「しょうがない」はどんな意味?使い方の注意点と例文・類語も紹介

口語で日常的に使う言葉に「しょうがない」があります。普段から無意識に放つ表現であるため、漢字表記や本来の使い方を意識したことはあまりないのではないしょうか?

今回はごく一般的に見聞きする「しょうがない」に、あらためて焦点を当てて、言葉の意味と使い方での注意点、現在の使われ方、類語表現などを紹介します。

「しょうがない」の意味とは?

「しょうがない」の意味1「他に良い手段がない」

「しょうがない」とは「他に良い手段がない」ことを意味します。方法ややり方において状況的に選択の余地がなく止むを得ないさまを指し、お手上げであることを表す言葉です。

例文
  • 交通事故に遭ったんだもの、病院に行くべきなのはしょうがないでしょう。
  • サッカーの試合中、突然雨が降ってきた。しょうがないから中に入ろう。
  • 今回はしょうがないが、次回はキャンセルの連絡を早めにもらえるように頼むよ。
  • リコールをするのはしょうがない。だって、車数百台にパーツ不備が発生しているのだから。

「しょうがない」の意味2「手に負えないさま」

「しょうがない」とは「手に負えないさま」を意味します。呆れるほどひどい状況で、何をしても効き目がない、効果がないという意味で使われます。

例文
  • 友達に平気で嘘をつくなんて、本当にしょうがない娘だ。
  • 平気で家出をするしょうがない息子ですが、心は優しんですよ。
  • 停電で生産ラインが止まり、加えて責任者不在となれば、もうしょうがない状況だ。
  • 次から次へと仕事を横流しするなんて、しょうがない同僚をもったものだ。

「しょうがない」の語源は「仕様がない」

「しょうがない」とはもともと「仕様がない」(しようがない)と表記します。「仕様」とは方法や手段、成す術を表しますが、否定の「ない」を接尾語として加えて「方法や成す術さえない」という意味で使われるようになりました。この背景からも「しょうがない」は他に良い方法がなく、諦めの気持ちを表現する時に用いられたことが理解できるでしょう。

「しょうがない」の使い方の注意点と例文

現代では「しょうもない」と同じ意味で使われる

「しょうがない」は漢字表記で「仕様がない」、つまり方法や手段がなく止むを得ないことや手に負えないほどひどい様子を指す言葉です。しかし、現代の使い方の傾向は「つまらない」「おもしろくない」「くだらない」というニュアンスを持つ「しょうもない」という意味で使われることがあります。

「しょうもない」は「仕様がない」が「仕様もない」となり、「しょうもない」に変化した表現となります。ものごとの行方や会話の内容など、聞き手が「ばかばかしい」と感じた時に放たれるのが「しょうもない」であり、そっぽを向きたくなるような、聞いていて呆れる、聞くに値しないという状況で使われる口語表現となります。

例文
  • しょうもないこと言ってないで、早く仕事を終わらせよう。
  • 仲間同士で集うと、しょうもない話で盛り上がってしまうものだ。
  • 部長クラスの人間が噂話に花を咲かせているなんて、本当にしょうもない。

「しょうがなく〇〇する」というように使う

「しょうがない」の他に使われる言い回しは「しょうがなく〇〇する」です。この場合も選択の余地がなく、仕方なくものごとをするという諦めの心境を持って使われます。普通にことを行うのではなく、口をへの字にして嫌々ながらにするといったニュアンスです。

例文
  • 妹に頼まれた論文をしょうがなく手伝う。
  • 急患が入ったため、しょうがなく診察待ちをすることになった。
  • しょうがなく返事をしたのは、最低限のマナーを守るためだ。

「しょうもない」は方言ではなく共通語として使う

「しょうもない」は「しょうもないな~」「しょうもな」などのように、関西のお笑いで頻繁に聞く言葉であるため、関西の方言であると認識している人が多いようです。

「しょうもない」は前述でもご説明した通り「しょうがない」と同根である「しょうもない(仕様もない)」のことであるため、間違いなく関西地方の方言ではなく共通語となります。「しょうもない」を言葉の響きから方言の一つとして誇張しないように気をつけましょう。

「しょうがない」の類語は?

「致し方ない」は止むを得ない

「致し方ない(いたしかたない)」とは、止むを得ないことを意味します。仕方がないに「致す」を加えて丁寧な言い回しにした表現となります。日常会話やテキストメールなど、全く畏まらないシーンでも「致し方ない」は普通に使われています。

例文
  • クライアントから断りの連絡が来たが、一回目のアプローチでは致し方ないだろう。
  • 外資系の就職試験に落ちてしまったのは、運が悪かっただけで、致し方ないことだ。
  • 参観日に仕事が入り、致し方なく子供に頭を下げることになった。

「他に打つ手がない」はもはや何の方法もない

「他に打つ手がない」とは、これ以上試行錯誤しても、もはや何の方法も残っていない、しかるべき手段が皆無であり、何もすることが出来ないことを表す言葉です。究極の諦めの言葉であり、断念の意を示す表現が「他に打つ手がない」となります。

例文
  • プランA、B、Cの全てが失敗に終わり、他に打つ手がない。
  • 初デートで会話が途切れ、他に打つ手がなくアイドルのものまねを披露した。
  • 他に打つ手がないわけではないが、実行するのはかなり危険だ。

まとめ

「しょうがない」は「仕様がない」が語源で、「他に方法や手段がない」「お手上げである」また「手に負えない」「呆れるほどひどい」などの意味を持ちます。現代では「くだらない」「ばかばかしい」ことを表す「しょうもない」と同根の言葉としても使われています。

「仕様」は「手段や方法」を表すため、ほぼ「仕方がない」と同じ意味となりますが、「しょうがない」はやや口語的な使い方に傾いていると言えます。ビジネスシーンでは言葉の選択にも気を付けて、必要であれば「致し方ない」や「打つ手がない」などの類語に置き換えることも大切です。