「もちろん」は目上に失礼?意味と類語・英語での使い方と例文も

「もちろん」は日常生活やビジネスシーンなど、あらゆる機会で使われる言葉です。しかし、年上に「もちろん」を使うのは失礼にあたらないのでしょうか?

ここでは「もちろん」の意味、使い方と例文、類語また、今回は国際化を意識し英語での使い方と例文も紹介させていただきます。

「もちろん」の意味とは?

「もちろん」とは「言うまでもなく」という意味

「もちろん」は普段から無意識のうちに放たれる言葉であるため、実際的には本来の意味に触れることはあまりないでしょう。「もちろん」はある物事や事象に対して「言うまでもなく」「議論するに及ばない」「言う必要はないが…」というニュアンスで使われます。

「もちろん」は漢字で「勿論」と書く

「もちろん」は文書やメール、手紙などの文章にする時でも、おおむね平仮名で「もちろん」とする場合がほとんどです。漢字では漢語を由来とする「勿論」と表記し、漢語読みでは「論ずる勿れ(ろんずるなかれ)」となります。

小説や台本などの文学的なシーンでは「勿論」をあえて選んで漢字表記することもありますが、日頃の生活ではあまり見かけることはありません。

「もちろん」の使い方と注意点は?

「もちろん」は話の前置詞的な機能として使う

「もちろん」がよく使われるのは、質問や問いに対し、答える際の前置詞的な意味で使われるケースです。

たとえば「お腹がすいていますか」「もちろん」という会話例のように、答えの核に入る前に、ワントーン「もちろん」を入れることで、会話の流れをスムーズにまとめていきます。

例文
  • 今日は傘を忘れないでよ。もちろん、カバンの中に折りたたみを入れたよ。
  • ポイントを使って買い物をしますか?もちろん、割引になるからね。
  • デザート食べるよね?もちろん、別腹だから。

「もちろん」は会話の途中でも使われる

「もちろん」は、会話や文章の中でも使われ、「言うまでもなく」という意味の副詞として、文脈を強調する意図で用いられます。食べるよたとえば、「〇〇はもちろん」「もちろんのこと」など、文脈に合わせて言い回しを変化させていきます。

例文
  • 新作のスカートはもちろん、ジャケットやパンツも購入した。
  • 母親はもちろん、父でさえ、私の結婚に賛成してくれない。
  • 息子にはサッカーはもちろんのこと、水泳と習字を習わせている。
  • 海外のホテルやレストランでチップを払うことはもちろん理解している。
  • 彼に謝るのは、もちろんのことだ。

「もちろん」は年上の人に失礼にあたることがある

「もちろん」は環境や場所、相手に関係なく広く使われる表現ですが、年上の人や上司に対しては、使い方によって失礼な場合があります。

たとえば、職場での上司と部下の会話を比べてみましょう。

例文

レポートを提出したかい?
A:もちろんです。
B:はい、提出しました。

これを取引先に届けてくれないか?
A:もちろんです。
B:はい、かしこまりました。(承知しました)

このように、職場では頻繁に上司や目上の人とのやりとりが発生してきますが、無意識のうち「もちろん」を濫用してしまうのはやや危険だと言えます。覚えておきたいのは、「もちろん」は「言うまでもなく」という意味を持ち合わせているということです。

つまり、相手の解釈の仕方によっては、あなた(上司や目上の人)の言っていることは、私にとって言うまでもなく、また聞かれるまでもない、というようなニュアンスで伝わってしまうことがあるということです。

しかし、答えとしての「もちろん」ではなく、別の事象に対し「もちろん」を使う場合は失礼にあたることはありません。たとえば目上や上司に対しても「この企画にはもちろん全員が賛成です」「費用はもちろんのこと、スタッフも集めなければならない」と言ったように、第三者的な使い方をする場合などです。

「もちろん」の類語は?

「無論」は論じるに及ばない

「無論(むろん)」とは論じるに及ばない、論じる必要がないという意味を持ちます。論を俟たない様子を表し、すでに決まっているというニュアンスで使われます。

例文

観客が暴動を起こしたら、警官を呼ぶのは無論のことである。

無論、彼との関係は終わったと言える。

「当然ながら」は当たり前

「当然ながら」は当たり前、言うまでもなくという意味を持ちます。議論をするまでもなく、周知の事実であるというニュアンスで使われます。「もちろん」よりも文脈を強調することができる表現のため、ディベートやミーティングなどで好んで使われます。

例文

雨が激しさを増してきた。当然ながらコンサートは中止だろう。

この報告書には当然ながら疑問点がたくさん見られる。

「言わずもがな」は言う必要がない

「言わずもがな」はあえて言う必要がない、言うまでもないという意味があり、「言わず=言わない」に懇願を表す終助詞「もがな」を後続させた言葉です。風流で独特な響きがあるため、詩や川柳、標語などに使われることが多いでしょう。

例文

兄弟げんかは、言わずもがな夜まで続いた。

言わずもがな、世の中はカネと権力がものをいう。

「もちろん」を表す英語フレーズは?

「もちろん」は一般的に「of course」を使う

「もちろん」の英語表現で最も一般的なのは「of course(オフコース)」です。「of course」はビジネス文書やビジネスメールなどのフォーマルなシーンででも、日頃のカジュアルな会話でも使われ、生活に広く用いられる表現です。

例文
  • Can you call him bck instead me please ? of course.
    私の代わりに彼に折り返し電話をしてもらえますか?もちろんです。
  • 体調は優れませんが、もちろんテレビ会議には参加させていただきます。
    I don’t feel perfect but of course I will be there at the TV conference.

「もちろん」のその他のフレーズ

「もちろん」はシチュエーションや相手によって別のフレーズも使うことができます。たとえば、友達や同僚との会話の中で依頼や質問があった時に「You bet」「why not」を使ったり、職場ではやや丁寧に「sure」「absoutely」「by all means」「certainly」など言い回しを使ったりします。

例文
  • 仕事の後に飲みに行くけど、君も行く?
    I would like to go to the bar after work, will you?
  • もちろん!
    Yes, sure! / Absolutely! / You bet / Why not

まとめ

「もちろん」は日頃から使い慣れている表現であるため、実際の意味や使い方を意識することは少ないかもしれません。しかし、あえて着目してみると、生活の中では欠かせない大切な表現であることも気付きます。

職場でも普通に「もちろん」を使うことがありますが、相手によっては「言わなくてもわかっている」というように、不本意な意味で伝わってしまう可能性があります。上司や先輩、普段の生活では目上の人や初めて会う人に対して多用するのは失礼にあたることがありますので、できれば別の表現を使って会話をまとめるようにしましょう。

また、英語表現では、一般的な「of course」以外にも多くのフレーズがあります。状況や相手によってオプションを増やしておきましょう。