「絶賛」の意味とは?使い方の例文と類語・対義語(反対語)も解説

「絶賛(絶讃)」とは「この上ない称賛」を意味する言葉です。「絶賛販売中」のように「絶賛○○中」の形で使われる「絶賛」ですが、「絶賛募集中」は誤用だと知っていますか?この記事では「絶賛」の使い方や例文、類語と対義語(反対語)も解説します。くわえて、「絶賛」と「称賛」の違いや英語表現も解説しましょう。

「絶賛」とは?

「絶賛」の意味は”この上ない称賛”

「絶賛(ぜっさん)」の意味は、“この上ない称賛”です。「絶」が”この上ないさま”を、「賛」が”相手をほめたたえること”をそれぞれ意味しています。単にほめるのではなく、最大級の称賛をあたえる状況で使用しましょう。

「絶賛」は「絶讃」とも表す

「絶賛」は「絶讃」とも表します。漢字が異なるだけで「絶賛」と「絶讃」の意味に違いはありません。「絶賛」と「絶讃」の違いは常用漢字か否かにあり、新聞や公用文では常用漢字を使った「絶賛」が使用されます。

「絶賛」の使い方と例文とは?

「絶賛」はほめる状況で使う

「絶賛」は相手をこの上なくほめる状況で使いましょう。また、相手をほめるだけでなく、「絶賛された」や「絶賛を受ける」のように使うことで、自分がこの上なくほめられることも表せます。

「絶賛の嵐」や「大絶賛」のような言い回しもありますが、「絶賛」だけで「この上ない称賛」を意味するため、人によっては「大げさ」と捉えられることもあります。過剰な表現にならないよう、使用には注意しましょう。

「絶賛する」「絶賛を博す」のように表す

「絶賛」の使い方には「絶賛する」や「絶賛を博(はく)す」があります。「絶賛する」は”自分が相手をこの上なくほめること”を、「絶賛を博す」は”この上ない称賛を得ること”をそれぞれ意味します。

相手を称賛したり、称賛を得たりする状況で使用しましょう。

例文

・そこまで絶賛するほどのものか、と首をかしげた

・ファンの間では絶賛を博したが、そのブームも長くは続かなかった

「絶賛販売中」は宣伝文句の1つ

「絶賛」の使い方の1つが「絶賛○○中」です。商品の宣伝文句として「絶賛販売中」や「絶賛発売中」のように使います。「絶賛」をくわえることで、消費者から商品が高く評価されていることをアピールできるのです。

例文

・A先生待望の新作が、全国の書店にて絶賛発売中です

・話題のアカデミー賞受賞作品が、全国映画館にて絶賛上映中です

「絶賛募集中」や「絶賛片思い中」は誤用

「絶賛」には「絶賛○○中」という使い方があることを説明しました。しかし、なかには「絶賛募集中」や「絶賛片思い中・絶賛就活中」のような誤った使い方もみられます。「絶賛募集中」や「絶賛片思い中・絶賛就活中」に”この上ない称賛”という意味は含まれず、「現在○○の最中である」という意味合いで使われています。

「絶賛○○中」は「高い評価を受けて○○している」状況で使われるため、単に何かの最中であることを表すのは控えましょう。

「絶賛」を使った例文

「絶賛」を使った例文をご紹介しましょう。

  • なぜここまで多くの絶賛を浴びているのか、理解できない
  • 海外のニュースにも取り上げられ、彼の行動は絶賛された
  • 著名人までもが彼女の作品を絶賛した

「絶賛」の類語と対義語(反対語)とは?

「絶賛」の類語は”激賞”

「絶賛」の類語には”激賞(げきしょう)”が当てはまります。「激賞」とは”大いにほめること”を意味しており、「絶賛」とは”高く評価する”という点で類似しています。「激賞を浴びる」や「激賞を受ける」のように言い換えてみましょう。

例文

・彼はそれがわたしの作品だと知らずに、激賞した

・今季最大のできだと激賞された

「絶賛」と「賞賛・称賛」は”ほめる程度”に違いがある

「絶賛」と似た意味をもつ言葉には「賞賛・称賛」がありますが、それぞれ使える状況が異なります。「絶賛」と「賞賛・称賛」では”ほめる程度”に違いがあり、「賞賛・称賛」よりもさらにほめることを表すのが「絶賛」なのです。

また、「賞賛・称賛」はどちらも”ほめたたえること”を意味しますが、「称賛」は言葉でほめる状況で使われ、一方の「賞賛」は褒美としてモノが与えられる状況で使われます。

「絶賛」の対義語は”酷評”

「絶賛」の対義語には”酷評(こくひょう)”が当てはまります。「酷評」とは”手厳しく批判すること”を意味する言葉で、「絶賛」とは反対に貶すことを表します。「酷評される」や「酷評を受ける」のように使いましょう。

例文

・サービス開始から酷評されていたが、ここまで酷いとは思わなかった

・一部の人からは酷評を受けたが、概ね満足のいく結果となった

「絶賛」の英語表現とは?

「絶賛」は英語で”Rave”

「絶賛」の英語表現には“Rave”が適しています。「Rave」とは”絶賛する”を意味する言葉で、「Rave about~」のように使います。ただ、「Rave」には”訳のわからないことを言う・荒れ狂う”という意味もあるため、前後の文章によって「Rave」が何を意味するのか見極めましょう。

例文

She was raving about your speech.

意味:彼女はあなたのスピーチを絶賛していた

まとめ

「絶賛」とは”この上ない称賛”を意味する言葉で、「絶賛する」や「絶賛を博す」のように使われます。宣伝文句として「絶賛○○中」という表現がありますが、「絶賛募集中」や「絶賛片思い中」という使い方は誤用となります。

類語には「激賞」が当てはまるため、「絶賛」以外の表現を使いたい場合は言い換えてみましょう。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。