「住宅手当」の意味や相場とは?支給対象や課税の条件も解説

「住宅手当」とは住宅費の補助として会社から支給される手当のことですが、会社員なら誰でももらえるという手当ではなく、会社によって、また条件によっても支給されたりされなかったりします。今回は「住宅手当」の意味や相場、支給対象の条件のほかに、住宅手当が課税対象になるのかどうかについても解説します。

「住宅手当」の意味と歴史

「住宅手当」とは「会社から支給される住宅費の補助」

「住宅手当」とは会社からの手当の一種で、住宅費の一部を補助する目的で支給される手当のことです。主として賃貸住宅の賃貸料を補助する目的で支給されることがありますが、条件等によっては持ち家を維持するための補助としても支給されます。その判断は各会社で行われます。

「住宅手当」は戦後に始まった

「住宅手当」は、第二世界大戦後の急激なインフレと住宅難という状況で、社宅に入れる社員と入れない社員がいましたが、両者の調整を取るために始められた制度です。

1950年頃は日本にある企業の9%程度で住宅手当を支給していましたが、80年頃には44%ほどにまで増加しています。

「住宅手当」の相場と支給額とは

「住宅手当」の相場は17,000円前後か

厚生労働省の就労状況の調査(『平成27年就労条件総合調査の概況』)によれば、回答を得られた4,432社の住宅手当の平均額は17,000円でした。傾向として、社員1,000人を超えるような大きな企業の方が住宅手当は高くなり、住宅手当を支給する企業数も増えます。

「住宅手当」の支給方法は会社によって違う

住宅手当の支給額や支給方法は会社によって様々です。社員全員が一律同額を給与と合わせて振り込まれることもあれば、社宅などの会社の持ち物に住んでいるならば、家賃から住宅手当を差し引いた賃料が請求されることもあります。

また住宅手当の金額を決める場合にも、家賃の○%で上限○円までと割合と上限が決められているケースや、給与から換算して〇%分を住宅手当として支給する「定率方式」、さらに社員は持ち家か借家か、世帯主か扶養家族がいるかなどのさまざまな条件から支給額を決める「定額方式」などもあります。

「住宅手当」の支給対象の条件とは

「住宅手当」の支給対象の条件は会社によって決められていて、全企業を通じた決まりはありません。ただし、住宅手当を支給される条件としての傾向はあるので紹介します。

賃貸住宅の賃貸料は住宅手当が支給されやすい

企業が考える住宅手当の支給対象として考えられやすいのが賃貸住宅の賃貸料なので、住宅手当も支給されやすいです。ただし、出勤にかかる所要時間や距離、雇用形態などで支給されないこともありますし、また上限が決まっていることが多いでしょう。

実家や持ち家では住宅手当は支給されにくい

実家や持ち家の場合、住宅手当は支給されにくい傾向があります。しかし、住宅ローンを返済中であるとか、両親が扶養に入っている、または実家暮らしで別の建物の世帯主になっている場合には、住宅手当が支給されることがあります。

世帯主は支給されやすい

世帯主は住宅手当を支給されやすく、同棲でも、それぞれが世帯主として届け出を出せば、それぞれが住宅手当は支給されるでしょう。

「住宅手当」は課税される?それとも非課税?

住宅手当は所得税の課税対象

住宅手当は所得税の課税対象です。住宅手当に限らず、手当として会社から支給されるお金は所得税の課税対象だと考えていいでしょう。残業手当や家族扶養手当などの支給されるすべての手当てを年収と合わせた金額に課税率を掛け合わせて税額が算出されます。

ただし手当によっては非課税になるものがあります。通勤手当や宿直、日直の手当てが一定金額よりも低いものと出張費用などの職務に必要と認められたものは非課税になります。

所得税の課税率は収入によって異なる

収入と所得税の課税率の関係は、収入が多くなると課税率が高くなる超過累進税率方式が取られています。

年収から給与所得控除額を差し引いて所得を算出して、所得が195万円以下なら課税率は5%ですが、収入が上がることで税率もアップしていきます。ただし195万円を超えた収入に対しては更なる控除額として一定の金額を差し引いた金額に対して課税されます。

最大の課税率は45%で、対象は所得が4,000万円以上の場合です。

「住宅手当」の英語表現

「住宅手当」は英語で「housing allowance

「住宅手当」は英語で「housing allowance」と言います。という意味の英単語「house」を「housing」と活用させると住宅という意味のほかに、住宅の建設住宅供給などの住宅に関する様々な意味合いが含まれてきます。一方、「allowance」は手当や支給額という意味です。

住宅手当は外資系の会社では聞かれることのないように、外国人にとってなじみのない手当ですから、外国人と住宅手当について話をするときは補足説明が必要になるでしょう。

例文
  • “I apply for a housing allowance.”
    「住宅手当を申請する」
  • “He received a housing allowance.”
    「彼は住宅手当を受け取った」

まとめ

「住宅手当」とは会社から支給される住宅費を補助する手当のことです。住宅手当は支給される会社と支給されない会社があり、また支給額の決め方も会社によって様々です。支給された場合には所得税の課税対象となり、一年間の給与と住宅手当等の手当を合わせた年収に対して課税されることを覚えておきましょう。