「しがらみ」の意味とは?読み方の基の漢字「柵」や使い方・類語も

恋愛や人間関係において使われる言葉が「しがらみ」です。「しがらみ」はやっかいで進行をはばかるもであるというイメージがありますが、「しがらみ」の本来の意味をご存知でしょうか?

今回は普段の会話で何気なく使われる「しがらみ」について、意味と漢字表記、使い方と例文、類語表現についてまとめています。「柵」の読み方とあわせて確認していきましょう。

「しがらみ」の2つの意味と漢字表記

「しがらみ」の意味1:水の勢いを留めるための杭

「しがらみ」とは、水の流れを弱めるために打ち付けられた杭のことを意味します。詳しく言えば、川や滝井戸の下降などに設けられた杭の並びのことで、急激に水の流れを増した時や、流れのスピードを抑える目的で設けられた柵(さく)のようなものを意味します。

「しがらみ」は頑丈な杭を一定の間隔で打ち付け、竹や柴などクッションとなるものを杭に巻き付けたもので、水流をせきとめるために用いるものです。一定間隔に並べられた杭にまとわり、からませることが重要で、「しがらみ」を設けることで災害を防ぐことができるというメリットがあります。

「しがらみ」の意味2:身を束縛するもの

「しがらみ」にはもう一つ「身を束縛するもの」という意味があります。ものごとをせきとめたり引き留めるもの、また身にまとわりついて離れないものを指す時に使われます。

「しがらみ」をこの意味で使う場合、恋愛事情や社会でのあらゆる人間関係など、愛情や感情が大きく影響される場面で使われることがほとんどです。目には見えないものの、「しがらみ」があるとものごとが思い通りに進まなかったり、自分の意思とは逆の方向へ言ってしまうこともあるため、「厄介なもの」として認識されることがあります。

しがらみの読み方のもとは「柵」

「柵」は「さく」とも読みますが、本題の主役である「しがらみ」とも読みます。

つまり、「しがらみ」が意味する水流をせき止めるための「さく」と、恋愛や人間関係で重荷となる「しがらみ」の両方を意味する漢字となります。

「しがらみ」の使い方と例文

「しがらみ」は人間関係の悩み事で使われる

「しがらみ」は恋愛やあらゆる人間関係において、悩みや戸惑いなどを生む「目に見えない何か」を抽象的に表す時に使われる表現です。

たとえば、恋愛においては元カレとのしがらみが切れず、新しい恋へのスタートが切れないこともあるでしょう。また、職場では上司との友好的ではない関係がしがらみとなり、出世の足でまといになることもあります。このように、恋愛や人間関係で進行を妨げることを表す時に多く使われます。

「しがらみ」を使った例文

  • 元上司とのしがらみが原因で、来月からリモート支店に転勤になってしまった。
  • 遺産相続で兄弟のしがらみが悪化し、最終的に弁護士に任せる運びとになった。
  • しがらみがあるにせよ、自分が正しいことをしているのなら自信を持って突き進むべきだ。
  • 早いうちに元彼女とのしがらみを解かないと、今の彼女に失礼だよ。
  • 会社から責任を押し付けられ、クライアントとのしがらみまで責められるのは、もうこりごりである。
  • 恋のしがらみや浮世のしがらみは、人間に感情があるから生まれるのだろう。

「しがらみ」の類語は?

類語1「宿縁」は前世からのつながり

「宿縁(しゅくえん)」は前世からのつながりや、断ち難い因縁を意味します。良い意味でも悪い意味でも使えますが、「宿る縁」と表記するのは、縁が人に宿って離れないことを表しているからです。

例文
  • シングルパーティで出会った彼は、もしかしたら宿縁の男性なのかもしれない。
  • 宿縁なのか、小学校から就職までずっと同じ環境にいる旧友がいる。

類語2「腐れ縁」は縁切りできない関係のこと

「腐れ縁(くされえん)」は縁切りできない関係のことを意味します。離れようとしても、縁を断ち切ろうとしても無理であること、何をしても縁切りできない関係のことを表しています。状況によっては好ましくない縁を意味することもあります。

例文
  • 腐れ縁なのか、いくら喧嘩をしてもいつも連絡をとっているのが元部下のAである。
  • 私と旦那は夫婦というよりは、むしろ腐れ縁の仲と言ってよい。

類語3「好誼」はよしみや縁故のこと

「好誼(こうぎ)」はよしみや縁故のことで、親しい付き合いや、何かの縁によるつながりや関係を表す言葉です。

例文
  • ご近所さんとは最近好誼を結んだかのように仲が良くなった。
  • 昔の好誼で娘さんの就職先の斡旋を手伝ってあげた。

まとめ

「しがらみ」は「柵」と漢字表記し、「水の流れをせき止めるために設けられた柵」、また「身を束縛するもの」という意味を持つ言葉です。日常生活では自分の行動や意思などを引き留めたり、感情にまとわりついたりするものを抽象的に表現したい時に使われます。

「しがらみ」は恋愛やさまざまな人間関係で使われる表現ですが、ビジネスシーンではとくに上下関係や利害関係などにおいて用いる表現でもあります。複雑な人間関係や感情が入り組んだ社会生活では「しがらみ」を避けることは難しいかもしれませんが、「しがらみ」も試練の一つだと心得て、上手に乗り切っていきましょう。