「謹白」の意味と読み方は?手紙での位置と「敬白」「謹言」も解説

「謹白」は正式なビジネス文書や改まった形式の手紙などに使われる言葉です。その他、「敬白」「謹言」など日本独特の表現もありますが、意味の違いや位置について、明確に理解をしていますか?

今回は「謹白」の意味と読み方を始め、「謹白」を置く位置、その他の類似語「敬白」「謹言」など使い方について例文を交えて紹介させていただきます。

「謹白」の意味と読み方は?

「謹白」とは「謹んで申し上げる」の意味

「謹白」の意味は「謹んで申し上げる」です。「謹」は気を引き締めて丁寧にする、物事をおろそかにせず念を入れる、という意味があり、また「白」には「告白」「自白」などのように「言う」「申し上げる」という意味があります。

この二つの漢字からも理解できるように、「謹白」には相手に敬意を表すと共に、つつしみを持って物事を伝えるという意味で使われる「結語」の一つとなります。

「謹白」は極めて高い敬意を示す

「謹白」という語句は極めて高い敬意を表す言葉です。一般的に尊敬を示す程度の敬意ではなく、段違いのレベルに位置する目上の人に使うのが通常です。そのため、目上の人や上司でも、普段から話をしたり、コミュニケーションをとっているような人には使うことができない場合があります。

たとえば、自分が勤務する会社の直属の上司や先輩や、やりとりを頻繁に行う取引先の担当者などに対して使うのは適切とは言えません。「謹白」は相手を極めて尊敬し高い敬意を表すため、これでは、相手が一歩も二歩も引いてしまうでしょう。この時「謹白」を使うべき適切な相手は、取引先の社長や役員クラスの人達などになります。

「謹白」の読み方は「きんぱく」

「謹白」は「きんぱく」と読むのが正式な読み方です。「謹白」は「きんはく」ではなく、「きんぱく」と濁ることを忘れないようにしましょう。

「謹白」の使い方と位置とは?

「謹白」は招待状や挨拶状などの手紙・連絡に使う

社会人になると、ビジネス感覚を基調としたつきあいが増えてくるため、「謹白」を使うことが増えてきます。たとえば、以下のような状況で「謹白」が使われることがあります。

適切なシチュエーション
  • 来賓への招待状
  • イベントの挨拶状
  • 取引関係でのアプローチの手紙
  • 契約書や見積もりに付随する御礼状
  • 会社設立の案内状
  • 社内の幹部・役員の人事移動や社屋移動の連絡

また、会社のウェブサイトで新店舗設立やリニューアルオープンを知らせる時や、一時移転や新サービスの提供などの際も「謹白」を使って告知することもできます。「謹白」を使う効果は、受け手がが非常に高い尊敬の意を感じることができる点です。お客様は神様とも表されますが、相手に恭敬の気持ちを特別な言葉で示すことはとても大切なことでもあります。

「謹白」の位置は「本文の一番最後」

「謹白」は「結語」となるため、本文の一番最後に入れるようにします。これは本文の一番最後の文章の後ろに入れるという意味で、その後に続く名前や住所、電話番号などの下に入れるということではありません。あくまで、伝えたい内容である「本文」の末尾に結びの言葉として加えるようにして下さい。

横書きの文書の場合は、本文の最後の部分から改行して右寄に入れるのが一般的です。また、縦書きの場合は、本文の最後と同じ行の一番下に入れるか、もしくは改行して一番に下に入れるようにしましょう。

「謹白」と対になる頭語は「謹啓」

「謹白」は文章の最後に用いる「結語」ですが、文章のトップに用いる適切な頭語は「謹呈(謹啓でもOK)」となります。「謹呈」を置く位置は本文が始まる前で、改行をせずに一文字空けて置くのが通常のスタイルです。「謹呈」で始まり「謹白」で締める、この二つの言葉はペアで覚えておきましょう。例を挙げてみます。

謹白を使った文書例

謹呈 見引き締まる冷たい空気に、風花が輝くこの頃、貴社におかれましてはご清祥のことと存じ上げます。
さて、この度弊社では下記の期間リニューアル工事を行う運びとなりました。つきましては、4月1日から4月30日まで店内を閉鎖させていただきますので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

謹白

B株式会社
住所
電話番号

「謹白」の類語とその違いは?

「謹白」の類語は「敬白」「謹言」、敬意のレベルが異なる

「謹白」と同じ結語には「敬白」「や「謹言」などがあります。相手に尊敬の念を表し使われる言葉となりますが、相手に対する敬意のレベルが若干異なるため、適切な使い分けが必要です。下記で他の結語とあわせて使い方の例を挙げてみます。

他の結語と使い方の例
  • 一般的な文書:敬具(けいぐ)/敬白(けいはく)/拝具(はいぐ)
  • 目上の人やお客様:謹言(きんげん)/謹白(きんぱく)/恭敬(きょうけい)

本題である「謹白」と「謹言」は、どちらも高い尊敬を表し、ほぼ同じような場面で使われる結語となります。しかし、細かく説明すると「謹白」は「つつましく申し上げる」、「謹言」は「つつましく言う」という意味となるため、文章の内容によってそれぞれ適切な言葉を選ぶようにすることが大切です。

頭語と結語を正しい組み合わせで使おう

「謹白」の頭語は「謹呈」や「謹啓」であるように、頭語と結語を正しく組み合わせて使うことは、相手へのマナーであり、礼儀でもあります。下記で適切なペアを紹介しますので、ぜひ覚えてみて下さい。

適切な組み合わせ
  • 拝啓ー敬具(拝具)
  • 拝呈ー敬白
  • 謹啓ー謹言
  • 謹呈ー謹白
  • 恭敬ー敬白

まとめ

「謹白」は高い尊敬の念を相手に示すために使われる「結語」の一つで、適切な頭語は「謹呈」や「謹啓」になります。

契約書や見積書などのビジネス文書や移転やリニューアルなどの挨拶状など、ビジネスパーソンとして「謹白」を使って文章をまとめる機会も増えてくるでしょう。もちろん、日常生活でも一般的な手紙や案内状などを作る時にも、概して頭語と結語を用いることがマナーとなっています。ぜひ、この機会に使い方を把握して、心から相手に敬意を示していきましょう。