「ご笑納」の意味とは?ビジネスでの使い方と類語表現を解説

「ご笑納」はビジネスシーンで相手に物を贈る際に使う言葉ですが、正しい意味を理解していますか?敬語だからオールマイティというわけではなく、相応しい状況で使うことが大切です。

そこで「ご笑納」の意味と使い方、注意点を例文も交えて分かりやすく解説します。

「ご笑納」の意味と使い方

「ご笑納」の意味と読み方

「ご笑納」とは、字のとおり「たいした品物ではないのですが、笑ってお納めください」という意味です。ご笑納は「ごしょうのう」と読み、「ご笑納(ごしょうのう)ください」という形で使われるのが一般的です。

「ご笑納」の使い方は「ご笑納ください」

「笑納(しょうのう)」という名詞の頭に謙譲語にあたる「ご」がつき、「ください」という丁寧語で締められている「ご笑納ください」という言葉は、相手に謙遜の意味を伝えることができます。

「ご笑納」という言葉自体は、相手に対して自分がへりくだった言い方ではありますが、少々フランクな印象を与えてしまうこともあるので、使い方には注意が必要です。

ビジネスシーンで使える3つの例文

ここでは実際にビジネスシーンで使える3つの例文をご紹介します。「ご笑納」の使い方に自信がないという方はぜひ参考にしてください。

お中元を贈る場合

「夏のご挨拶としてささやかではございますがお中元の品をお贈りいたします。お笑納いただければ幸いです。」

お歳暮を贈る場合

「日頃の御礼と歳末のご挨拶の代わりに心ばかりのお歳暮の品をお贈りいたしました。ご笑納いただければ幸いです。」

お礼の品を贈る場合

「先日は大変お世話になりました。感謝の気持ちを込めてお贈りいたします。つまらないものではありますがご笑納いただければ幸いです。」

「ご笑納」を使う際の注意点

「ご笑納」をビジネスシーンで使う場合にまず考えるべきなのは、相手と自分の関係性と置かれている状況です。使う相手や状況を間違えると失礼にあたるので十分に注意をしましょう。

「ご笑納」を目上の人に使うのは失礼

フランクな印象を与える「ご笑納」という言葉は目上の方には失礼にあたるため、使わないのが普通ですが、相手と信頼関係が十分に築けていて、冗談が言い合えるような仲であれば許される場合もあるでしょう。

しかし、相手との関係性が崩れてしまう可能性はゼロではありませんので、目上の方に「ご笑納」を使う場合は、相手との関係と状況をしっかりと見極めましょう。自信がなければ使わない方が無難です。

「ご笑納」をお詫びの際に使うのはNG

相手にお詫びをしなければならない状況で「ご笑納」はどんなに相手と仲良しであってもNGです。

「たいしたものではありませんが、笑って納めてください」という意味である「ご笑納」は、お詫びの際に使う言葉としては相応しくないからです。相手を更に怒らせてしまうことになりかねません。

相手も写る写真を送るときは「ご笑納」は使わない

親睦会や視察で取引先など外部の方と写真を撮るようなことがあった場合、後日お手紙と共に写真を送付するかと思いますが、このときに「ご笑納」を使うのは不適切です。

しつこいようですが、「ご笑納」には「たいしたものではありませんが」「つまらないものですが」といった意味があります。取引先の方が写っている写真を「つまらないもの」と記して送付するのは失礼と受け取られてしまう場合があります。

「ご笑納」の類語

では、「ご笑納」がそぐわない状況や相手にはどのような言葉を使うのが相応しいのでしょうか。それは「ご笑納」の類語を上手に使い分けることで解決することができます。

「つまらないものですが」の意味と使い方

「つまらないものですが」は相手に贈り物をするときによく使うフレーズですが、本当につまらないものを贈るわけではなく、謙遜して「つまらないもの」としているだけです。自分がへりくだることで、相手を立てることができるのです。

他にも「ささやかではありますが」「心ばかりですが」は謙遜を表す言葉であり、目上の方やお詫びの際に使うのが良いでしょう。

「お納めください」の意味と使い方

「お納めください」は汎用性が高く、ビジネスシーンではよく使われる言葉です。「ご笑納」を使うことに少しでも疑問を感じたら、「お納めください」を選ぶと失敗しません。

他にも「お受け取りください」という言葉が同じ意味で使われます。どちらも目上の方やお詫びの際に使える言葉ですが、「お納めください」の方がよりかしこまった言葉になります。

食べ物を送る場合の「ご賞味」「ご笑味」

贈る物が食べ物の場合は「ご笑納」の同義語である「ご賞味」や「ご笑味」を使うことができます。どちらも「ごしょうみ」と読みますが、意味が異なります。

「ご賞味」の意味と使い方

「ご賞味」とは、「味わいながら食べてください」「おいしいので食べてください」という意味となります。「ご賞味ください」は飲食店の人がお客さんに対して使うことが多い言葉です。ただし「味わいながら」という意味を含むため、目上の人に対して使ってしまうと失礼に当たりますので注意が必要です。

「日頃の感謝の気持ちを込めてお菓子をお贈りいたします。ぜひご賞味くださいませ。」

「ご笑味」の意味と使い方

「ご笑味」は「ご賞味」に比べてへりくだった言い方になります。「おいしいか分かりませんが笑って食べてください」と謙遜の気持ちが現れた言葉です。目上の方には、「ご笑味」を使うようにしましょう。

「当社の新商品のお菓子でございます。皆様でご笑味いただけると幸いです。」

「ご笑納」と似た言葉の違い

「ご査収」は「調べて受け取る」という意味

ビジネス用語で「ご笑納」と「ご査収」は類語であると間違えて覚えている方もいるかもしれませんが、実は全然違う意味の言葉です。

確かに「ご査収」には「受け取ってください」という意味があるのですが、「しっかりと調べて、受け取ってください」というのが正しい意味なので、贈り物を受け取ってほしいというよりは資料や書類を送るシーンで使われる言葉となりますので覚えておきましょう。

まとめ

「ご笑納」を使う際に注意するべきポイントは「目上の方ではない」「お詫びをする状況ではない」「贈る物は食べ物ではない」この3つです。

「ご笑納」を正しく使うことができれば社会人としてのマナーを心得ていると、相手に良い印象を与えることができます。使えるビジネス用語の1つとして機会があったらぜひ活用してください。