「今生の別れ」の意味とは?例文や類語への言い換え方も解説

「今生の別れ」とは「この世での別れ」を意味する言葉です。もう二度と会えない状況を表す「今生の別れ」の、使い方や類語への言い換え方を知りたいという方もいるでしょう。

この記事では「今生の別れ」の意味や使い方の例文、類語も解説します。くわえて「今生の別れ」を詠んだ和歌や英語表現も解説しましょう。

「今生の別れ」の意味とは?

「今生の別れ」の意味は「この世での別れ」

「今生(こんじょう)の別れ」とは「この世での別れ」を意味する言葉です。「今生」が「この世に生きている間」を意味しており、この世に生きている間は会えないことを表します。「今生の別れ」を「こんせいのわかれ」と読んだり、「根性の別れ」と表したりしないよう注意しましょう。

「チューリップ」の花言葉は「永遠の別れ」

愛や希望、幸福などさまざまな花言葉がありますが、「別れ」を花言葉とする花もあります。なかでもチューリップとスイートピーは「永遠の別れ」を花言葉としており、「別れ」の状態が果てしなく続くさまを表します。

「今生の別れ」を表す儀式である「水杯」

「今生の別れ」を覚悟したときに行われるのが「水杯(みずさかずき)」です。「水盃」とも表し、杯(さかずき)に水をいれて飲み交わすことを表します。水で乾杯することが「今生の別れ」を意味し、縁起が悪いとされている理由は昔ながらの習慣にあります。

死人を送るときの習慣として、亡くなった人の唇に水を含ませるという行いがありました。口元を水で潤すことに「あの世で渇きに苦しまないように」という意味が込められています。上記の行いが「水杯」の語源となり、死を連想させることから「水杯」が「今生の別れ」を意味するとされています。

「今生の別れ」の使い方と例文

「今生の別れ」は死別以外にも使える

「今生の別れ」は「この世での別れ」を意味する言葉ですが、「死別」以外の別れへも使用できます。恋人同士がお互いのことを想って今後会わないようにする状況や、家族と離れて会えなくなる状況も「今生の別れ」で表せます。

「今生の別れでもあるまいし」は別れを否定した表現

「今生の別れ」の使い方の1つが「今生の別れでもあるまいし」です。「今生の別れでもあるまいし」とは「この世での別れではないのだから」を意味し、また会える相手に対して使われます。

「○○でもあるまいし」という表現は相手を諭すときに使われるため、目上の相手へは基本的に使用されません。相手がもう二度と会えないかのように別れを悲しんでいる状況で、「そんなに泣かないでよ、今生の別れでもあるまいし」のように使います。

例文

・今生の別れでもあるまいし、と彼は強がっていた

・そんな暗い顔はやめてくれよ、今生の別れでもあるまいし

「今生の別れではない」「今生の別れになる」のように使う

「今生の別れ」は「今生の別れではない」や「今生の別れになる」のように使います。「今生の別れではない」は「この世での別れではないこと」を、「今生の別れになる」は「この世での別れになること」をそれぞれ意味します。

大げさに悲しむ相手を慰める状況や、もう二度と会えないことを覚悟する状況で使用しましょう。

例文

・今生の別れではないと分かってはいても、やはり悲しいものだ

・まさかあれが今生の別れになるなど、露程も思わなかった

「今生の別れ」を使った例文

  • 彼は、今生の別れになるかもしれないことを知っていたのだ
  • これが彼女との今生の別れになると思うと、涙がとまらない
  • 今生の別れを覚悟し、家族に最後の挨拶をつげた

「今生の別れ」の類語・言い換え表現

「今生の別れ」の類語は「終の別れ」

「今生の別れ」と似た意味をもつ言葉には(類語)には「終(つい)の別れ」が当てはまります。「終の別れ」とは「最後の別れ」「死別」を意味する古語です。「今生の別れ」とは「もう二度と会えない」という状況が類似しているため、類語に当てはまります。

また、「終の別れ」以外にも「二度と会うことはない別れ」を意味する言葉には、「永(長)の別れ」があります。「終の別れ」と「永(長)の別れ」はどちらも古めかしい表現であるため、日常会話として使う場合は注意しましょう。

「今生の別れ」は「永遠の別れ」へも言い換え可能

「今生の別れ」は「永遠の別れ」へ言い換えが可能です。たとえば、「今生の別れでもあるまいし」を言い換えると「永遠の別れでもあるまいし」となります。「今生の別れ」よりも直接的な表現であるため、伝わりにくいと感じる状況では言い換えてみましょう。

「今生の別れ」の英語表現

「今生の別れ」は英語で「Good bye」

「今生の別れ」の英語表現には「Good bye」が適しています。「Good bye」とは「さようなら」を意味する英語です。単に「今日はこれで解散」を意味するのではなく、「もう会えないかもしれない」という意味を含みます。

「Good bye」を近々会う相手へ使用すると、「もう会いたくない」と捉えられるため注意しましょう。

「今生の別れ」を表す和歌

短い文章に悲しみや喜び、感動をつめこんだ和歌には「今生の別れ」を嘆く和歌も存在します。第84代天皇の順徳天皇(じゅんとくてんのう)は、父である後鳥羽天皇(ごとばてんのう)が亡くなった後にこのような歌を詠んでいます。

同じ世の 別れはなほぞ しのばるる 空行く月の よそのかたみに

訳:離れて暮らす父と私ですが、今生の別れとなり悲しみは増すばかり。空を行く月を父の形見と思って仰ぐばかりです。

まとめ

「今生の別れ」とは「この世での別れ」を意味しており、死別や離別により二度と会えないことを表します。「今生の別れでもあるまいし」や「今生の別れになる」のように使いましょう。「今生の別れ」が伝わりにくいと感じる場合は、「永遠の別れ」へ言い換えが可能です。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。