「しょうっちゅう」という言葉は日常生活の中で「いつも」という意味で使われます。無意識のうちに放つ表現でありながら、語源や類語についてはあまり注視することのない言葉でもあります。
ここでは「しょっちゅう」の意味と語源、使い方と例文、類語、また英語、中国語、韓国語での表現も最後に記載しています。どうぞ、参考にしてみてください。
「しょっちゅう」の意味と語源とは?
「しょっちゅう」の意味は”始終・いつも”
「しょっちゅう」の意味は、“始終・いつも”です。あるものごとや状態が絶えず行われ、繰り返される様子を指し、「常に・絶えず」というニュアンスで使われています。
「しょっちゅう」の語源は”初中後”
「しょっちゅう」の語源は“初中後”です。「初中後」を見るとわかるように”初め・中盤・最後”というように、全ての段階や行程を表しています。つまり、最初から最後までという意味を持ち、転じて絶え間なく、四六時中、いつも繰り返される様子という意味で使われるようになりました。
「しょっちゅう」の使い方と例文とは?
「しょっちゅう」は慢性的な現象に対して使う
「しょっちゅう」が使われる最も一般的な状況は、ものごとが慢性的に起こる時です。つまり「しょっちゅう」はものや人の習慣やクセなどの現象に対して使われます。いつも繰り返される動作や行動を表す時に「しょっちゅう」という表現を用いるようにしましょう。
「しょっちゅう」を口語を中心に使われる表現
「しょっちゅう」は常に、いつも、絶えずという意味を持つ言葉ですが、主に口語表現として使われることがほとんどです。
また「しょっちゅう」は具体的な数や量を示す言葉ではないため、やや曖昧な表現だとも言えます。そのため、友達や家族、ご近所同士の会話など、気軽で堅苦しくないシーンで好んで使われることが多くなるのでしょう。
逆を言えば「しょっちゅう」は、報告会議やプレゼン、フォーマルな場面においてはあまり使われない言葉とも言えます。たとえば、正確なデータや具体的な数値が重要であるシーンでは、仮に「しょっちゅう」を使っても、抽象的な状況や内容でしか伝えることはできません。
もちろん、職場での会議や取引先とのやりとりなどで「しょっちゅう」を使うこともありますが、「報告」や「データ」など、正確な数字や量を表す時は別の適切な表現を選ぶようにしましょう。
「しょっちゅう」を使った例文
「しょっちゅう」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。
- 通勤に2時間以上かかる職場の同僚は、しょっちゅう遅刻をする。
- しょっちゅう怒鳴ってばかりいると、声がかれてしまうよ。
- 子供がテスト結果で嘘をつくのは、しょっちゅうである。
- 新しい生産マシンを導入したが、しょっちゅう動きが止まる。
- 海外でしょっちゅあるのは、バスや電車が時間通りこないことである。
「しょっちゅう」の類語とは?
「しょっちゅう」を意味する「常に」「いつも」「始終」意外の類語を挙げてみます。
類語①「のべつ幕無し」とは”休みがないこと”
「のべつ幕無し」とは、幕が下りる暇がないほど続くこと、絶え間を行い様子、ひっきりなしのさまを表す言葉です。休みなく継続することを意味し、忙しさやスピードを強調する意図でも使われます。
- まだまだ新人のため、のべつ幕無しで上司から呼び出しをくらう。
- のべつ幕無しで電話がかかってくるのは、彼女から信用されていないからだ。
類語②「止め処なく」とは”終わりがないこと”
「止め処なく(とめどなく)」とは、終わるところがなく、際限がないことを意味する言葉です。絶えることなく続くこと、ひっきりなしな状況を指す時に使われます。使い方によってはものごとの激しさを表すこともあります。
- 雨が止め処なく降り続く。
- クレームの電話が止め処なく鳴りやまない。
類語③「常住坐臥」とは”常に・平時の場合”
「常住坐臥(じょうじゅうざが)」とは、どのような場合にも”普通の場合”という意味を持つ言葉です。常から行っている習慣や現象を指し、「しょっちゅう」が持つ”いつでも・常に”に近い意味を持つ四字熟語となります。
- 恩師からの教えを常住坐臥、胸の中にしまっておくようにする。
- 常住坐臥、学校や子供のことばかりで、家でも神経が休まることがない。
「しょっちゅう」の外国語表現とは?
ここでは「しょっちゅう」の英語、中国語、韓国語表現について紹介していきます。
「しょっちゅう」は英語で”always”や”frequently”など
「しょっちゅう」で最も一般的な英語は“always(いつも)”や“frequently(しばしば)”、“often(しょっちゅう)”などです。絶え間なさを強調する時は「all the time(いつもいつも)」「24-7(24時間)」などのフレーズを使うこともあります。
「しょっちゅう」の中国語は”经常”
「しょっちゅう」は中国語で“经常(jīngcháng)”となります。いつも、常にという意味の他、日常的な事柄や平常であることも表す時にも使われます。
「しょっちゅう」の韓国語は”자주”
「しょっちゅう」の韓国語は“자주(チャジュ)”です。常に、いつも、しばしばという意味で広く使われています。その他「항상(ハンサン)」「종종(チョンジョン)」も同じ意味を持ちます。
まとめ
「しょっちゅう」は最初から最後までという段階を表す「初中後」が語源で、転じて「いつも」「常に」「しばしば」という意味で使われるようになった言葉です。主に口語で好んで使われますが、もちろん使う状況に限りやルールはなく、幅広く使われる便利な表現でもあります。
しかしながら「しょっちゅう」はやや抽象的なイメージで相手に伝わることがあります。状況によって数字や量など正確なナンバーを示す時は、具体的な表現を使うようにしましょう。