「身内」の意味とは?どこまで身内なのかや香典・出産祝いの目安も

「身内」とは人によってイメージする範囲が大きく違う言葉です。どこまでが「身内」なのか決まっているのでしょうか?意味とあわせて確認しましょう。また、身内に不幸があったのに葬式に行けない場合の対処法や、香典や出産祝いの金額の目安をご説明します。

「身内」の意味

「身内」の意味とは「家族や親戚」「同じ組織の人」

「身内」とは「家族や親戚」「血縁関係にある人」「同じ組織の人」など、特に関わりの深い人を指す言葉です。「親戚」という意味で使われることが多い言葉ですが、「身内」に明確な定義はありません。

なお、「体の内部」という意味もありますが、現代ではほぼ使われなくなっています。通じない相手も多いので、無理にこの意味で使う必要性は薄いでしょう。

どこまで「身内」は人によって認識が違う

「身内」は人によって認識が大きく違い、同居している家族だけが身内だと思う人もいれば、遠くに住んでいても交流があるなら身内だと思う人もいます。なお、一般的には直接血のつながりがない親戚も身内とされます(養子や兄弟姉妹の結婚相手など)

インターネットでしか会ったことがなくても、親しくしている相手は身内だと感じる人もいるようです。言葉の意味としては間違いではありませんが、違和感を覚える人もいるため会話で使う際は注意が必要です。

「身内」を使った例文

  • 身内の不幸が原因で、Aはずっと落ち込んでいる
  • 公演の打ち上げは身内だけで行った

「身内」の類語

「身内」の類語は「肉親」「近親」

「身内」の類語は「肉親」「近親」になります。「肉親」は親兄弟のような関係が近く血がつながっている人のことです。「近親」は同じく関係が近いことが条件ですが、血のつながりは無関係です。

例えば、あなたに血のつながった兄がいた場合、兄は「身内」「肉親」「近親」すべてに当てはまります。血のつながっていない兄の場合は「身内」「近親」です。

なお「肉親」「近親」は「身内」と同じく、具体的にどこまでなのか定まっていません。

「身内」に不幸があった場合

「身内」の葬式は三親等以内が参加の目安

身内に不幸があった場合、葬式に参加する目安は三親等以内だと言われています。あくまで目安ですので、生前にお世話になった相手だったり、遺族から招待状を受け取ったりした場合に参加を断念する必要はありません。

親等とは、親戚との距離を表す言葉(血のつながりは無関係)です。親子関係を経るごとにひとつ増えていきます。三親等以内には以下の親族が含まれます。

  • 一親等の身内
    両親、子ども
  • 二親等の身内
    祖父母、兄弟、姉妹、まご
  • 三親等の身内
    曾祖父母(そうそふぼ。祖父母の親)、ひまご、おじ・おば、甥・姪

「身内」の葬式でも香典は必要

身内の葬式でも、基本的に香典は必要です。香典を渡すのは、経済的な負担を減らすためだけではなく、故人の死を悼む気持ちを伝える目的があるためです。

以下の場合は香典は必要はないとされています。

  • 亡くなったのが同居している親
  • 亡くなったのが自分の配偶者
  • 自分が葬儀に関わる費用を負担(施主)
  • 自分が未成年、学生
  • 喪主が香典を辞退

未成年や学生が香典を渡す必要がないのは、経済的に自立していないことが多いからです。香典は助け合いの意味合いもあるため、金銭的に苦しいなら行わないというのが一般的な考えです。

「身内」の香典の目安は「3万~10万円」

身内の葬式に必要な香典の目安は3万~10万円です。自分の年齢や、故人との関係で目安の金額は変動します。なお、故人が子どもや孫のケースはあまり多くないため、年代に関わらず相場がはっきりしていません。

自分が20代の目安
  • 両親:3万~5万円
  • 祖父母:1万~3万円
  • 兄弟姉妹:3万~5万円
  • おじ、おば:1万円
  • その他の親戚:3千~1万円
自分が30代の目安
  • 両親:5万~10万円
  • 祖父母:3万~5万円
  • 兄弟姉妹:5万円
  • おじ、おば:1万円~2万円
  • その他の親戚:3千~2万円
自分が40代以上の目安
  • 両親:10万円
  • 祖父母:5万円
  • 兄弟姉妹:5万円以上
  • おじ、おば:1万円~3万円
  • その他の親戚:3千~3万円

年代や関係に関わらず、偶数や忌み数(4や9など不吉な数字)、新札の使用を避けましょう。

「身内」の葬式に行けない場合

葬式に行けないことが確定したら、すぐに遺族に連絡しましょう。その後、葬式の日までに弔電を送ります。

葬式に行けなくても、香典を渡す方法はいくつかあります。故人や遺族へ気持ちを伝えたい場合は検討してみてください。

  • 葬式に行く人に預ける。
  • 現金書留で郵送(香典袋に包む)
  • 弔問する際に持って行く。

弔問(ちょうもん)とは、遺族を訪ねてお悔みを述べることです。遺族の都合の良い日程を確認してから向かいましょう。また、喪服ではなく平服(派手ではない、改まった訪問着)を着用します。

「身内」への出産祝い

「身内」への出産祝いは現金がおすすめ

身内への出産祝いは現金がおすすめだと言われています。その時に必要なものをすぐ買える現金は、やはりありがたいものです。しかし、会社の同僚や友人、遠い親戚からはギフトをもらうことが多いので、現金をもらう機会はあまりありません。そのため、身内からは自由に使える現金を渡すと喜ばれるでしょう。

味気ないと感じる場合は、金額を少し減らして「現金と品物」をセットにして贈るのもよいでしょう。

「身内」への出産祝いの目安は「5千円~5万円」

身内への出産祝いの金額は、香典のようにはっきりと定まっていません。なお、いくら渡したか記録しておくことをおすすめします。第二子以降も金額に差をつけないのがマナーのためです。

自分が20代の目安
  • 兄弟姉妹:5千~1万円
    ※自分が大学生の場合、3千円
  • その他の親戚:2千円~5千円
自分が30代以上の目安
  • 子ども:3万円~5万円
  • 兄弟姉妹:3千円~2万円
  • その他の親戚:5千円~1万円

香典と同じく、偶数と忌み数を避けます。偶数については問題ないとする説もありますが、念のため避けた方が無難でしょう。

まとめ

「身内」は「家族や親戚」「同じ組織の人」という意味です。具体的な範囲は定まっていないので、個人の判断に委ねられます。

身内の香典や出産祝いの金額にはある程度の目安があります。交流の深さや経済状況によって変わるもののため絶対ではありませんが、ぜひ参考にしてください。