「笑い上戸」の意味とは?読み方や類語、酒が関わる語源を解説

「笑い上戸」は酔うとよく笑っていてかわいいという意味だと思う人もいるのではないでしょうか。実は他にも意味があり、酒の入らないシラフの状態にも使える言葉です。意味や読み方、類語、また「なぜ上戸という言葉が使われるのか」という語源を解説します。

「笑い上戸」の意味とは

意味は「酔うとよく笑う人」「普段からよく笑う人」

「笑い上戸」の読み方は「わらいじょうご」です。意味は「酒に酔うとよく笑う人」と「普段から何にでもよく笑う人」の2つです。会話で使う際は、前後の文脈でどちらの意味か伝わるように配慮すると親切でしょう。

「酒に酔うとよく笑う人」の例文
「普段は物静かなAさんが、飲み会では笑い上戸だったので驚いた」
「普段からよく笑う人」の例文
「部長の親父ギャグにあんなに笑うなんて、Bさんは笑い上戸なんだな」

「笑い上戸」は明るく前向きという意味はない

「笑い上戸」には「酔うとよく笑う人」「普段からよく笑う人」という意味ですので、性格の明るさや前向きさを表す意味はありません。

「酔って本音が出るときに笑っているのだから、明るい性格なのでは」「普段から笑っているのだから、前向きなのでは」と思う人もいるかもしれません。もちろん、明るく前向きな笑い上戸の人もいるでしょう。しかし、ストレスや悩みから逃避するために、笑ってごまかしている人にも「笑い上戸」という言葉は使用できます。

「上戸」は「酒をたくさん飲める人・酔った時や日常の癖」の意味

笑い上戸の「上戸」だけでも意味のある単語になります。意味は「酒に強く、たくさん飲める人」「酒の好きな人」です。

笑い上戸のように別の言葉とつなげて使うことで「酔ったときの癖」や「日常の癖」という意味になります。酔ったときの癖として使う場合、酒に強いという意味合いはなくなります。

「上戸」の語源は「昔の階級」

「上戸」の語源は諸説ありますが、その中の1つに昔の階級が元になったという説があります。

江戸時代の書物に「庶民婚礼、上戸八瓶、下戸二瓶(庶民の婚礼で飲める酒の量は、上戸は8瓶、下戸は2瓶まで)」と記載されています。「上戸」「下戸」は働き手の人数で区別される階級で、多い方が「上戸」です。このことから、酒をたくさん飲める人や好きな人を「上戸」、その反対を「下戸」と呼ぶようになったと言う説です。

「笑い上戸」の類語と対義語

「笑い上戸」の類語は「箸が転んでもおかしい年頃」

「笑い上戸」の類語は、意味から考えると「箸が転(ころ)んでもおかしい年頃」だと言えるでしょう。

意味は「なんでもないことでも、よく笑う年頃」で、主に思春期の女性に使われる言葉です。「笑い上戸」との違いは使われる年代や性別が限定されることです。使いにくい言葉に感じるかもしれませんが、他の意味に誤解されにくいという利点があります。

「箸が転んでも笑う」「箸が転がっても笑う」という言葉を使う人もいます。こちらの方が笑い上戸に近い使い方ができますが、掲載している辞書が少ないので、気になる人は避けた方が良いかもしれません。

「笑い上戸」の対義語は「怒り上戸」「泣き上戸」

「笑い上戸」の対義語は「怒り上戸」「泣き上戸」です。どちらも酒に酔うとでる癖のことですが、楽しそうに笑う「笑い上戸」とは反対の性格になります。言葉の通り「怒り上戸」は怒りっぽく、「泣き上戸」は泣きやすくなります。

酒に弱い人が酔って笑いやすくなる様子を「笑い下戸」と呼ぶと考える人もいるようです。「下戸」は酒に弱くあまり飲めない人のことです。しかし「笑い下戸」は正式な言葉ではありません。そもそも「笑い上戸」は酒の強さの関係ない言葉なので、下戸の人にも使えるのです。違和感を覚える人が多ければ「笑い下戸」という言葉が広まる可能性もありますが、今のところは使用を避ける方が無難です。

「笑い上戸」とは褒め言葉か?

「笑い上戸」は度が過ぎなければ褒め言葉

「笑い上戸」は良い印象を持つ人が多いため、褒め言葉と言えるでしょう。以下のような印象が持たれています。

  • 笑顔がかわいい。
  • 場の雰囲気が明るくなる。
  • 自分の話を聞いて、反応してくれるのがうれしい。

ただし、静かな場面でも大声で笑ってしまうなど度が過ぎる場合は、良い印象は持たれにくくなります。

「笑い上戸」の抑え方

静かな場所や上品なレストランなど「笑い上戸」だと困る場面があるかもしれません。以下のような対処法で、大声で笑ってしまうことを予防できるとされています。

  • 会話を小さめの声で行う。
  • テンションが高くなってきたら、席を外して気持ちを落ち着かせる。
  • 酒癖の場合、飲む量を酔わない程度に調整する。
  • 一緒に行く人がいるなら、笑い声が大きくなりだしたら声をかけてくれるようお願いする。

なお、生活に支障が出てしまう場合は、病気の可能性も考えられますので、専門家への相談を検討しても良いかもしれません。

まとめ

「笑い上戸」は「酔うとよく笑う人」「普段からよく笑う人」と2つの意味があります。場所によっては大きな笑い声を避けた方が良いこともありますが、基本的には良い印象を持つ人が多いようです。笑顔を味方にできれば、場の雰囲気を明るくするムードメーカーになれるでしょう。