「フェードアウト」の意味とは?恋愛での使い方や類語・英語も解説

「フェードアウト」はだんだんと消えていくという意味で使われますが、もともとは映像分野で使われていた言葉です。日常では恋愛で「彼とフェードアウトした」「付き合う前にフェードアウトしそう」といった言い方もよくします。

今回は「フェードアウト」の意味、言葉の使い方と例文、恋愛や職場での使い方、類語について解説します。

「フェードアウト」の意味と語源とは?

「フェードアウト」の意味①映像や音が少しずつ消えていくこと

「フェードアウト」の意味は、スクリーンや音の領域の編集の際“映像や音が少しずつ消していくこと”です。映像分野で使われている専門用語です。ドラマや映画を見ていると、シーンの最終部分で映像が薄れて行ったり、音が徐々に消えることがあります。これらの編集技術、またその様子を「フェードアウト」と呼んでいます。

「フェードアウト」の意味②知らない間に居なくなること

「フェードアウト」の意味は、“知らない間にいなくなること”です。気が付かないうちに徐々に消えていってしまい、いつのまにかその場から居なくなることを表す言葉となります。

「フェードアウト」の語源は英語の”fadeout”

「フェードアウト」は英語の“fadeout”を語源とするカタカナ語です。もともと「fade」と「out」の二つの単語が組み合わさった言葉で、「fadeout」の他「fade-out」と表記することもあります。また、それぞれの単語の意味は「fade=消えていく」また「out=は外れる」となります。

「フェードアウト」を恋愛ではどう使う?

恋愛においては「自然消滅」「別れ」のこと

「フェードアウト」は恋愛事情でも使われることがあります。

たとえば「彼とはフェードアウトした」という文章なら、彼との仲が疎遠になった状況を意味します。また、「彼とはフェードアウトするつもりだ」という文章なら、彼と別れたいから、気付かれないように自然と離れるつもりだ、という意味になるでしょう。

つまり、恋愛事情での「フェードアウト」は「自然消滅」のことで「別れ」を示唆する言葉でもあるのです。

恋愛で「フェードアウト」を使った例文

恋愛で「フェードアウト」を使った例文をご紹介しましょう。

  • フェードアウトしたいが、彼女の逆恨みされないか心配だ。
  • 彼女との連絡が途絶え、正直フェードアウトされるかどうか不安である。

「フェードアウト」の使い方と例文とは?

職場では「疎遠になる」「いつのまにか居なくなる」こと

「フェードアウト」は職場で使うことができる言葉です。たとえば、上司との不仲が続き結果として転勤させられた、また人間関係において親密な関係から徐々に疎遠になっていった時など「フェードアウト」を使う場面を意外に多くあります。

また「フェードアウト」は、気が付かないうちにそこから消えてしまうことを意味しますが、裏を返せば”意識を向けていなかったから、気にもかけていなかったから、いなくなったことに気付かなかった”というようにも解釈ができます。

つまり、職場で「フェードアウト」が使われる時は”ああ、そんな人もいたな…”と、悲しい状況を遠回しに口にする状況だと考えられます。

「フェードアウト」を使った例文

「フェードアウト」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • 映画の最後で感動を膨らませるために、フェードアウトする方向で編集する予定だ。
  • フェードアウトは感傷的な雰囲気を生む効果がある。
  • うねりを上げていた高波が、少しずつフェードアウトしていった。
  • 観客が家路へとフェードアウトしていき、熱狂の会場は静まり返った。
  • 隣の部署の課長、いつの間にか他部署にフェードアウトしたね。気付かなかった。

「フェードアウト」の類語とは?

類語①「自然消滅」とは”自然になくなること”

「自然消滅」とは、特別なことを施すことなく、ごく自然にものごとや状況がなくなることを意味します。とくに恋愛事情において徐々に連絡を取らなくなるような状況を指すことが多いです。

例文
  • 万場一致のの企画案も、結局のところ費用が足らないということで自然消滅してしまった。
  • 彼とは自然消滅したので、次の恋に全力で突き進みたい。

類語②「思い出にかわる」とは”ものごとが終了すること”

「思い出にかわる」とは、ものごとが終了し記憶の中に残るという意味です。過去にあったことをが記憶として心に刻まれるという意味で使われます。

例文
  • 10年付き合った彼女との関係は思い出に変わった。
  • 悪夢ではなく思い出にかわったのは、双方が納得して別れたからだろう。

まとめ

「フェードアウト」は英語の「fadeout(fade-out)」を語源とするカタカナ語で、もともと映像技術編集において「映像や音を徐々に消していくこと」またはその様子を指す言葉として使われていました。もちろん、現在でも映像分野では必須用語して使われていますが、世間一般的には「知らない間に消えていくこと」「気が付かないうちに居なくなること」を表す言葉として、多少の皮肉と悲しみの雰囲気を伴って使われています。

恋愛事情や職場でも「フェードアウト」を使うことがありますが、カタカナ語が持つやわらかさを生かして、実情ほど冷たい印象で伝わることがないのはメリットかもしれません。