ビジネスで「断る」敬語は?丁寧な断り方を例文とともに解説!

ビジネスシーンでは取引や提案を断らなければならないことがあります。相手との関係を壊さないように気を遣う場面ですが、どのように言えばよいのか悩んでしまうことはありませんか?

実はビジネスで「うまく断る言い方」にはコツがありますので紹介します。飲み会の誘いを断りたい時にも使えますので、参考にしてください。

「断る」の2つの意味

普段あまり意識せずに使っているのですが、「断る」には2つの意味があります。

1.「相手の申し入れや希望を拒む」意味

相手からの要望に対して、それを拒む意味の「断る」があります。取引先との取引を断る、営業の提案を断る、などです。

2.「前もって事情を伝えて了解を得る」意味

「断る」にはもうひとつ「前もって事情を伝えて了解を得る」という意味があります。「週末は電話に出られないことを事前にお断りします」「全館禁煙であることをお断りしておきます」などと事前に伝えておきたいことがある時に、それを了承してほしい気持ちを伝える言い方です。

2の意味での「断る」は「お~します」の敬語表現である「お断りします」の言い方で伝えることができます。

しかし、1の「相手の申し入れや希望を拒む」場合の「断る」は、ビジネスシーンでは別の言い方に言い換える必要があります。直接的な表現は失礼になることがあるからです。

ここでは1の意味の「断る」について「丁寧な断り方」を解説していきます。

ビジネスでの丁寧な断り方は?

ビジネスシーンで「相手の希望を拒む」場合、直接的な表現で「お断りします」と言うのは一般的には避けるのがよいとされています。

頭ごなしで失礼な印象を与えたり、相手に不愉快な思いをさせてしまう可能性が高く、それによってビジネスに支障が出たり、信頼関係が崩れたりすることが懸念されるためです。

そんな時の「うまく断る言い方」のコツがありますので、紹介します。うまく断るとともに、丁寧に断る言い方にもなります。

クッション言葉で切り出す

断りの意を単刀直入に切り出すのではなく、まずやわらかい印象を与えるために、クッション言葉で切り出します。

「せっかくですが」「あいにくですが」「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」「不本意ではございますが」「誠に遺憾ですが」などを状況に応じて用います。

断る理由を添える

クッション言葉のあとは、断る理由をきちんと述べます。理由を明確にすることで誠意が伝わり、相手の理解も得やすくなります。

また結論をなるべくあとに持っていくことで、相手の困惑を避けることができ、言いにくい事を遠慮しながら伝えているという意を表すことができます。

例えば取引の提案を断りたいのであれば「せっかくのご提案をいただきましたが、当社の予算を超えてしまうため、誠に恐縮ですが今回は…」と切り出す言い方です。

状況に応じて違う言葉に言い換える

次に肝心の「断る」表現ですが、状況に応じて違う言い方に言い換えます。例えば参加を断るのであれば「遠慮する」「見送る」「見合わせる」などの言い方があります。

社内の飲み会を断る場合は「お誘いいただいたのに残念なのですが、外せない所用があるため今回は遠慮させていただきます」などとやんわりとお断りするのをおすすめします。

ビジネスでのシチュエーションごとに異なるそれぞれの言い方は、後述する「丁寧な断り方のメール例文」で詳しく紹介します。

未来につなげる言葉や代替案で締める

状況が可能であれば、お断りの意を伝えたあとで、良好な関係をこれからも持ちたい気持ちを伝えたり、他の代替案を伝えて文章や会話を締めることができれば安心です。

「今後ともよろしくお願いいたします」「次回はぜひともよろしくお願いいたします」「次回はご期待に沿えるよう努力いたします」などです。

丁寧な断り方のメール例文

断りの状況に応じた言い換え方をメール例文で紹介しますので、参考にしてください。

「誘いを断る」時の丁寧な断り方

  • せっかくのお誘いにもかかわらず大変に心苦しいのですが、〇〇のため今回はご一緒いたしかねます。

「参加を断る」時の丁寧な断り方

  • あいにくですがすでに予定が入っているため、今回の出席は見送らせていただきます。次回はぜひ参加させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  • 折り悪くその時間には別の予定がございますため、参加はご遠慮させていただきます。

「相手の要望を断る」時の丁寧な断り方

  • 誠に残念ですが、〇〇の事情により、お受けすることができかねます。
  • 恐れ入りますが、〇〇により、△△については致しかねる次第でございます。ご了承いただきますようお願いいたします。

「取引を断る」時の丁寧な断り方

  • 弊社内で検討いたしましたが、〇〇のため、お断りをせざるを得ない状況でございます。今回は残念な結果となり申し訳ございません。貴社のいっそうのご発展を、心よりお祈り申し上げます。

「申し出を辞退する」時の丁寧な断り方

  • せっかくの機会をいただきましたが、諸事情により、今回はご遠慮させていただきたく存じます。
  • 誠に遺憾ながら、〇〇の理由により、今回はご辞退させていただきたく思います。また機会がございましたら何卒よろしくお願い申し上げます。

「お心遣いを断る」時の丁寧な断り方

  • せっかくのお心遣いですが、〇〇の理由により、お気持ちのみを頂戴したく存じます。ご理解いただければ幸いです。

まとめ

ビジネスシーンでの断り方には気をつけたいポイントがたくさんありました。直接的な表現を避けて別の表現に言い換えたり、クッション言葉や未来につなげるあいさつ言葉を添えたりして、ネガティブな表現をポジティブな印象に変換できるよう努力するのがよさそうです。

少々面倒に思うこともありますが、これらは日本人に特有の繊細な心遣いの技術でもあります。仕事ができる人は相手への心遣いもできるもの。ぜひ技術を習得して良い仕事をしていきましょう。