「しかも」の意味と漢字は?使い方の例文と古風な類語も紹介

「しかも」は普段から無意識のうちに使っている接続詞ですが、意味や漢字などに着目することは少ないと思います。「しかも」は口語でよく用いられますが、ビジネスシーンでは言い換えとして適切な表現はあるのでしょうか?今回は「しかも」の意味と使い方を中心にご紹介します。

「しかも」の意味と漢字表記は?

「しかも」の意味は「別の事柄を加える時の接続詞」

「しかも」とは、前にある文章の事柄を受けて、別の事柄をさらに付け加える時に使われる接続詞です。また、前にある文章の事柄を受けて、その内容に反する結果を添える場合にも使われます。

「しかも」は「そんなにまでも」という意味も

「しかも」は、前述しましたように「前述の内容に対して、別の事柄を加える」という意味を持ちますが、その他「そんなにまでも」「そこまでして」というようなニュアンスで、副詞としても使われます。強調の意味合いをともなって「なぜ、そこまで」という感情を表す時に意図的に用いられることがあります。

「しかも」の漢字表記は「然も」「而も」

「しかも」を漢字で表記すると「然も」もしくは「而も」となります。現代ではこれらの漢字が使われることはあまりありませんが、小説や古い書籍などで見られます。とくに「而も」は極めて限られた文書でのみ確認できる漢字表記です。

日常生活で必要な文章やビジネス環境で使われる「しかも」は、ほとんど平仮名で表記されます。「然も」や「而も」という文字に出会った時に、明確に「しかも」と読めるようにしておくと良いでしょう。

「しかも」の使い方と例文

「しかも」を連呼して使わない

「しかも」などの接続語は、文章と文章の関係を示すために必要な、言わば「てこ」のような役割を果たす語句です。ことに、長々しい会話を上手につなげたり、何ページにもわたる報告書や解説文をわかりやすく書き仕上げるとなると、これはもう至難の業です。

そのため、人の心情としてどうしても「しかも」などの接続詞に頼ってしまい、必要以上に連呼してしまうことがあります。語りては気付きにくいかもしれませんが、一つのスピーチの中で「しかも」がたくさん登場してしまうと、聞き手としては内容が把握しにくくなってしまうことも考えられます。

「しかも」は基本的に前述した内容に対して、別の内容を付け加える意味で使用される接続詞ですが、内容がスッキリ締まるように適所に置くようにし、繰り返し使わないようにしましょう。何事もさじ加減がミソです。

「しかも」を使った例文

  • この商品は安い、しかもクオリティーが高い。
  • 今日は会社が休みだ、しかも妻が家にいない。
  • 昨日行ったレストランは料理が最悪、しかも店員の愛想が悪い。
  • 息子の運動会で挨拶を頼まれた挙句、しかも父親リレーにも無理やり引っ張られた。
  • 彼はずっと頭を下げ続けている。しかも謝罪の菓子箱まで持ってきた。
  • あんなに込んでいるのに人はどうして列を作るのか?しかも子供連れもいるではないか。
  • 突然の雨。傘はないし、スーツもびしょぬれだし、しかも財布を落とした。

「しかも」の類語表現は?

「しかも」の類語は「その上」「更に」「且つ」

「しかも」と言い換えができる類語は「その上」「更に(さらに)」「且つ(かつ)」などが最も一般的です。どれも前述の事柄に加えて、後述を強調する意図で使われますが「その上」や「更に」は丁寧でやわらかい印象があります。

また「且つ」をさらに強調する時は「尚且つ」を使うこともできます。やや固い語勢があるため、ビジネスや講義、また聴衆の多いディベートなど使われることが多いです。

例文

・暑い、しかも湿気が多い。

・暑い、その上湿気も多い。

・暑い、更に湿気も多い。

・暑い、尚且つ湿気が多い。

「しかも」を古風に言い換えるなら「あまつさえ」

「しかも」の他の類語で「あまつさえ」は、文章を古風に伝えたい時に効果的に使える表現です。「あまつさえ」は「余り」と助詞の「さえ」で構成された言葉で「そればかりか」「おまけに」という意味を持つ副詞です。現代でも年配の方の会話で使うことがあります。

例文
  • 田舎の町並みは美しい、あまつさえ、空気も幾分美味しい気がする。
  • 茶道は日本文化の一つであり、あまつさえ、マナーを習得することもできる。

「しかも」は「かてて加えて」に言い換え可能

また、「かてて加えて」も「しかも」の言い換え表現になります。「更に」「その上」という意味を持ち、主に良くない事象に対して使われます。

例文
  • 交通事故に遭った。かてて加えて、会社が倒産した。
  • 来月結婚する予定だ。同時に、かてて加えて海外転勤を申し渡された。

まとめ

「しかも」の意味を改めて知ると、脳が自然と理解して会話や文章の中で使っていることがわかるでしょう。しかし、複数の内容を一気に話したいがために、「しかも、しかも」と多用すると、相手が聞き取りにくくなってしまいます。「しかも」を文章の相手に置くときは、適材適所を見極めて効果的に活用するようにしましょう。

また「しかも」は漢字で「然も」「而も」と表記することができますが、現代のライフスタイルではほぼお目にかかることはあまりありません。古い書物や研究文献などで見られるものとなりますが、書き方よりも読み方に重心をおいて理解しておくと良いでしょう。