「怒涛」の意味とは?「怒涛の日々」の使い方や類語「波乱」も解説

「怒涛」とは「荒れ狂う大きな波」を意味する言葉で、転じて「物事の激しい様子」という意味でも使われます。「怒涛の日々」や「怒涛の勢い」などの使い方を知りたいという方もいるでしょう。この記事では「怒涛」の読み方や例文、類語の「波乱」も解説します。くわえて、「怒涛」を含む四字熟語や英語表現も解説しましょう。

「怒涛」の意味と読み方とは?

「怒涛」の意味は”荒れ狂う大きな波・激しく押し寄せる様子”

「怒涛」の意味は、“荒れ狂う大きな波・激しく押し寄せる様子”です。「怒」が”いかり”を、「涛」が”大きな波”をそれぞれ意味しており、怒ったように荒れ狂った波を表します。

怒涛・怒濤(どとう)

  1. 荒れ狂う大きな波
  2. 激しく押し寄せる様子

「怒涛」の読み方は”どとう”

「怒涛」の読み方は“どとう”です。「怒涛」は漢字で「怒濤」とも表しますが、意味に違いはありません。2つの違いは省略するか否かにあり、「怒涛」には「濤」を省略した「涛」が使われています。

「怒涛」の使い方と例文とは?

「怒涛」は激しい様子を表す

「怒濤」は激しい様子を表す状況で使用されます。物事が激しく押し寄せる様子を、比喩として荒れ狂う大きな波に例えて「怒涛の○○」のように表します。「怒涛の攻撃」や「怒涛の展開」のように使いましょう。

例文

・やられてばかりではいけないと怒涛の攻撃を繰り出した

・予想していなかった怒涛の展開に目が離せない

「怒涛の日々」とは”荒波のように激しい日々”

「怒涛の日々」とは”荒波のように激しい日々”を意味します。忙しかったり、荒波のような激しい勢いで日々が過ぎて行ったりする様子を、「怒涛」で表しています。「怒涛の日々を過ごす」や「怒涛の日々が終わる」のように使いましょう。

例文

・多忙を極める職業だが、とくに今週は怒涛の日々だった

・繁忙期前はいつも、怒涛の日々に恐怖するのだ

・怒涛の日々を過ごし、やっと手に入れた地位だ

「怒涛の勢い」「怒涛の如く」のように使う

「怒涛」の使い方には”怒涛の勢い”や”怒涛の如く”があります。「怒涛の勢い」と「怒涛の如く」はどちらも”荒波のように激しい様子”を例えた比喩表現です。「怒涛の勢いで来る」や「怒涛の如く押し寄せる」のように、使いましょう。

例文

・怒涛の勢いで観客が押し寄せ、運営が混乱していた

・Aチームは怒涛の勢いで勝ち進め、ついには優勝した

・援軍が加勢にくわわり、怒涛の如く敵をなぎはらった

・久々に会った友人は私を見るなり怒涛の如く話し始めた

本来の意味が転じ、比喩表現として様々な使い方をする「怒涛」ですが、「怒涛に迷う」は誤用であるため注意が必要です。「怒涛に迷う」は似た読み方の「路頭(ろとう)に迷う」と混同した表現で、「怒涛に迷う」という使い方はありません。

「疾風怒涛」は怒涛を使った四字熟語

「怒涛」を使った四字熟語には”疾風怒涛(しっぷうどとう)”が当てはまります。「疾風怒涛」とは”激しい風と荒れ狂う大きな波”を表しており、転じて「時代や事態の激しい変化」という意味でも使われます。

「疾風怒涛のごとく」や「疾風怒涛の勢いで」のように使いましょう。また、「疾風怒涛」は”疾風怒濤”とも表しますが、2つの意味に違いはありません。

例文

・疾風怒涛の時代を生き抜いた祖父はとても逞しい

・インターネットが普及し、世の中は疾風怒涛のごとく変わった

「怒涛」を使った例文

「怒涛」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 怒涛のように過ぎゆく日々に、肉体と精神が削られる
  • 怒涛のラッシュになすすべなくノックアウトされた
  • 警備員が制止するのは怒涛のごとく押し寄せる彼のファンだ
  • 引退間際とは感じさせない、怒涛の快進撃をみせた

「怒涛」の類語と英語表現とは?

「怒涛」の類語は”波乱”

「怒涛」と似た意味をもつ言葉(類語)には、“波乱(はらん)”が当てはまります。「波乱」とは”大小の波”を意味する言葉で、転じて「激しい変化があること」という意味でも使われます。

「怒涛」と「波乱」はどちらも”波”を表していることに加え、「激しい様子」を表すため類語に当てはまるのです。

例文

・息をのむような波乱の展開を誰が予想できただろうか

・彼の一言が大きな波乱を呼び寄せた

・彼女の波乱に満ちた人生が世間から注目された

「怒涛」は英語で”Hectic”

「怒涛」の英語表現には“Hectic”が適しています。「Hectic」とは”荒々しい・多忙をきわめた”を意味する単語で、「怒涛」がもつ激しい様子を表せます。「Hectic day(怒涛の1日)」のように使いましょう。

例文

Overcoming a hectic week.

意味:怒涛の1週間を乗り切る

まとめ

「怒涛」とは「荒れ狂う大きな波」を意味する言葉で、転じて「激しく押し寄せる様子」という意味でも使われます。「怒涛の日々」や「怒涛の勢い」のように使いましょう。類語には「激しい変化があること」を意味する「波乱」が当てはまり、「波乱の人生」「波乱の展開」のように言い換えが可能です。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。