「殿様商売」の意味とは?使い方の例文と類語をわかりやすく解説

「あの会社は殿様商売だから」というような会話を耳にしたことはありませんか?おおむね「何もしないで儲けている」というような意味合いで使われますが、正しい意味を把握していないと、相手に誤解を与えることがあります。ここでは「殿様商売」の意味と使い方の例文、言い換え可能な類語をご紹介します。

「殿様商売」の意味と例文

「殿様商売」の意味は「努力なしで商いをする」

「殿様商売」とは「努力をしないで商売をすること」という意味です。

取り扱う商品やサービスの内容や特徴などを正しく理解していなかったり、客との心地よいやりとりや売り上げを伸ばすための工夫・施策を持たないまま商売をする、そのような商いのスタイルを「殿様商売」と呼んでいます。

「殿様商売」を使った例文

  • 殿様商売にあぐらをかいていると、いつか痛い目を見るぞ。
  • 街に一つしかない修理工で一人勝ちだったが、殿様商売が裏をかき経営難となった。
  • あの洋菓子店は殿様商売を続けたため、ついに倒産へと追い詰められた。
  • 我が社が殿様商売と呼ばれているが、努力と工夫のかたまりであることは誰も知らない。
  • 殿様商売と言われて早3年。今年店舗を拡大するまでに至ったのは運だろうか?

「殿様商売」の使い方とは

「殿様商売」は企業や店舗のあり方を皮肉って使う

「殿様商売」は、相手のビジネススタイルや経営のあり方を皮肉って使うことが多いです。

「あの店は殿様商売である」という文章からは、相手の商売のやり方を軽蔑し、やや見下したようなニュアンスを感じ取れるでしょう。「殿様商売」は商売の矛先を鷹揚に構えて、商品知識や顧客満足などに気を向けず、肝心な利益にすらこだわらないといった商売のあり方を「皮肉って」表す時に使うのがベストです。

「殿様商売」は商売危機を警鐘する意図でも使われる

上記の説明とやや重なりますが、「殿様商売」を使う時は商売への意気込みが甘く、経営指針に対して疑問を抱くようなに企業や店舗に対しても使われます。

「殿様商売」は商売に対しての確固たる知識や経験がないにもかかわらず、経営できてしまっている点が厄介であると言えます。それは、実際的に市場に大きな需要があったり、ライバル会社が倒産したりなど、周囲や環境がプラスに働いているおかげであることも多いからです。

「殿様商売」を使う時は、相手の商売にスタイルに対して「甘い」「疑問だらけ」と言った批判めいた感情を伴って使われることもありますが、良い意味で解釈すれば、受け手にとっては、経営危機に陥る前に注意を促す警鐘として好意的に解釈することもできます。

「殿様商売」は商売の失敗例という意味ではない

「殿様商売」は、苦労を知らない人がやってしまいがちな商売スタイルというように映りがちです。そのため、「殿様商売」をストレートに商売の失敗例と解釈してしまうことがあります。しかし、実際にそうなのでしょうか?

「殿様商売」に見えて、実際は表の顔とは異なり、影で人並ならぬ努力をしていることもあります。「殿様商売」を、苦労知らずがやってしまいがちな商売の失敗例、というような意味でストレートに解釈するのはやや早合点かもしれません。

「殿様商売」の類語は?

「士族の商法」は「慣れない商売で失敗すること」

「士族の商法」とは、「慣れない商売を始めて失敗をすること」という意味です。

明治維新後に、士族や武士階級が持つ特権が失われた際、今までやったことのない商売に手を出し失敗をしたことをたとえた熟語表現です。転じて、知識も経験もない人が急に不慣れな商売を始めて、上手く行かないことを意味するようになりました。場合によっては「武士の商法」とも呼ぶことがあります。

例文
  • 彼は士族の商法でビジネスを失敗させた一人だ。
  • 武士の商法とは言わないが、我が社はマーケティングや顧客満足に力を入れるべきだ。

「商売に胡坐をかく」は「商いに対して鷹揚なこと」

「商売に胡坐(あぐら)をかく」は、ビジネスや商いに対して無駄な努力や研究をせず、ただ胡坐をかいて見守るだけという様子を意味する表現です。

否定的な意味で使うことも多く、相手に悠長な態度を指摘する意味でも使われる言葉ですが、「殿様商売」とニュアンスがやや異なり、商売がある程度順調で何もしなくてもよいような状態を表す時に使われるのがほとんどです。

例文
  • 今のところ順調だが、商売に胡坐をかいている場合ではない。
  • 商売に胡坐をかくというより、運任せといった風潮が我が社にはある。

「まとめ」

「殿様商売」とは「苦労や努力、また工夫や研究などをせず、いかにも甘い考えで商売をすること」を意味する表現です。企業や店舗にはそれぞれ社風や持ち前のイメージがありますが、「殿様商売」と称される商売をしている企業は「甘い」「悠長で鷹揚」などと、皮肉めいた批判を受けること多々あるでしょう。

皮肉めいたニュアンスで放たれる「殿様商売」ですが、嫉妬やひがみなどの複雑な感情が含まれることを理解して、上手に言葉を活用していきましょう

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

私立S大学卒:大手旅行会社、大手物流会社、医療系商社、米国系IT企業での就職経験アリ。父親の転勤で北海道、大阪など多くの引っ越しを体験した結果「ノマド体質」が確立。 豪州在住、鎌倉とマネジメントを愛する「翻訳・ビジエス系ライター」。 ※日本に存在しない英語の情報もお届けできます。