常なら億劫になりがちな休日出勤や、普通なら家にいち早く帰りたいと思う残業に対して、「楽しい・嬉しい」と感じてしまうのが特徴でしょう。

また、仕事を自宅にまで持ち帰って、休みであるはずの週末に仕事してしまうという症状も「ワーカーホリック」の特徴です。とにかく、四六時中仕事をしていないと、心が落ち着かず、イライラしてしまうのが「ワーカーホリック」なのです。逆をいえば、仕事をしてさえいれば落ち着きを得られる、これは完全な「ワーカーホリック」だと解釈できます。

ワーカーホリックの特徴2:仕事だけに充実感を感じる

「ワーカーホリック」は仕事をしている時だけに充実感を得られることができます。仕事において目標やゴールに到達することだけに満足感を感じ、休暇を取得することや、終業時間にきっちり仕事を切り上げて趣味を楽しんだり、家族との時間を楽しむことに、どうしても慣れることができません。

仕事をしている自分だけに魅力を感じ、仕事以外のことに対しては無関心であるのも特徴でしょう。「ワーカーホリック」になってしまうと、最も大切である家族との時間を軽視したり、自分の体をいたわることすらもおろそかになってしまうことがあります。

ワーカーホリックの特徴3:仕事が命という観念が強い

「ワーカーホリック」は、もともと仕事だけに必要以上に没頭し、虜になってしまうことを指しますが、それよりも「仕事が命・仕事こそ生きがい」という、偏った固定観念に陥っていることがほとんどです。

つまり「仕事をすることこそ尊敬すべき姿・仕事をしていない人は恥」というような、極端な考えが根付いていることも特徴でしょう。「ワーカーホリック」は”仕事が命”ですがら、命である仕事をとられてしまうと、毎日の生活がしぼんでしまい、生気を失ったような状態になってしまうのです。これは非常に危険な状態とも解釈できます。

「ワーカーホリック」の治療法とは?

「ワーカーホリック」は”休憩時間を作ることで解消”

「ワーカーホリック」の治療法として誰もが今すぐできること、それは”休憩時間を作ること”です。「それができれば、ワーカーホリックになっていない」と考えがちですが、とにかく30分でも1時間でも、可能なスペアタイム(余暇の時間)を作ることが、まず大切です。

休憩時間を見つけたら、自分自身が楽しめる趣味やスポーツを真剣に探してみましょう。この行動によって、仕事と趣味、仕事とプライベートとの時間の切り替えができるようになります。身体をリラックスさせる他、脳内をリフレッシュする効果も期待できます。

「ワーカーホリック」は”自然に身を置くことでマインドセットする”

もう一つおすすめなのは「仕事から離れて自然に身を置くこと」です。この際、強引に自分の身を仕事から引きづり下ろして、山や高原、海や湖など、普段の仕事環境とは全く異なる環境に出かけてみましょう。

自然に触れることはストレスの軽減の他、仕事脳を一新してマインドセットできる効果もあります。職場からたまにのぞく月夜が綺麗だと感じることはありませんか?また、休日出勤で虫の声や鳥の鳴き声が聞こえた時、ほっとしたりしないでしょうか?自己診断で自分が「ワーカーホリック」だと感じたら、時間を作って自然に会いに行きましょう。意外な何かに気づくはずです。

まとめ

「ワーカーホリック」とは「仕事中毒」「仕事依存症」などと称され、仕事をしていないとイライラする、残業や休日出勤が楽しい、などの症状があらわれることを指します。語源が「work+alcoholic(仕事+アルコール依存症)」となるため、特徴や症状を考察すれば十分納得できる造語だとも言えます。

余談となりますが「ワーカーホリック」の存在によって日本経済は戦後著しく発展したことは周知の事実です。逆を返せば、戦後の復興に向けて、団塊世代が身を粉にして働いたことによって、現在の発展国・日本があるとも説明できるでしょう。

しかしながら、仕事への極度なのめり込みを楽しいと感じてしまうのは、やはり「ワーカーホリック」への危険ゾーンに足を踏み入れた証拠とも言えます。バランスある社会人でいつづけるためにも、趣味の時間や家族との団欒を大切にしていきましょう。