「使命感」の意味とは?使い方の例文と類語をわかりやすく解説

「使命感に燃える」「使命感がある」というように「使命感」という言葉を使う時があります。仕事や家庭はもちろん、ボランティア活動や海外援助などの社会的な場面でも使われますが、相手に誤解を与えないためにも正しい使い方を把握しておくことが大切です。ここでは「使命感」の意味や使い方の例文、類語を解説させていただきます。

「使命感」の意味とは?

「使命感」の意味は「任務を果たそうとする気概」

「使命感」とは「任されたことを果たそうとする気概」のことです。仕事でもプライベートでも、何か役割を課され時に強い意志を持ってやり遂げようとする意思を意味します。

「使命感」の「使命」とは、その人に与えられた重大な任務のことで、「感」とは「深く心が動くこと」「物事に接することで生まれる心の動き」という意味をもちます。つまり、「使命感」で「重大な任務を果たそうと深く心が動くこと」という意味になるわけです。ちなみに英語では「a sense of mission」と表現します。

「使命感」の軸となるものは熱意とド根性精神

また「使命感」とは確固たる熱意が軸となる強い感情を意味します。ものごとをやり遂げようとする積極的で前向きな心がなければ「使命感」とは言えません。

また、ゴールや目標に向かって、何としてでも最後までやり抜くという気持ちの他、何があっても途中であきらめないという「ド根性精神」も「使命感」に必要不可欠な要素の一つとなります。

「使命感」の使い方と例文

「使命感を持って〇〇をする」と仕事でアピールする

社会人になって企業や組織で仕事を始めると、ほとんどの場合で、営業部や開発部などの各部署へ配属されます。

その際に、部署内で与えられた業務や任務に対し、挨拶の場で「使命感を持って取り組んでいきます」とアピールすれば、業務への意欲ややる気を周囲に示すこともできるでしょう。例として以下の文章を比較してみて下さい。

例文
  1. 一生懸命、業務に取り組みます。
  2. 出来る限り頑張って、業務に取り組みます。
  3. 使命感を持って、業務に取り組みます。

どの文章も仕事に対して「頑張る」という主旨を述べていますが、やはり「使命感」を使った文章では、与えられた任務を果たそうとする強い意気込みと気概が感じ取られます。

「使命感」は自分から進んで何かをする時にも使う

「使命感」は職場という限られた環境だけで使われる表現はありません。たとえば、困っている人を助けようとするボランティア活動でも頻繁に使われます。

ボランティア活動の場合は、誰かから任務を与えられるのではなく、自ら名乗りをあげて、困っている人を助けようとする一連の活動です。「誰かを助けたい」「困っている人の役に立ちたい」という強い意志のもと、人としての使命感にかられることもあるでしょう。

逆をいえば、使命感がなければ到達できないことこそがボランティア活動であり、また仕事で任された業務であるのかもしれません。使命感は内側から自然と湧き出てくるものでもあり、与えられた任務のみならず、自分から進んで何かをする時にも使われます。

「使命感」を使った例文

  • 私は今年入社したばかりの新人だが、使命感を持って業務に取り組んでいきたい。
  • 教師である以上、使命感を持って、生徒たちの進路や悩みついて向き合っていく。
  • ふと使命感にかられて、駅前でゴミ拾いを始めた。
  • リーダーを任されたが、自然と使命感に助けられ、プレッシャーすら感じなかった。
  • 彼女の使命感に満ちた立派な行動に、周囲は拍手で迎えた。

「使命感」の類語は?

ここでは「使命感を持つ」という表現と似た意味を持つ表現を挙げてみます。

「責任感を持つ」は社会人としての自覚を持つこと

「責任感を持つ」とは、社会人として自覚し、目標やゴールを達成するという気概を意味します。「責任を持つ」とは、たとえ結果がネガティブであったり、自分のしたことで非難を受けても、社会人として真摯に状況を受け止める姿勢や考え方を含みます。砕けて言えば「責任ある行動をする」ことと「責任感を持つ」ことは同様のことだとも考えられます。

また「使命感」に比べてプレッシャーを感じる場合に使うのが「責任感」です。「責任感に押しつぶされる」とは言いますが、「使命感に押しつぶされる」とはあまり言いません。

例文
  • 会長として責任感を持ってイベントを進行していかなればならない。
  • 上司としての責任感を持たなければ、部下はついてこない。

「熱意にかられる」は「高まる意気込みに動かされる」

「熱意にかられる」とは「高まる意気込みややる気などに心が動かされることを意味します。ものごとに対し、自然と士気やモチベーションが高まり、心が強く動くことを指す時に使う表現です。情熱を持って積極的に取り組む姿勢を表す時は「使命感」よりも、より適切な一語だと言えます。

例文
  • 彼の営業スタイルは、まるで熱意にかられたように猛烈な勢いがある。
  • 恩師の明言を思い出した直後、彼は嘘のように熱意にかられたのだった。

まとめ

「使命感」とは「課された任務を果たそうとする気概や強い心情」を意味する言葉です。ビジネスシーンのみならず、社会的な活動の中で「意気込み」や「熱意」をストレートに表す表現としてよく使われています。

ぜひ「使命感を果たす」「使命感を忘れない」「使命感を持つ」などの言い回しを使って、新人としての挨拶や海外転勤における所感、またプライベートでは自分の夢や将来を語る場面などで活用していきましょう。