「台風一過」の意味とは?使い方と例文・類義語や英語表現も解説

「台風一過」とは「台風が過ぎた後、からっと晴れ上がり気持ちのいい天気になること」ですが、その意味から転じた別の意味があるのをご存知ですか。今回は「台風一過」の意味や使い方のほかに、類義語や英語表現を紹介します。また最後に「台風一過」のあとに暑くなる理由も解説しますので、ご参考ください。

「台風一過」の意味と例文

「台風一過(たいふういっか)」とは「台風が過ぎた後にいい天気になること」

「台風一過」とは台風が通り過ぎて風雨が収まり、晴れ渡っていい天気になることを指します。「台風一過」の「一過」とは、ざっと目を通すことという意味もありますが、「台風一過」ではさっと通り過ぎることという意味で使われています。

例文
  • 「台風一過の晴天」
  • 「台風一過の今日、無事に運動会が開催された」
  • 「台風一過で素晴らしい秋晴れになった」
  • 「台風一過、澄んだ空が広がっている」

「台風一過」には「騒動の後で晴れ晴れとすること」の意味も

「台風一過」の台風のあとに天気が良くなるという意味が転じて、騒動の後で気持ちが晴れ晴れとすることという意味もあります。騒動を台風にたとえて、騒動が終えた後の落ち着いた状態もしくは心境を表現する四字熟語です。

例文
  • 「台風一過のような状況だったが、やっと落ち着いた」
  • 「仕事が縦続いて忙しかったが、これで終わり。今は台風一過だ」
  • 「台風一過のような人に出会えて、私もすっかり落ち着いた」

「台風一過」の書き間違いに注意

「台風一家」は間違いで、正しくは「台風一過」

時々見かける「台風一家」という表記ですが、これは間違っています。正しくは、「台風一過」です。「いっか」という音から聞き慣れている「一家」という字をあててしまった例ですが、これでは台風の家族という意味になってしまい本来の意味からかけ離れてしまいます。

間違えやすいところではありますので、「一過」の書き間違えには注意しましょう。

「台風一過」の類語

「雨過天晴」は「雨が止んで晴れる」という意味

「雨過天晴(うかてんせい)」とは、雨が止んで空が晴れ渡り明るくなることという意味の四字熟語です。この意味が転じて、悪かった状況がいい方向に向かう、好転するという意味もあります。

「雨過天晴」の「晴」という字の代わりに「青」が使われることもあり、空が晴れ渡し青空になるということを強調している場合もあります。「雨過天晴」は「台風一過」と意味や使い方は似ていて、雨と台風という気象の違いがあります。

例文
  • 「雨過天晴となり散歩に出かける」
  • 「いろいろと問題があったが、雨過天晴となった今はほっとしている」

「台風一過」の英語表現

「台風一過」の英語表現は意訳する

「台風一過」は英語で端的に表す表現はないので、意訳することになります。台風が過ぎ去った後のいい天気という意味ならば、”Clear weather after a typhoon has passed.”と英訳できます。台風を表すのに“typhoon”を使っていますが、欧米人によっては“storm”の方がわかりやすいこともあります。

また騒動が収まったあとの晴れ晴れとした気持ちという意味なら、”The fine feeling after the turmoil has subsided.”がいいでしょう。騒動に関しては、その内容や状況によって単語を変えられます。不祥事や問題なら “problem”を、混乱や困惑という意味なら”confusion”を使えるでしょう。

【コラム】「台風一過」のあと暑くなるのはなぜ?

台風一過のあとは高気圧に覆われるから

台風は、熱帯の海上で発生する熱帯低気圧の中でも、低気圧域内の最大風速が約17m/s以上の低気圧のことを指します。風力8と呼ばれるその風の強さは、立っているのが難しくなるような状態です。

台風は中心付近で湿った空気をため込み気流を上昇させながら、気圧の谷と呼ばれる高気圧の間を縫うように進んでいきます。そのため台風が過ぎた後は、高気圧に覆われるのです。

とくに台風一過のあとの高気圧は湿度が下がり、台風の大雨の影響で空気中のちりやごみも洗い流してくれるため、カラっとした上に空も透き通ったように見えるきれいな天気になります。

台風一過で空がきれいになり暑くなる

台風一過で暑くなることがありますが、その理由は、台風によってちりやごみが流されて空が澄み渡り、地上に届く太陽光が増えたからです。ここにフェーン現象が加わるとさらに気温が上昇し猛暑になることもあります。

フェーン現象とは、山脈を気流が越えるときに湿度が下がることで、乾いた高温の空気となって山から平地へと吹きつける現象です。台風一過で空がきれいになりフェーン現象が重なると、激しい暑さになります。

台風一過でも晴れないのは日本海側の天候と梅雨前線の影響

ときには台風一過でも晴れないことがあります。それは高気圧が発達しにくく雲ができやすい日本海側の天候の影響と、梅雨前線などが残っていた影響で高気圧に覆われないからです。

台風が去ったからといって、いつでも台風一過になるとは限りません。

まとめ

「台風一過」とは、台風が過ぎた後に天気が良くなることという意味と、騒動が収まった後の落ち着いた状況や心境のことを意味します。日常的に使われることも多い四字熟語のひとつなので、台風一過のあとで暑くなる仕組みも含めて覚えてみてはいかがですか。