ドイツ人の名前の意味は?ドイツ名の特徴と名付けの仕方を紹介

外国人の名前の中でもミュラーやシュミットなどは聞き慣れないなと思われる方もいるのではありませんか。これらの名前はドイツ名で、日本人の名前のように意味もあります。

今回は、ドイツ人の名前の中から特に人気のなる名前の取り上げてその意味を解説します。またドイツ人名の特徴やドイツ人の命名の仕方なども紹介します。

※この記事の担当:Light1(ドイツ在住歴12年。ドイツの長い夏とドイツワインが好き)

ドイツ人の名前の意味とは

ドイツ人の名前にも意味はある

ドイツ人の名前の多くが聖書や神話から名づけられていますが、ほとんどの場合、それぞれに意味があります。2020年に命名された名前の中から人気のあった名前をいくつか挙げて、その意味を紹介しましょう。

  • 男の子の名前と意味
名前(ドイツ語表記)意味
エリアス(Elias)「私の神はヤハウェ」。ヤハウェというイスラエルの神の名前が盛り込まれているヘブライ語が由来。
エミール(Emil)「熱心な」「真面目な」「見習う」
リアム(Liam)「決意の固い守り人」
  • 女の子の名前と意味
名前(ドイツ語表記)意味
エミリア(Emilia)「熱心な」「真面目な」「見習う」。古くからある「エミリ」という名前の語尾を変えて人気急上昇の名前。
ラウラ(Laura)「月桂の冠」または神話に出てくるローレンタ女神の短縮形。
ザラ(Sarah)「侯爵夫人」「女主人」「お姫様」

苗字は職業と関係のある名前が多い

ドイツ人の苗字は職業と関係している名前が多く、先祖の職業がそのまま苗字として使われたと考えられます。その代表例を見てみましょう。

  • 職業にちなんだ名前例
苗字意味
ミュラー(Müller)粉屋
シュミット(Schmidt)鍛冶屋
シュナイダー(Schneider)仕立て屋

職業以外の名前では、身体的な特徴や動物の名前を苗字にしている例もあります。

  • 進退的な特徴と動物にちなんだ苗字例
苗字意味
クライン(Klein)「小さい」。背が低かったか、兄弟の中で一番年下だったことが考えられる。
ノイマン(Neumann)「新しい人」。引っ越してきた人に名付けられたと言われる。
ヴォルフ(Wolf)「狼」。危険や貪欲といった意味があると言われる。
フックス(Fuchs)「狐」。ずるがしこい人、または赤毛の人に名付けられた。

ドイツ系の名前の特徴とは?

ドイツ系の名前はドイツ語らしく読むこと

ドイツ系の名前はドイツ語のアクセントや発音を意識することでドイツらしい名前になると言えます。ドイツ人の名前は英語やフランス語などの欧米文化との深く関わっているため、同じスペルの名前でもドイツ語圏と英語圏では違う読み方がされることがあります。

そのため、ドイツらしさを伝えるには、ドイツ語を生かした発音が大切です。

ドイツ語発音に沿った名前の読み方例
  • 「Julia」:英語「ジュリア」、ドイツ語「ユリア」
  • 「Sarah」:英語「サラ」、ドイツ語「ザラ」

例えば女性の名前として古くから人気のある「Julia」ですが、英語では「ジュリア」と発音されます。しかしドイツ語では「J」の音は濁らず「ユ」となり「ユリア」になります。このようにドイツ語読みをすることでドイツ語らしい名前になります。

ドイツ語表記でドイツらしい名前にする

また名前の綴りにドイツ語らしさを出すとドイツ人の名前らしくなります。

名前の語尾を変えてドイツ名にした例
  • 英語:「Chatharine」キャサリン → ドイツ語:「Katharina」カタリーナ
  • 英語:「Charles」チャールズ → ドイツ語:「Karl」カール

英語の「C」の音はドイツ語では「K」となり、ドイツ語の発音で英語名を読むとキャサリンはカタリーナ、チャールズはカールのように変化します。発音をカタカナで書き表すと全く違った名前のように見えますが、綴りを見ると似ていることにお気づきではないでしょうか。

ドイツでの命名の仕方とは?

聖書や神話から選ばれることが多かったがユニセックスな名前も人気

伝統的には、ドイツでの命名は聖書や神話から選ばれることが多く、旧約聖書が書かれたヘブライ語や新約聖書からは古代ギリシャ語にちなんだ名前が付けられます。

また性別がわかることもポイントのひとつで、男性的な名前なのに性別が女性の場合には役所に断られることもありました。しかし2008年に世界的に見ると名前の性別判断は各国によって違うことから性別にこだわらない命名も許される裁判所判断が下り、それ以来、ユニセックスな名前にも注目が集まるようになっています。

ユニセックスな名前例

  • キム(Kim):ドイツでは女性の名前として人気だったが、アジア圏で男性の名前として使われていることからユニセックスな名前になった。
  • サーシャ(Sascha):ロシア語由来の名前。ドイツでは男性の名前として使われていた。
  • アンドレア(Andrea):女性の名前として使われていたが、イタリア語圏では男性の名前として使われていることからユニセックスの名前になった。

命名ランキングを参考にすることも

ドイツでも毎年のように人気のある名前をリストにした命名ランキングが育児雑誌などに取り上げられます。ただ公式の発表というよりは、各雑誌社等が独自に調査した結果なのでそれぞれに違いがありますが、命名ランキングを参考にして新しい名前を探すという若いご夫婦も増えてきています。

命名してはいけない名前のガイドライン

ドイツでもキラキラネームを名付けたいという親がいるのですが、ドイツでは命名には厳しいガイドラインがあります。その一部を紹介しましょう。

  • 名前として相応しくないと思われる独創性豊かな名前は禁止
  • 「プフェファーミント(Pfefferminza)」:(意味)ペパーミント
  • 「キルシェ(Kirsche)」:サクランボ
  • 「シュトーレンフリード(Störenfried)」:お邪魔虫
  • 「ブリッツ(Blitz)」:雷
  • 司法の観点から社名や商品名の禁止
  • 「シャネル(Chanel)」
  • 「ファンタ(Fanta)」
  • 「シンデレラ・メロディー(Sinderella-Melodie)」
  • キリスト教信者を傷つける名前
    • 「ユダ(Juda)」:キリストを裏切ったと言われる使徒
    • 「カイン(Kain)」:弟を殺害した兄の名前
    • 「サタン(Satan)」:悪魔

    他にも、苗字と同じ名前は禁止、「※ポポ(意味:お尻)」などの人から笑われるような名前は禁止などの禁止事項もあります。

    まとめ

    ドイツ人の命名は聖書や神話に由来することが多いという点は文化の違いを感じさせられますが、職業に由来した苗字というのは日本人の名づけと共通するところがあります。キラキラネームはドイツでも人気が出てきていますが、法律の壁が邪魔して命名できなことも多いようです。