「ないし(乃至)」の意味とは?ビジネス・法律用語での使い方も

「ないし」は普段の生活で「〇〇ないし〇〇」というように、「または」という意味で使われます。しかし、ビジネスや契約書などで用いる場合は使い方が異なることをご存知でしょうか?

今回は「ないし」の意味と漢字表記、法律用語としての使い方、英語表記について解説します。

「ないし」の意味と漢字表記は?

「ないし」の意味は「または」「あるいは」

「ないし」とは「または」「あるいは」「もしくは」という意味で使われる表現です。「ないし」は複数あるものごとや事象の中で一つを選ぶ状況で用いる言葉となります。

「ないし」は一語と一語を「または」という意味でつなげる場合や、また一つのまとまった文章と別のまとまった文章を「または」という意味で結ぶ場合にも使われます。

ビジネスや法律用語では「から…まで」を意味する

「ないし」は、一般的には「または」「もしくは「あるいは」という意味で使われますが、法律分野では範囲を示す意で「から…まで」「から…に至るまで」という意味で文脈に用いられます。

「ないし」の漢字表記は「乃至」

「ないし」を漢字で表すと「乃至」となります。

もともと「乃」は「孕(ヨウ)」の原字で、「すなわち」「以前に」「なんじ(おまえ・あなた)」という意味がありますが、象形文字で「胎児がお腹に宿す」ことを表すことから「妊娠する」、転じて「状態がはっきりしない」という意味になったとされています。

また「至」は「来る」「及ぶ」「行き渡る」「限度に達する」という意味があります。そうすると、「さっぱりと割り切れない状態に及ぶ」となり、ある範囲内において上下の限度を表す意味となり、結果的に複数をつなげる接続詞として確立された説が考えられます。

「ないし(乃至)」を「または」の意味で使う場合の例文

  • 和食、ないし洋食でお選びいただけます。
  • 学校で必死に勉強、ないし塾で弱点強化をしなければ希望の大学には入れない。
  • クレジットカードで分割払い、ないし現金で一括など、複数の支払い方法がある。
  • このパーティドレスは赤、黒、黄色、青、緑、ないし白から選ぶことができます。
  • 桜、桃、ないし梅の中から、好きな絵柄をチョイスして下さい。
  • 弊社へお越しの際はタクシー、バス、ないし路面電車が利用できます。

「ないし(乃至)」のビジネス・法律用語での使い方と例文

ビジネスでの「ないし」の使い方(例文)

  • 明日のビデオ会議は、10時ないし昼頃までを予定しています。
  • この契約書の有効期限は今月ないし翌月の5月までとする。
  • イベントに必要なスタッフの人数は10名ないし12名を限度とし募集する。
  • 生産数のご連絡は前月の初め、ないし月中までにお願いします。

法律用語での使い方は「~から…まで/から…に至るまで」

法律用語としての「ないし(乃至)」は、ある限定された範囲の中に存在する全てのものを表すということになります。

しかし、現在では使い方が変わりつつあり、法令や規則などに記載するする際、直接「~から…まで」という表現が優先して用いられることが増えてきました。この点も含めて法律分野での使い方を把握しておきましょう。

法律用語として「ないし」を使った場合の例文

「~から…まで」という意味で、法律用語として「ないし(乃至」を使用する場合、下記のように使います。

  • このケースでは、第5条ないし第8条が適用される。
  • 第3条ないし第6条に違反した者は、即刻罰金を課すことができる。
  • この条件に当てはまるのは、項目1ないし項目3となります。
  • 条項10ないし条項13において、訂正箇所がありますのでご確認ください。

「ないし(乃至)」の英語表現と例文

「ないし」を「または」の意味で使う場合には「or」

「ないし」を英語で表す時はシンプルに「or」もしくは「whether…or」を使いましょう。

難しいフレーズを使うことはなく、逆に適切なフレーズは他にはないと言えます。

例文

I would like to take my girlfriend for a date either to a cinema or an amusement park.
デートは映画、ないし遊園地のどちらかでいこうと思う。

「ないし」を「~から…」の意味で使う場合には「from…to」

「から…まで」「から…に至るまで」という意味でも「from…to」を使えば大丈夫です。

例文
please refer from chapter1 to chapter5.
項目1から項目5までをご参照ください。

まとめ

「ないし」は漢字で「乃至」と書き、一般的には「または」「あるいは」「もしくは」、また法律用語、ビジネス文書、契約書などでは「~から…まで」「~から…に至るまで」という意味で使われます。

法律分野では法令や規則の箇所で「ないし」や「乃至」が用いられていましたが、時代と共に趣向が変わり、現在では「から…まで」という表現も多く見られるようになりました。

社会人になると契約書を結んだり、形式ばったビジネス文書を作成する機会も出てくるでしょう。「ないし(乃至)」という元来の表現を適切に示せば、もしかしたら相手の対応も変わってくるかもしれません。ぜひ、この機会に「ないし(乃至)」の使い方をマスターしてみて下さい。