「帰属意識」の意味とは?使い方や「ロイヤリティ」との違いも解説

社員の成果を問われるとき会社への帰属意識があるかと問われることがありますが、この「帰属意識」とはどういう意味なのでしょうか。

今回は「帰属意識」の意味のほかに、類語や使い方を解説します。また「帰属意識」と似た意味の言葉として使われる「ロイヤリティ」や「エンゲージメント」との違いと英語表現についても紹介します。

「帰属意識」の意味と読み方

「帰属意識」の意味は「ある集団に属しているという意識」

「帰属意識」とは、ある集団に属しているという意識という意味です。「帰属意識」の最初の2文字「帰属」は、ある集団につくことや従うこと、属することを意味します。

「帰属意識」は、家族、学校、会社、宗教、国や民族などさまざまな単位の集団で用いられるのですが、対象となる集団に実際に属しているとは限りません。心理的にのみ帰属していると意識できる場合にも「帰属意識」が使われます。

「帰属意識」で大切なことは、対象となる集団に実際に属しているかどうかではなく、その集団と一体感を持てるかどうかです。集団と一体化して、目標達成のための集団行動ができると思える意思や、その集団の中で役割を担っているという意識が問われています。

「帰属意識」とは「きぞくいしき」と読む

「帰属意識」とは「きぞくいしき」と読みます。「帰属」と「意識」から成り立つ「帰属意識」という言葉なので、最初の2字と後ろの2字を分けると読みやすくなるでしょう。

「帰属意識」の使い方

「帰属意識」は持つ/ない、高い/低いと表現

帰属意識がある場合には「帰属意識を持つ」、ない場合には「帰属意識を持たない」または「帰属意識が欠けている」のように表現します。

また帰属意識を強く意識しているときは、「帰属意識が高い、その逆は「帰属意識が低い」や「薄い」のような形容詞を使って表現します。

「帰属意識」は家族との関係について話すときに使われる

家族との関係を語るとき、「帰属意識」が用いられることがあります。家族との絆について問われるとき、家族との絆が強まっているなら「家族との帰属意識が高まる」のように使われます。

「帰属意識」は日本人の愛国心を問われるときに使われる

日本人の愛国心を問われるときに、「帰属意識」が使われることがあります。「国への帰属意識が高い」という文の意味は、国への愛着が強いです。具体的に言うと、日本国民でいたい、または日本に住みたいという意識が高まっている状態を指します。

「帰属意識」は学校での児童の発達について語られるときに使われる

児童は、小学校の低学年から高学年にかけて集団への適応能力を高めていきます。その過程で学校への帰属意識が語られることがあるでしょう。

小学校の低学年で孤立していた児童が、学校生活を通して学級への帰属意識が高めていきます。中学年では学級全体への帰属意識が身に付くようになるなど、集団との関わり合いの中で児童の帰属意識が説明されることがあります。

「帰属意識」は新入社員と会社の関係を語るときに使われる

社員が会社への帰属意識があると、会社への興味が高まり会社に貢献したいという意識が強まると言われています。また、会社に属していることで自尊心も高まることもあり、新入社員の社員教育に帰属意識を高めるためのプログラムを取り入れる企業があります。

「帰属意識」の類語と似たカタカナ語との違い

「帰属意識」の類語は「共属意識」や「所属意識」

「帰属意識の類語には、「共属意識」や「所属意識」、または「帰属感」や「所属感」が挙げられます。

「共属意識」と「所属意識」の両方とも、一つの集団に属している意識のことで、「帰属感」と「所属感」は一つの集団に属している感覚を意味しています。

例文
  • 「今さら共属意識を持てない」
  • 「会社への帰属感があるため、簡単に会社を辞められない」

「ロイヤリティ」とは「忠誠心や誠実さ」という意味

「ロイヤリティ」は英語の「loyalty」が語源で、忠誠心や誠実さを意味します。「忠誠心」とは特定の個人や集団に尊敬の念もって服従して献身する態度のことを指し、「誠実さ」は私利私欲を捨てて特定の個人や集団に接する態度のことを指します。

会社と社員の関係における「ロイヤリティ」は、会社が上位で社員が下位という力関係があったうえで、社員が会社に献身的な態度を示すことを指します。

「帰属意識」と「ロイヤリティ」の違いは、「ロイヤリティ」は会社と社員において力関係があることを前提にしていますが、「帰属意識」に力関係は前提になりません。

「エンゲージメント」はHR用語では貢献意欲の意味も含まれる

「エンゲージメント」とは約束や契約という意味で、と解釈されることもあります。英語の「engagement」が語源です。「エンゲージメント」がHR用語として使われるときは、会社と社員との契約という意味にとどまらず、社員の会社への貢献意欲という意味も含まれます。

「帰属意識」と「エンゲージメント」では、貢献意欲の有無の違いがあります。「帰属意識」には会社への貢献意欲は含まれませんが、「エンゲージメント」には社員は属している会社に貢献しようとする気持ちが含まれるので、行動に移しやすく成果に結びつきやすいと言われています。

「帰属意識」の英語表現

「帰属意識」は英語で「sense of belonging

「帰属意識」は英語で「sense of belonging」と訳せます。「sense」が意識で、「belonging」は帰属という意味です。

例文
  • “He has a sense of belonging to the company.”
    「彼は会社への帰属意識を持っている」
  • “Because she has a sense of belonging to the city, she won’t come back to her hometown.”
    「彼女は都会に帰属意識があるので、故郷に戻りたくない」

まとめ

「帰属意識」とはある特定の集団などに属しているという意識のことです。様々な集団や個人とつながっていると思われるときに使われる言葉です。帰属意識を持てば自分が孤独ではないと思えて自尊心を高まる効果も期待されます。ただし帰属意識が強すぎると自分を身内なってしまうこともあるので、過度な帰属意識は禁物です。