「夢幻泡影」の意味とは?使い方の例文・類語もわかりやすく解説

「夢幻泡影(むげんほうえい)」とは、人生とは儚いものであるということを意味する四字熟語です。夢も幻も、泡も影も、とらえることが難しく簡単に消えてしまうような存在であることから、人生の儚さを表していることがわかります。

この記事では、「夢幻泡影」の意味や語源のほか、使い方や類語についてわかりやすくご紹介していきましょう。英語圏での表現もチェックにしてみてください。

「夢幻泡影」の意味とは?

「夢幻泡影」の意味は「人生は誠に儚いものである」

「夢幻泡影(むげんほうえい)」とは「人生は儚く浅きものである」という意味を持つ四字熟語です。読んで字のごとく「夢、幻、泡、影」の特徴はどれも非常に儚く、すぐに消えてしまいます。4つの漢字全を持って人生の「儚さ」「壊れやすさ」を表すことで、「一秒一秒を大切にするべきである」と意味を込めた四字熟語となります。

「夢幻泡影」の語源は仏教本「金剛般若経」

「夢幻泡影」とは仏教の教えに通じる熟語です。「語源」は3世紀以前に成立したとされる大乗仏教の般若経典の一つ「金剛般若経(こんごうはんにゃきょう)」で、「夢(ゆめ)」「幻(まぼろし)」「泡(あわ)」「影(かげ)」という、いづれも儚いものを列挙し、人生の儚さをたとえた仏語となります。

日本教育における道徳論の中にも「真理は無形無声であり、夢幻泡影でもある」という一説が説かれ、生きることの儚さや人生は壊れやすくもろいものである、ということを伝えています。

「夢幻泡影」は英語で「life is short」

「夢幻泡影」は英語で「life is short」か「life is transient」が最も適切な表現となります。英語圏でも「人生は短いもの」という概念があり「時間を無駄にしないで楽しもう」「充実した人生を送ろう」という意味で、これらのフレーズが頻繁に使われます。

「夢幻泡影」の使い方と例文

日常生活の中で使う機会は少ない

ごくありふれた日常生活の中で「夢幻泡影」が頻繁に使われるかというと、おそらく答えはノーでしょう。仏教用語の一つということもあり、普段の会話に用いることは容易ではないかもしれません。しかし「夢幻泡影」から伝わるメッセージは、非常に深いものがあります。その理由を次にご説明します。

「夢幻泡影」は人生の教訓のように使える

たとえば、大切な人を放っておいて自分勝手に時間を使ってしまった時、また社会生活を過ごす中で感謝すべき人に恩返しが出来なかった時など、人生において「あの時、〇〇していれば良かった」という後悔の念を抱くこともあるでしょう。

そのような場面に向き合った時に「夢幻泡影」という言葉とその意味、「人生とは誠に儚いものである」を自分自身の教訓として思い出してみてください。また誰かに贈ることで、一度しかない人生との向き合い方が変わることもあります。仏教に通じる真理のようなものが見えてくるかもしれません。

「夢幻泡影」を使った例文

  • 子供の成長は本当に早いものだ。夢幻泡影というが、家族との時間を大切にしたい。
  • 夢幻泡影を感じるのは、愛する人との時間があっというまに過ぎてしまった時だ。
  • 学生時代は遊び惚けていたけど、夢幻泡影で今となっては切ない思い出だ。
  • 夢幻泡影。仕事もせずブラブラしている自分に言い聞かせたい。

「夢幻泡影」の類語表現は?

「泡沫夢幻」は人の命は儚い

「泡沫夢幻(ほうまつむげん)」とは、「人の命は儚く尊いものである」という意味を持ちます。「泡沫」は水の泡のことで、すぐに割れてなくなってしまうことから、人生とは水の泡ぶくのようにもろく、夢や幻のごとくすぐに薄れて消えてしまうという意味合いで使われます。一般的には「夢幻泡影」と同じ意味で使わることが多い四字熟語です。

例文
  • 災害で多くの命が奪われた。泡沫夢幻という言葉が胸に強く押し寄せてくる。
  • 泡沫夢幻というように、辛いことがあっても、今この時を大切に生きていきたい。

「浮世夢のごとし」は人生は短く儚い

「浮世夢のごとし(ふせいゆめのごとし)」とは、中国の詩人・李白が記した「春宴従弟桃李園序」が語源となる表現で「人生は夢のように短く儚い」「儚いこの世はまさに夢のようである」という意味を持ちます。もともと「浮世」とは浮草のようにフワフワとした壊れやすい世を意味し、人生の儚さをたとえたことわざです。

例文
  • 浮世夢のごとしとはいうが、見栄ばかり張る人生は実に虚しいものだ。
  • 海外旅行から今日帰国するが、浮世夢のごとしで明日は職場という戦場に戻る。

「栄枯盛衰」は世の儚さをたとえた言葉

「栄枯盛衰(えいこすいせい)」の基本的な意味は、読んで字のごとく「栄えたり衰えること」です。転じて「人や家門、ビジネスにおける繁栄と衰退」や、抽象的に世の儚さをたとえる意味で使われています。

例文
  • 毎年億単位の売上を記録する企業が今年はまさかの大転落。栄枯盛衰とはこのことだ。
  • 栄枯盛衰ともいわんばかり、時代を制したアイドルたちは消えていくのだろうか。

まとめ

「夢幻泡影」は仏教用語の一つで「夢、幻、泡、影」の4つの儚いものが連なって出来た四字熟語です。「人生とは夢や幻のように儚く、泡や影のようにもろく壊れやすい」ことを唱えた言葉ですが、総じて「一秒たりとも無駄にせず、大切に人生を歩んでいくこと」の意義を4つの漢字に託した深遠な言葉でもあるでしょう。

友達とのメールや家族との団欒の場ではあまり聞かれないかもしれませんが、学校の恩師や職場の上司など人生経験の豊富な人の口から放たれることもあると思います。その時は「夢幻泡影」が運ぶ意味をしみじみと味わうチャンスなのかもしれません。