「きっかけ」の意味とは?語源や使い方・類語と英語表記も紹介

「きっかけ」とは「物事を始める手がかり」という意味で、日常的にもよく使われていますよね。この言葉の意味が生まれた背景には、「きっかけ」の語源が関係していることをご存知ですか。今回は「きっかけ」の意味や漢字表記と語源、さらに「きっかけ」の使い方と類語の他に英語表現も紹介します。

「きっかけ」の意味

「きっかけ」とは「物事を始めるための手がかり」という意味

「きっかけ」の意味は、物事を始める手がかりです。あることを始めるようになった原因や動機を説明するときに使われます。

例文
  • 「彼の発言が問題を解決するきっかけになった」
  • 「仕事で成功するきっかけを掴んだ」
  • 「彼との出会いがきっかけとなって、私もゴルフをするようになった」
  • 「抗議デモをきっかけに、政府への反発の声が高まった」

「きっかけ」は舞台用語で「進行上の合図」

「きっかけ」が舞台用語として使われるときには、進行上の合図という意味で使われます。演劇が進行していく中で、俳優が出たり入ったり、セリフを言い始めたりするときのタイミングや、照明や音楽などの変化のタイミングを「きっかけ」と言います。

例文
  • 「あの俳優の○○というセリフをきっかけにして、照明が変化した」
  • 「音楽が聞こえたのをきっかけに、俳優が登場する」

また「きっかけ」には、現代ではあまり使わなくなりましたが、気勢や意地という意味もあります。

「きっかけ」の漢字と語源

「きっかけ」は漢字で「切っ掛け」

「きっかけ」は漢字で「切っ掛け」と書きます。「切る」という動詞を促音化させて「きっ」という詰まる音になります。

また「掛ける」は動詞の連用形の後につく「掛ける」の使い方のひとつで、「掛ける」の前に来る動詞の動作を始めるという意味です。

「切っ掛け」の語源は「切り掛け」

「きっかけ」は、材料を切り始めることから生まれた言葉です。何かを切り始めた部分「切りかけたところ」が、物事の発端、つまり物事を始める手がかりという意味に転化して、現在の「きっかけ」の意味になったと言われています。

「きっかけ」の使い方

「きっかけに」や「きっかけとして」という使い方

ある事を始める理由や動機を説明するときの言い回しとして、「~きっかけに」や「~きっかけとして」があります。「~」の部分に、その理由や動機となる事柄が入ります。

例文
  • 「彼女の結婚をきっかけに、僕も婚活を始めた」
  • 「友人の禁煙をきっかけに、私も禁煙を始めた」
  • 「病気をきっかけとして、体にいいものを食べるようになった」
  • 「熱心な数学の先生に教えてもらったのをきっかけに、数学の勉強が好きになった」

「きっかけになる」として動詞化して使う

物事を始める理由や動機を説明するときの別の言い回しとして、「きっかけ」に動詞「なる」をつけた使い方があります。

例文
  • 「海外旅行がきっかけになり、外国語の勉強を始めた」
  • 「事故を目撃したのをきっかけにして、信号を守るようになった」
  • 「共通の話題があると、友達作りのきっかけになる」

「きっかけ」言い換え表現

「引き金」は劇的な出来事の原因説明で使われやすい

「引き金」は物事が引き起こされる原因という意味の言葉です。拳銃で弾丸を発射させるための金具のことを「引き金」と言いますが、この様子から物事が始まるきっかけという意味でも引き金が使われるようになりました。

「引き金」は拳銃が連想されやすいため、ネガティブな意味合いの文脈や劇的なことが起こるような文脈で使われることが多いです。

例文
  • 「その衝突が戦争を長引かせる引き金になった」
  • 「それが引き金になって涙が止まらなくなった」

「発端」は物事の始まりという意味

「発端」は物事の始まりという意味です。「発端」の「端」の「はし」という意味から、物事の始まりという意味に転化しました。

「発端」は「きっかけ」の言い換え表現として使えるのは、物事の始まりを強調しているときです。物事の始まりではなく、その手がかりとなる部分が強調されるときには「発端」は言い換え表現として使えません。

例文

「事の発端は、AさんがBさんの悪口を言ったことからだった」

「契機」には動機という意味もある

「契機」の意味は、物事の始まりの手がかりという意味のほかに、動機という意味もある言葉です。

つまり「契機」はきっかけの言い換え表現として使えますが、その逆に「契機」を「きっかけ」に言い換えられないこともあります。

例文

「自供内容が変化した契機となったのは、犯人の母親の証言を聞いたときだった」

「理由」は論理的に説明されるときに使う

「理由」は物事がそうなった、または物事がそのように判断されたわけという意味の言葉です。

「理由」と「きっかけ」の違いは、「理由」は物事が起こる原因を論理的に説明できるときに使えるのに対して、「きっかけ」は必ずしも論理的に説明できない場合にも使えます。

例文

「たったそれだけの理由で、彼は会社を辞めたそうだ」

「きっかけ」の英語表現

「きっかけ」は英語で「trigger

「きっかけ」は英語で鉄砲の引き金などの意味がある「trigger」です。「trigger」は、生理現象や一連の事件などの原因を指すときに使われます。

例文

“That was a trigger for a quarrel.”
「そのことが口論のきっかけになった」

日常会話なら「because」や「lead」のほうが使いやすい

「何かがきっかけになってあることを始めた」のような文脈なら、理由を説明するときの「because」や、「~を導く」や「(あることが要因となり)その気になる」という意味の動詞「lead」を使うと自然な表現になるでしょう。

例文
  • “Because I tripped to USA, I started to learn English.”
    (直訳)「アメリカ旅行に行ったから、英語を学び始めた」
    →(意訳)「アメリカ旅行がきっかけで、英語を学び始めた」
  • “The trip to USA led me to learn English.”
    (直訳)「アメリカへの旅行が英語を学ぶように導いた」
    →(意訳)「アメリカ旅行がきっかけで、英語を学ぶようになった」

まとめ

「きっかけ」とは物事が始まる手がかりという意味の言葉で、ある理由や動機で何かが始まるときに使われます。「きっかけ」には「引き金」や「発端」などの類語もあるので、ドラマチックに話を盛り上げたいのなら「引き金」を、物事の始まりを強調したいときには「発端」など使い分けてみましょう。