「篤志家」の意味とは?ボランティアとの違いと類語・英語も解説

「篤志家(とくしか)」という言葉を聞いたことがありますか?慈善活動や奉仕活動に力を入れる人たちに対して使われる表現です。「ボランティア」ともニュアンスが似ていますが、違いは何でしょうか?

今回は「篤志家」の意味、使い方と例文、ボランティアとの違い、類語、英語表現について解説します。

「篤志家」の意味とは?

「篤志家」の意味は「慈善事業や奉仕活動に熱心な人」

「篤志家」とは「慈善事業や奉仕活動などを熱心に行う人」のことを意味します。簡単に言えば「篤志家」は「篤志のある人」のことです。親切な志を持ち、他人に対しての奉仕活動に積極的に協力し、率先して実行することを指しますが、その他、困っている人のために寄付をする人を直接的に表す言葉でもあります。

「篤志」とは他人や第三者に対し特別な思いやりが強く、志や奉仕の気持ちが篤いことを意味します。その「篤志」に、「投資家」や「倹約家」と同じく、人を表す「家」をつけた言葉が「篤志家」です。

たとえば、マザーテレサは貧しい人を助けるために慈善活動を続け、一生をささげた尊敬すべき「篤志家」の一人でしょう。世界には、マザーテレサのように福祉や奉仕活動を熱心に支援している方がはたくさんいらっしゃいます。

「篤志家」は見返りを期待しない

「篤志家」の特徴は他人に特別な思いやりを抱いている点です。自分は二の次で、常に他人を助けようとする志が先に出ているところが特徴でしょう。実際に行われている慈善活動や奉仕活動は決して楽なものではありません。ましてや、自分がささげた時間や栄誉としての見返りを期待するような、腹黒い要素は微塵もないのです。

「篤志家」と「ボランティア」との違い

「篤志家」と似た表現に「ボランティア」があります。「ボランティア」とは、自分の意思で、自ら社会活動や奉仕活動に無償で参加する人のことを指します。「篤志家」は慈善活動に熱心な人を総称する表現ですが、ボランティアは「無償で社会に貢献する」といった奉仕のカタチそのものを指すニュアンスが強いのが特徴でしょう。

ちなみに「ボランティア」とは英語の「volunteer」が語源のカタカナ語ですが、そもそも「自ら進んでする」という意味のヴォルンターテから生まれた言葉だと言われています。

「篤志家」の使い方と例文

「篤志家」は「福祉活動」をする人を指す言葉ではない

「篤志家」は慈善活動や奉仕活動を行う人のことですが、「福祉活動」をする人を直接表す言葉ではありません。「福祉活動」も困っている人や人の力を得て生活している人を助け、支援する活動の一つですが、「篤志家」は「金銭的・物資的、また精神的なサポートを自分の時間を犠牲にして行う」という意味を持ちます。福祉活動を行う人と「篤志家」の特色を理解して使い分けるようにしましょう。

「篤志家」を使った例文

  • 慈善事業に熱心な私の姉は、昔から自分のことは後回しにする性格である。
  • 自然災害が残した傷跡は深い。しかし篤志家が集まり、復興に向けての多くの寄付が集まった。
  • 私は金銭的に恵まれた環境で育ったわけではないが、篤志家の支援によって海外へ留学することが実現できた。
  • 医療系のヘリコプターを増やすため、多くの篤志家が募り、今年その夢を果たすことができた。

「篤志家」の類語は?

「慈善家」は「チャリティー活動を行う人」

「慈善家(じぜんか)」とは、時間や労力、また金銭や物資などを無償で捧げる、慈善的な行為を行う人を指します。第三者から頼まれて支援をするのではなく、自ら進んで慈善活動を行うため、「チャリティー活動をする人」というニュアンスが非常に高い言葉です。

  • 私の父は国内を問わず、子供達のスポーツ活動に貢献する慈善家として知られている。

「博愛主義者」は「平等・博愛を持って行動する人」

「博愛主義者(あいたしゅぎしゃ)」とは、肌の色や言語、育った環境や考え方に関係なく、皆に対し平等に接し、差別することなくお互いに愛を持って行動する人のことを指します。「博愛」とは広く平等に人を愛し接することを意味します。

  • 海外に赴任する夫は多国籍・多民族の環境にいるせいか、良い意味で博愛主義者となった。

「愛他主義者」は「他人の利益を尊重する人」

「愛他主義者(あいたしゅぎしゃ)」とは、別の呼び方で「利他主義者」とも言い、自分のことや利益はさておき、まず他人の幸福や利益を尊重する態度や考えの事を意味します。

  • 愛他主義者とは言わないが、他人が喜ぶ姿を見て心から祝福できる自分がいる。

「篤志家」を英語で表現すると?

「篤志家」は英語で「a philanthropist」

「篤志家」は英語でいくつかの呼び方がありますが、最もよく使われるのは慈善家というニュアンスを持ち合わせる「a philanthropist(フィランスロピスト)」です。その他、金銭的・物資的に支援する後援者「a benefactor(べネファクター)」、また自己を犠牲にして他人への施しをする人「an almsgiver(アームズギバー)」という単語も使われます。

「篤志家」を使った英語例文

  • 彼は山岳地帯の農家を支える篤志家としても知られる。
    He is know as a philanthropist who helps farmers in mountain area.
  • 今回、多くの篤志家が集まり、第三国への必須物資の送付を行った。
    There was so many benefators gathering together and sent essential iteam off to 3rd countries.

まとめ

「篤志家」は「慈善活動や奉仕活動に熱心な人」「他人や困っている人に金銭や物資を寄付する人」のことを指します。ボランティアと近いニュアンスがありますが、ボランティアは人のために無償で貢献するという意味が強く、「篤志家」が持つ意味とは多少異なります。

「篤志家」は自分の時間や労力を使い、身を捧げて慈善的な活動をする人を指すため、尊敬の気持ちを持って放つべき表現とも言えるでしょう。

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某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。