「了見」の意味とは?「了見が狭い」の使い方や例文・類語も解説

「了見(りょうけん)」とは「考え」や「考えを巡らせて判断する」など、4つの意味をもつ言葉です。「了見が狭い」や「了見の狭い人」のように使う「了見」ですが、「料簡」や「了簡」とも表すことを知っていますか?この記事では「了見」の使い方や例文、類語も解説します。加えて、「了見」の英語表現も解説しましょう。

「了見」の意味とは?

「了見」の意味は”気持ち・考えを巡らせて判断すること・許すこと”

「了見(りょうけん)」の意味は、“気持ち・考えを巡らせて判断すること・許すこと”です。

了見(りょうけん)

  1. 考え。気持ち。
  2. 考えを巡らせて判断すること。
  3. 許すことや我慢すること。
  4. 処置。

現代では主に1つ目の「考え・気持ち」という意味や、2つ目の「考えを巡らせて判断する」という意味で使われます。3つ目の「許すことや我慢すること」や、4つ目の「処置」という意味もありますが、やや古めかしい表現なため一般的ではありません。

「了見」は”料簡・了簡”とも表す

「了見」は”料簡・了簡”とも表します。表記が違うものの意味や読み方に違いはないため、「考え」や「考えを巡らせて判断すること」などを表す状況で使いましょう。

新聞社や通信社では「了見」が主に使われていることから、「了見」が一般的な表記となっています。

「了見」の使い方と例文とは?

「了見が狭い」「了見の狭い人」のように使う

「了見」の使い方には「了見が狭い」や「了見の狭い人」があります。「了見が狭い」は”考え方が一方に偏っていること”を、「了見の狭い人」は”考え方が一方に偏っている人”をそれぞれ意味します。

自分以外の考え方を受け入れられなかったり、広い視野や心をもって考えられなかったりする状況で使いましょう。

例文

・あなたのその行動が、了見が狭いことを証明しているのだ

・了見の狭い人の話なんて、わざわざ聞く必要はない

「了見違い」の意味は”考え違い”

「了見違い」も「了見」の使い方の1つです。「了見違い」とは”考え違い”や”間違った考え”を意味する言葉で、「了見違いもいいところだ」や「了見違いをしている」のように表します。

本来とは異なった考え方をする状況や、道理に外れた考えをする状況で使いましょう。

例文

・了見違いをしているようだが、この程度のことで恐れなど抱かない

・自分だけが苦しいなど、了見違いも甚だしい

「どういう了見だ」は”どういう考えだ”を表す

「どういう了見だ」は”どういう考えだ”を意味します。相手の考え方を問う状況や、相手の行いに対して「どう考えたらそうなるのだ」と問いただす状況などで使用されます。日常会話で使われることは少ないため、堅苦しいと感じる場合は「どういう考えだ」へと言い換えてみましょう。

例文

・幼い子どもを放置するなんて、どういった了見だ

・そんな大事なことを隠すなんて、どういう了見だ

「了見」を使った例文

  • どういった了見かは知らないが、その行いは間違っている
  • 了見の狭い人を相手にすると、話がなかなか進まない
  • 異なった意見を述べただけで、了見が狭いと言われては困る
  • こちらが黙って聞いているからと言って、了見違いも甚だしい

「了見」の類語・言い換え

「了見」の類語は「考え」

「了見」の類語には“考え”が当てはまります。「了見が狭い」は”考え方が偏っていて狭い”へ、「了見違い」は”考え違い”へと言い換えられます。「了見」は日常的に使われることが少ないため、意味が伝わりにくいと感じる場合は言い換えてみましょう。

考えをめぐらすことの類語は「考慮」

「了見」の2つめの意味「考えを巡らせて判断すること」の類語には「考慮」があります。「考慮」とは物事をよく考えること・思いを巡らせることです。

「考慮」には「判断する」の意味はありませんので、熟考するような意味合いとして使うようにしましょう。

許すことの類語は「許容」「容赦」

「了見」の3つめの意味「許すことや我慢すること」の類語は、「許容」や「容赦」などです。「許容」とはあることを許して認めること、「容赦」も許すこと・大目に見ることを意味します。どちらの言葉も「許容する(許容しない)」「容赦する(容赦しない)」と使います。

「了見」の対義語

「了見が狭い」の対義語は”了見が広い”

「了見が狭い」の対義語には“了見が広い”が当てはまります。「了見が広い」とは”考え方が偏っていないこと”を意味する言葉で、「了見が狭い」と反対に”広い視野をもって周りの考えを受け入れられること”を表します。

ただ、「了見が狭い」と比較すると「了見が広い」の使用頻度は高くありません。

例文

・了見が狭いとバカにするからには、さぞ広い了見をもっているのだろう

・自分以外の考えをわざわざ否定する人を、了見が広いとは言えない

「了見」の英語表現とは?

「了見」の英語表現は”Idea”

「了見」の英語表現には“Idea”が適しています。「Idea」とは”考え”を意味する単語で、「了見」の1つ目の意味を表せます。「What’s the big idea?(それはどういった考えだ)」 のように使いましょう。

「了見が狭い」は英語で”Narrow-minded”

「了見が狭い」の英語表現には“Narrow-minded”が適しています。「Narrow-minded」とは”偏狭”を意味しており、考え方や度量が小さく他者を受け入れられない状況を表します。「A narrow-minded person(了見の狭い人)」のように使いましょう。

まとめ

「了見」とは4つの意味をもつ言葉で、主に”考え・考えを巡らせて判断すること”の意味で使われます。「了見が狭い」や「了見違い」、「どういう了見だ」のように表します。類語には「考え」が当てはまるため、「了見」が伝わりにくいと感じる状況では言い換えてみましょう。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。