「危惧」の意味とは?類語「懸念」との違いと対義語・例文も解説

「危惧(きぐ)」とは「あやぶみ恐れること」を意味する言葉です。「不安になる」という点で「懸念」が類語に当てはまりますが、2つの違いが分からないという方もいるでしょう。この記事では「危惧」の漢字や使い方の例文、類語「懸念」との違いも解説します。くわえて、「危惧」の対義語や英語表現も解説しましょう。

「危惧」の意味とは?

「危惧」の意味は「あやぶみ恐れる」

「危惧(きぐ)」とは「悪い結果になるのではないかと、あやぶみ恐れること」を意味します。「危」が「不安に思う」「あやぶむ」を、「惧」が「おそれること」をそれぞれ意味します。先に起こることを不安に思い、上手くいかないのではないかと恐れる状況で使用しましょう。

漢字「惧」の書き間違いに注意

「危惧」の「惧」という漢字の書き間違いには注意が必要です。「惧」のつくりは「具」に似ていますが、縦線と6画目の横線は接しており、切れた形の「具」とは異なります。

「危惧」の使い方と例文

「危惧する」「危惧される」のように使う

「危惧」は「危惧する」「危惧される」のように使います。結果が悪い方へ向かうのではないかと恐れる、または不安に思う状況で使用しましょう。

例文

・過去に経験してきた身からすれば、そこまで危惧する必要はない

・AIに仕事を取られる未来がくると危惧する意見もある

・世界的に数が減少し、このままでは絶滅が危惧される

・ウイルスの世界的な流行が危惧される

「危惧の念を抱く」は「恐れを抱く」を表す

「危惧」の使い方の1つが「危惧の念を抱く」です。「危惧の念を抱く」とは「あやぶみ恐れる思いを抱くこと」を意味し、「~の念を抱く」が「~の思いを抱くこと」を表します。悪い結果がまっているのではないかと、恐れる感情を抱く状況で使いましょう。

例文

・環境汚染が深刻化していることに危惧の念を抱く

・現状に危惧の念を抱かずにはいられない

「危惧しております」はビジネスに適している

ビジネスシーンで目上の相手に「危惧」を使う場合、「危惧しております」が適しています。「危惧しております」は「危惧している」を謙譲語の「危惧しておる」に変換し、丁寧語の「ます」を加えた表現です。

丁寧語を加えた「危惧しています」よりも丁寧な表現であるため、言い換えてみましょう。

「危惧」を使った例文

  • 友人への危害を危惧していたが、当の本人は気にしていないようだ
  • 危惧していたことが現実に起こった
  • このままでは国が衰退するのではと危惧している
  • 隣国が力をもつことを危惧していたのだ

「危惧」の類語とその違い

「危惧」の類語は「懸念」

「危惧」の類語には「懸念(けねん)」が当てはまります。「懸念」とは「気にして不安になること」を意味する熟語で、「危惧」とは「あることを不安に思う」という点で共通しています。

「懸念が残る」や「懸念を払拭する」のように使いましょう。

例文

・人口が爆発的に増加するのではと懸念されている

・新しい政策を懸念する声が聞こえてくる

「危惧」と「懸念」の違いは「具体性」

「危惧」と「懸念」はどちらも「不安に思う」という意味が共通していますが、2つの違いは「不安に思う内容の具体性」にあります。「懸念」は不安に思う内容がはっきりしない、なんとなく不安に思うことに対しても使われます。

一方で「危惧」は「絶滅危惧」という使い方があるように、遅かれ早かれやってくるだろうことへの不安を表すのです。また、「危惧」には「悪い結果になるのではないかと恐れること」という意味も含まれますが、「懸念」は「おそれ」よりも「不安」を表します。

・「危惧」…不安に思う内容が具体的。恐れる感情がある。

・「懸念」…不安に思う内容がはっきりしなくても使う。

「危惧」の対義語は「確信」

「危惧」の対義語には「確信」や「安堵(あんど)」が当てはまります。「確信」は「強く信じて疑わないこと」を意味する言葉で、結果がわからずに恐れることを意味する「危惧」と反対の意味を持ちます。

また、「安堵」は「気になることが排除され、安心すること」を意味し、「危惧」とは「あやぶみ恐れる」という点で反対になるのです。

・「確信」…強く信じて疑わないこと。

・「安堵」…気になることが排除され安心すること。

「危惧」の英語表現

「危惧」は英語で「Fear」

「危惧」の英語表現に当てはまるのが「Fear」です。「Fear」とは「おそれ」や「心配」「不安」を意味する単語で、「To fear(○○を危惧する)」のように使います。

例文

I feel that my job will be gone.

意味:仕事がなくなるのではないかと危惧する

まとめ

「危惧」とは「悪い結果になるのではないかと、あやぶみ恐れること」を意味する言葉です。これから起こる出来事を恐れ、不安に思う状況で「危惧する」や「危惧される」のように使われます。

類語には「懸念」が当てはまりますが、「不安に思う内容の具体性」という点で違いがあるため使い分けが必要です。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。