「心象風景」の意味とは?使い方や類語・英語表現の例文を紹介

「心象風景」とは心の中に思う浮かぶ光景という意味の言葉ですが、アートに関わることがないとあまり使われない言葉なのではないでしょうか。今回は「心象風景」の意味や使い方の他に、類語や英語表現も消化します。「心象風景」という言葉の使い方を覚えて、小説などの感想を求められたときに使ってみてはいかがですか。

「心象風景」の意味と例文

「心象風景」とは「心の中に思い浮かぶ風景」のこと

「心象風景(しんしょうふうけい)」とは、心の中で思い浮かぶ風景を意味する四字熟語です。「心象」とは心の中に浮かぶイメージのことで、そのイメージは経験したことや感覚、感情などを元になって生み出されています。そのイメージが風景として現れたときに「心象風景」と表現します。

「心象風景」の「心象」は「しんしょう」と読まれます。「象」には大きな耳と長い鼻を持つ動物の象という意味もありますが、形や様子という意味があり、「心象」では2番目の意味である形や様子が使われています。

「心象風景」を使った例文

  • 「心象風景をテーマにした絵画を描く」
  • 「登場人物の心象風景を思い浮かべながらその映画を見ていた」
  • 「初めて彼女と一緒に来た海岸の光景が心象風景として心に残った」
  • 「その荒れ果てた街並みは戦争を体験した日本人の心象風景のように感じられるのだった」

「心象風景」の使い方と例文

芸術作品のモチーフに使われることがある

「心象風景」は絵画や写真、文学作品でモチーフとして使われることがあります。例えば画家が自分の心の中にある心象風景を絵画の題材として用いることもあれば、作家が作中の登場人物の心情を描写する際に心象風景が用いられることがあります。

例文
  • 「彼の最新作は彼の心情風景を具現化したような作品だ」
  • 「その小説の中の主人公の心象風景の描写があまりにも詳細なので現実に起こったことのように思われた」

人の内面の言い換え表現として使われることがある

芸術以外で「心象風景」という言葉が使われるときには、人の内面という意味合いで使われることがあります。「心象風景」の意味は心の中で思い浮かぶ風景ですが、その風景はある人の心情を風景として著しているものですから、その風景を比喩として考えて人の内面や心情という意味合いで使います。

例文
  • 「彼の打ち出した新しいプロジェクトは、まさに彼の心情風景が表れていると言える」
  • 「彼女が僕を責めたとき、僕の心情風景が見透かされていると思えた」

「心象風景」の類語

「心的形象」は「心に思い浮かんだ形や姿」のこと

「心的形象」とは感情や心情に関わる思い浮かべられる形や姿のことです。「心的」とは心に関わるという意味で、「形象」とは表に現れ出ている形や姿のことで、「心的形象」となると思ったことや感覚でとらえたものが映像や概念として現れ出ることを意味します。「内的形象」と言い換えることもできます。

「心象風景」では心に浮かんだ景色を限定していますが、「心的形象」や「内的形象」では心に浮かんだものすべてのことで、風景以外の様々なイメージを指します。

「心的形象」を使った例文
  • 「心的形象を言葉にしようとしたが難しい」
  • 「彼の音楽を聞いたとき心的形象が浮かび上がった」

「心的情景」とは「心に思い浮かべられた光景のこと」

「心的情景」とは心で思い浮かべられた光景や場面のことで、「心象風景」と意味はよく似ています。二つの言葉の違いがあるとすれば、「心象風景」では心に浮かべられた景色で特別な感情が引き起こされることなくてもいいのですが、「心的情景」では何かしらの感情を抱いたり引き起こされたりすることがあるということです。

「心的情景」を使った例文
  • 「古い写真を見ていたら心的情景が思い浮かんできた」
  • 「心的情景を映し出しているかのような写真だった」

「主観的イメージ」とは「自分の感じ方で表出した形や姿」

「主観的イメージ」は自分一人一人の感じ方や見方を基にして思い浮かべられる形象という意味です。「心象風景」の「心象」を「主観的」という言葉に言い換えられていますが、「主観的イメージ」では風景も含まれたあらゆる形象を対象にしています。

「主観的イメージ」を使った例文

「主観的イメージでとらえずに、より客観的に物事を捉えたほうがいい」

「心象風景」の英語表現

「心象風景」は「imagined scenery」や「mental image」など

「心象風景」は様々な英訳が考えられるのですが、心の中で思い浮かんだものが風景や景色であれば「imagined scenery」や「imagined landscape」が考えられるでしょう。「imagined」は想像するという意味の動詞「imagine」の過去分詞形で、風景を意味する「scenery」や「landscape」を修飾しています。

また「心象風景」は「mental image」と訳されることもあります。この場合はその心の中で思い浮かんだものが風景だけでないほかのイメージも含まれます。「mental」とは心のという意味で、「image」はイメージです。

例文
  • “He drew a picture based on his imagined scenery by his experiences.”
    「彼は彼の経験によって思い浮かんだ心象風景を基にした絵を描いた」
  • “In her novel she creates a romantic world by incorporating realistic scenes overlapped with mental images.”
    「小説の中で、彼女は心象風景と重なり合う現実的なシーンを盛り込んでロマンチックな世界を創り上げる」

まとめ

「心象風景」とは感覚や感情をもとに心に思い浮かべられる景色という意味の言葉です。心情風景を思い浮かべるような状況とは、小説や写真、音楽などの芸術作品に触れたた時、その作品の中に気持ちが入り込んでいるような時ではないでしょうか。あなたの心象風景を描かれているような作品に出会ったことはあるでしょうか。