「当座」の意味とは?普通預金の違いとメリット・デメリットも解説

「当座」は一般的に「しばらくの間」などの意味で使われる言葉です。また金融関係では「当座預金」や「普通預金」などの分類で用いられますが、銀行に口座を開設する時は、それぞれのメリットやデメリットも把握しておきたいものです。今回は「当座」の意味の他「当座預金」と「普通預金」の違いやメリット・デメリットをご紹介します。

「当座」の意味と一般な使い方

「当座」の意味「即座」「その場の」「しばらくの間」

「当座」とは「即座」「その場の」「暫くの間」という意味があります。「ものごとに直面してすぐ後の」「さしあたっての」「一時の」というニュアンスで使われる言葉です。その他、歌会や句会において、その席で即座に出されるお題のことや、即席で詠まれる俳句や和歌などを指したり、「その場にいる」「そこに居合わせた」という意味でも使われます。

また、「当座預金」の省略形として「当座」という表現を使うことがあります。詳しくは後の項目でご紹介します。

「当座」の使い方の例文

  • 工場でトラブルが発生したが、当座の知恵としては電源を全てオフにすることだ。
  • 当座の対応では、キャンセル料を返金し、わび状を送ることとした。
  • 突然契約が破棄されたが、当座は何もせず、相手の動きを見計らうことにしよう。
  • 貯金があったので、都会暮らしを始めた当座は何とかやっていけた。
  • 転職した当座は、新しい環境に慣れずストレスがたまる一方であった。
  • 本堂で行なわれた恒例の歌会では、予想外にも当座を披露するに至った。
  • 時間と予算がないので、当座の社員だけで新規事業を立ち上げることにしよう。

「当座預金」と「普通預金」の違いとは?

「当座預金」と「普通預金」は全く異なる預金形態

「当座預金」と「普通預金」では、利息やATMでの入出金、現金の引き出し限度額などが異なります。個人でも法人でも、口座を開設する際には、それぞれの特徴や違う点を比較しながら、目的に合った預金タイプを選ぶことが大切です。下記で違いを簡単にご説明します。

「当座預金」の特徴は通帳の発行がない等

  • 利息:一切なし(臨時金利調整法による)
  • ATMでの入出金:不可能
  • 通帳の発行:なし(代わりに当座勘定照合表やWeb通帳サービスを利用する)
  • 一回で引き出せる現金限度額:限度無し(数億円単位まで可能)
  • 口座開設での審査基準:厳しい(当座借越や小切手発行のため)
  • 元本保証の上限:上限なしで全額保証
  • 個人向けか法人向けか:おおむね法人向け

この他、普通預金にはありませんが、当座預金には「当座借越」という制度が設けられています。通常、普通預金の残高がなくなってしまうと、出金が出来なくなりますが、当座預金の「当座借越」を利用すると、限度額の範囲内で銀行側が立て替えてくれます。

「普通預金」の特徴はペイオフ制度など

  • 利息:数パーセントあり
  • 通帳の発行:あり
  • ATMでの入出金:可能
  • 一回で引き出せる現金限度額:個人の場合は50万円、法人の場合は200万円
  • 口座開設での審査基準:比較的容易
  • 元本保証の限度:1000万円まで(ペイオフ制度による)
  • 個人向け化法人向けか:おおむね個人向け

「当座預金」のメリット・デメリットは?

「当座預金」のメリットは振込など手数料なし・信用度アップ

「当座預金」の最大のメリットは商用で必要な多額の決済に対し、現金を持ち歩かず、小切手や手形が利用できることです。また、一日に引き出せる現金に対し限度額がない、手数料がかからないという点も魅力でしょう。また、当座預金の口座を持っていると取引先や関係各社からの信用度も増すことも期待できます。

「当座預金」のデメリットは不渡りの可能性

一方、「当座預金」のデメリットは「不渡り」が出る可能性があるということです。「当座預金」の場合、手形や小切手を発行した後、受取人が金融機関で還元しようとしたときに、残高不足が原因で決済ができないことがあります。

「不渡り」は一度だけなら変わりなく取引を継続することができますが、最初の不渡りから6か月以内に再度不渡りを出してしまった場合、取引停止処分を受けることになります。この場合、取引先との信用や人間関係が著しく後退してしまう恐れがあるため注意が必要です。

「普通預金」のメリット・デメリットは?

「普通預金」のメリットは口座開設が容易で管理しやすい

「普通預金」のメリットは審査が厳しくないことに加え、個人でも法人でも、基本的なお金ん管理を行うには非常に使いやすい預金タイプです。ATMも利用可能で、利息が付くのもプラスでしょう。

「普通預金」のデメリットは保証額と引き出せる上限額

「普通預金」にはペイオフ制度がありますが、万が一、金融機関に問題が発生しても最大1000万円まで保障されません。そのため、ビジネス関係で数千万から億単位の多額の預金を予定している場合は、リスクが高すぎるため不向きとなります。

また、急な用事で多額の現金が必要な際に、個人は50万円、法人は200万円と、一日で引き出せる上限額が設定されています。商用で200万円の限度額というのは、状況によって厳しいこともあるため、ビジネス関係の口座はやはり当座の方が向いていると言えるでしょう。

まとめ

「当座(とうざ)」とは、「即座」「さしあたっての」「しばらくの間」「歌会や句会などでのお題」また「その場にいる」という意味を持つ多義語の一つです。

また「当座預金」や「普通預金」については、それぞれが持つ特徴や機能の違い、またメリットやデメリットをしっかりと理解することが大切です。自分自身の目的に合った預金タイプを選んで、正しく使うようにしましょう。