衛星放送は画質が綺麗で放送範囲が広いことで知られるエンターテイメントの一つです。今や毎日の生活に欠かせないステータスとしても知られますが、「BS」と「CS」の違いを把握していますか?
今回は「BS」と「CS」のそれぞれの特徴と違いを挙げながら、併せて室内のアンテナ設置方法も紹介させていただきます。
「BS」と「CS」の3つの違いとは?
「BS」と「CS」の違い①誕生した目的
「BS」と「CS」の違いは、根本的に“人工衛星の種類”が異なります。また誕生した目的も違います。「BS」はそもそもテレビ放送を目的として誕生した衛星です。一般の家庭でニュースや娯楽番組を視聴するために「放送衛星」を使っているのが「BS」で、それに対し「CS」は「通信」を目的としているのが「CS」となります。
「BS」と「CS」の違い②高画質・ハイビジョンかどうか
「BS」と「CS」の違いは、基本的に“放送される番組の種類や内容”が異なります。「BS」も「CS」もどちらも豊富なチャンネルを持ち、視聴者の希望する内容によって選択が変わってきます。
「BS」は娯楽番組や子供番組をはじめ、ニュースやクッキングショーなど、幅広いプログラムを「高画質」「ハイビジョン」で楽しむことができます。画像が鮮明であるため、視聴者が味わえる臨場感は非常に高いものとなっています。
一方「CS」は、映画や各種スポーツ中継、サイエンス系のドキュメンタリー番組や、あらゆる技術や学問をベースとした専門的な番組が豊富です。「BS」も「CS」も、それぞれアピールする放送チャンネルの特色が異なるのが特徴となります。
「BS」と「CS」の違い③無料か有料か
「BS」と「CS」の違いは、“無料放送であるか有料放送であるか”という点です。
「BS」は基本的に無料ですが、一部有料チャンネルがあり、別途契約の締結が必要なものがあります。一方、「CS」は全ての放送チャンネルが有料です。
「BS」「CS」とはそもそも何?
「BS」とは”衛星放送”のこと
「BS」とは”ブロードキャスティング・サテライト(Broadcasting Satelite)”のことです。日本語では「衛星放送」「BS放送」または「放送衛星」とも呼ばれています。「BS」は豊富なチャンネルを利用して、スポーツや子供番組などあらゆる放送プログラムを一般の家庭で視聴することを目的として開発された放送網です。
また「衛星放送」は「衛星」を活用して機能させる放送手段の一つとなります。そのため、撮影現場から衛星を通して映像や音声などを送信することを意味する「衛星中継」とは異なります。視聴は一部の有料チャンネルを除いて基本的に無料です。
「CS」は”通信衛星”のこと
「CS」とは”コミュニケーション・サテライト(Communication Satelite)”のことです。日本語では「通信衛星」と呼ばれています。一般的に「CS」を視聴する際は、スカパーと契約を結ぶことが必須となるため、視聴での費用が発生してきます。「CS」はサイエンス系番組やスポーツ、歴史番組やドキュメンタリーなどの専門的な番組が豊富に提供していることでも知られています。
「BS」「CS」の室内アンテナ設置方法とは?
BSCS用アンテナの購入が必要
「BS」と「CS」での衛星放送を視聴する場合は、BSCS用の室内用アンテナが必要です。
複数のメーカーが取り扱っていますが、アンテナ単体だと平均5千円程度から1万円以内、また設置場所に置くスタンドは1万円程度が相場となっています。まず、これらの必須アイテムを購入することから始めましょう。
共に110度であれば同じアンテナで視聴化
アンテナ設置に関しては、いくつかの専門用語を知っておく必要があります。BSには「BS110度」、「CS」には「CS110度」「CS124度」「CS128度」があります。
たとえば、「BS110度」と「CS110度」の放送チャンネルであれば、同じアンテナを使って視聴することができます。しかし「CS124度」「CS128度」での放送チャンネルを視聴する場合は、「110度」対応のアンテナでは機能しないため、別の対応アンテナが必要となります。つまり、場合によってはアンテナを追加する必要があるということになります。
しかし、1つのアンテナで全てのチャンネルが視聴できるアンテナも存在します。そのため、CSで110度以外の放送チャンネルを視聴することがわかっている場合は、非常に便利なアイテムとなっています。
CSの4K放送は専用チューナーが必要
「CS」にある4K放送を視聴したい人は、CS124度・CS128度対応型のアンテナを使っている場合は専用チューナーに交換します。また「BSCS110度」のアンテナを使っている場合は、4K8K対応型のアンテナに交換することが必要です。
まとめ
「BS」と「CS」の違いは、誕生した目的、放送番組の内容・特色、また視聴にかかる料金の有無となります。また、室内アンテナの設置については、屋根の上やベランダなど、特殊な場所での作業になります。費用はかかりますが業者に依頼したほうが妥当という場合もあるでしょう。複数の工事業者がいるので、いくつか見積もりをとって比較してくることをおすすめします。
今や当たり前となった衛星放送。日本で初めて発信されたのは1978年の種子島宇宙センターでしたが、これからも歴史を重ね、さらに革新的な放送技術が生まれてくることに期待したいものです。