「取り繕う」の意味とは?使い方の例文と類語「ごまかす」も解説

「取り繕う」とは3つの意味をもつ言葉で、主に「外見だけを飾ること」「不都合なことをごまかすこと」という意味で使われます。この記事では「取り繕う」の使い方の例文や類語、英語表現も解説します。くわえて「取り繕う」を意味することわざや四字熟語、「取り繕う人」の心理も解説しましょう。

「取り繕う」の意味とは?

「取り繕う」の意味は3つある

「取り繕う(とりつくろう)」とは3つの意味をもつ言葉です。1つ目が「外見だけを飾って見た目をよくすること」を、2つ目が「不都合なことを隠してごまかすこと」を、最後に3つ目が「その場しのぎの修繕」を意味します。

主に1つ目の「見た目をよくすること」と2つ目の「不都合なことをごまかす」という意味で使われます。「取り繕う」は「取繕う」とも表しますが、似た漢字を使った「取り縫う」は誤用であるため注意しましょう。

取り繕う・取繕う(とりつくろう)

  1. 外見だけを飾って見た目をよくすること。
  2. 不都合なことを隠してごまかすこと。
  3. その場しのぎの修繕。

「取り繕う」と「繕う」の意味に違いはない

「取り繕う」と似た表現に「繕う」がありますが、2つの意味に違いはありません。「取り繕う」の「取り」には言葉の調子を整える役割があり、あらたまった表現にみせるために使われています。

「繕う」のみの場合でも「外見だけを飾って見た目をよくすること」や「不都合なことを隠してごまかすこと」「その場しのぎの修繕」を意味します。

「取り繕う」を使った例文

  • 聞き耳をたてられていたことに気づき、慌てて取り繕った。
  • 急いで言い訳を並べ、その場を取り繕った。
  • ズボンが破れていることに気づいた母が、取り繕ってくれた。

「取り繕う」の使い方とは?

現代では主に悪い意味で使われる

複数の意味をもつ「取り繕う」ですが、現代では主に悪い意味として使われます。外見だけをととのえて見た目をよくする状況や、悪事や失敗を隠してなんとかごまかそうとする状況で使用しましょう。

「取り繕う」を「その場しのぎの修繕」という意味で使う場合は、ある程度の期間をしのげる程度に修繕する状況で使われます。完璧な修繕へは「取り繕う」を使用しないため、注意しましょう。

「その場を取り繕う」とは「場をごまかすこと」

「取り繕う」の使い方の1つが「その場を取り繕う」です。「その場を取り繕う」とは「不都合があったために、その場をごまかしてやり過ごそうとすること」を意味します。「取り繕う」には「修繕」という意味が含まれるものの「その場の雰囲気をよくするために行動する」という意味では使われないため、誤用に注意しましょう。

例文

適当に相槌をうって、その場を取り繕おうとするのはやめなさい。

意味:適当に相槌をうって、その場をやり過ごそうとするのはやめなさい。

「体裁を取り繕う」「笑顔を取り繕う」のように表す

「取り繕う」の使い方には「体裁(ていさい)を取り繕う」や「笑顔を取り繕う」があります。「体裁を取り繕う」は「外からの見た目をよくすること」を、「笑顔を取り繕う」は「笑っているように見せかけること」をそれぞれ意味します。

例文

・いまさら体裁を取り繕ったところで、もう遅いのだ。

・必死に笑顔を取り繕ったおかげで、大きな問題にはならなかった。

「取り繕う暇もない」は誤用である

「取り繕う」を「取り繕う暇もない」という形で使用するのは誤用です。正しくは「取り付く島もない」で、「頼れるところがないこと」を意味します。「取り付く島もない」の誤用である「取り付く暇もない」がさらに誤用され、「取り繕う暇もない」という形で間違えて使われるようになったのです。

「取り繕う」の類語・四字熟語

「取り繕う」の類語は「ごまかす」

「取り繕う」の類語には「ごまかす」が適しています。「ごまかす」とは「話をそらしたり嘘をついたりして、その場を取り繕うこと」を意味する言葉です。「取り繕う」とは「不都合なことを隠す」という意味が類似しているため、言い換えてみましょう。

例文

・自分をごまかさずに、気持ちに正直になったほうがいい。

・いつまで世間の目をごまかせられるか分からない。

「取り繕う」を表す「猿に烏帽子」「辺幅修飾」

「猿に烏帽子(さるにえぼし)」や「辺幅修飾(へんぷくしゅうしょく)」は「取り繕う」を表す言葉です。ことわざの「猿に烏帽子」は「その人にふさわしくない服装や言動のたとえ」を、四字熟語の「辺幅修飾」は「外見を取り繕って見栄をはること」をそれぞれ意味します。

・猿に烏帽子(さるにえぼし)…その人にふさわしくない服装や言動のたとえ。

・辺幅修飾(へんぷくしゅうしょく)…外見を取り繕って見栄をはること。

「取り繕う」の英語表現とは

「取り繕う」は英語で「Gloss over」

「取り繕う」の英語表現には「Gloss over」が適しています。「Gloss over」とは「上辺をかざる」や「ごまかす」を意味する英語です。不都合なことを隠して、ごまかす状況で使用しましょう。

例文

Gloss over one’s mistake.

意味:自分の間違いを取り繕う。

自分を取り繕う人の心理とは?

取り繕う人は自分に自信がない

周囲からよく見られたかったり、欠点を隠そうとしたりして自分を取り繕う人もいるでしょう。自分を取り繕ってしまう人は、素の自分に自信がない傾向があります。等身大の自分を見せることで「失望されるのではないか?」と考えてしまい、取り繕うことで自分をよく見せようとしてしまうのです。

まとめ

「取り繕う」には3つの意味があり、主に「見た目をよくすること」と「不都合なことをごまかすこと」という意味で使われます。「その場を取り繕う」や「自分を取り繕う」のように使いましょう。

類語には「ごまかす」が当てはまるため、「取り繕う」以外の表現を使いたい状況で言い換えが可能です。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。