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「タイアップ」とは?ビジネスの使い方とコラボとの違いも解説!

「タイアップ広告」や「タイアップする」など「タイアップ」という言葉はよく聞きますが、正確な意味はよく理解していない人が多いかもしれません。

「タイアップ」の意味とビジネス事例や、「コラボ」との違いと英語の言い方についても説明しますので参考にしてください。

「タイアップ」の意味や語源は?

「タイアップ」の意味は「提携する」

「タイアップ」の意味は、「協力、提携、結びつき、休業」です。日本語の場合は一般的に「協力・提携」の意味で使われます。「タイアップする」という場合は「協力する」「提携する」という意味で使われます。

ビジネスでのタイアップは、企業が提携することにより、双方の売上や知名度を上げるなどの相乗効果を狙う目的で行います。

カタカナ語「タイアップ」の語源は英語「tie-up」

カタカナ語「タイアップ」の語源は英語の「tie-up」です。英語「tie-up」の意味は次のとおりです。

  1. 協力・提携
  2. 結びつき・関係
  3. 休業・停止(事故やストなどによる)

しかし、ネイティブの会話で「協力・提携」や「結びつき・関係」の意味での「tie-up」は、実際に使われることはほとんど無いようです。この意味の英語での言い方についてはのちほど説明します。

「タイアップ」の使い方

音楽・放送業界での「タイアップ」

音楽・放送業界で「タイアップ」は盛んに行われています。例えば新人アーティストが新曲を売り出したい場合、商品のCMソングを企業に提供する場合も「タイアップ」といいます。アーティストはCMに採用されることで自身の知名度アップを図れますし、企業はイメージアップが狙えるでしょう。

タイアップCM

上述したように、アーティストがテレビなどの企業CMに楽曲や作品を提供するなど、相乗効果を狙って制作したCMのことをいいます。成功例として、大ヒットした映画「君の名は」とサントリーの飲料水のタイアップCMが挙げられます。大きな話題を生み、高い認知を獲得しました。

タイアップソング

上述したようなタイアップ企画に使われた曲のことをタイアップソングといいます。企画を行った企業が自社のCMについて「〇〇に使ったタイアップソング」などと説明する際などに使われます。

テレビタイアップ・ドラマタイアップ

一般的に「テレビタイアップ」や「ドラマタイアップ」とは、企業がテレビ番組の制作に商品提供などで協力することで、商品を宣伝することを狙う企画のことをいいます。

例えばジュエリーメーカーがドラマのヒロインが劇中で身につけるアクセサリーを無償で提供することで、企業の宣伝効果や製品のイメージアップを狙います。

アニメタイアップ

「アニメタイアップ」とは、アーティストがアニメに楽曲を提供することで自分の曲を宣伝する効果を狙うプロモーション手法のことです。

タイアップ商品

企業が宣伝効果を狙ってテレビドラマやアニメなどとタイアップして企画・発売された商品をタイアップ商品と呼びます。

コンビニなどが、アニメやタレントなどと提携し、商品を開発するタイアップの手法が注目されています。他社の商品との差別化の戦略として、付加価値をつける手法のひとつです。

また人気のあるファッション雑誌で掲載されたコーディネートと同じ商品を衣料小売店が陳列し、「〇〇雑誌タイアップ商品」と掲げて売り出すことがあるようです。この場合、雑誌と衣料小売店に提携関係はなく、本来の意味で使われているとはいえないでしょう。

タイアップ広告

企業、そしてメディアが提携し制作する広告のことをいいます。近年はウェブメディアによるタイアップ広告が盛んになっており、企業の商品を紹介する記事やコンテンツのことをタイアップ広告と呼ぶことが多くなっています。

タイアップキャンペーン

2社以上が提携して行うキャンペーンのことをいいます。キャンペーンとは宣伝活動のことで、期間を限定して行われる宣伝活動を指すことが多いです。主に広告代理店が企画します。

「タイアップ」と「コラボ」の違いは?

「コラボ(コラボレーション)」の意味は協力する

コラボとはコラボレーションを略した言い方で「協力する」「共同作業」という意味です。

もともとは、「古典芸能と最新テクノロジーのコラボ」などのように、主に芸術分野で用いられていましたが、最近はビジネスのマーケティング用語として頻繁に使われるようになってきました。

「コラボ」は共同作業のこと

タイアップは両者の知名度を高めてお互いが利益を得るための商業的手法に用いられるのに対して、コラボ(コラボレーション)は、複数の異なる立場や業種の人が、協力しあうことで付加価値の高い一つの作品を制作することや、その成果物のことをいいます。

タイアップは商業的成功を第一目的にした提携で、コラボは付加価値のある作品の制作を第一目的にした共同作業のことと覚えておくとよいでしょう。

英語で「タイアップする」の言い方

英語の「提携する」という意味の表現は次のようなものがあります。

  • 提携 alliance, partnership
  • 協力 cooperation

「業務・事業~」となる時は、前に business を付けます。

また、本文の「タイアップ事例」で説明しているような日本の商習慣におけるタイアップの用例や意味により近い言い方は、 joint(形容詞)、 link-up(名詞)などです。

まとめ

「タイアップ」はさまざまな手法で企業が用いる宣伝活動で用いられる言葉でした。カタカナ語では「提携」の意味ですが、英語「tie-up」には「ストなどによる休業」という意味もあります。

また、英語で「提携する」という言い方は別の表現が一般的であり、カタカナ語の「タイアップ」やタイアップの関連用語は、日本における独自の使われ方だということを留意しておくとよいでしょう。