「稼働率」の意味とは?計算式と稼働率との違いもわかりやすく紹介

社会人になってからよく見聞きする言葉に「稼動率」があります。とくに工場に勤務をする人は生産数の尺度を知るための必須用語となるため、意味とあわせて計算式なども抑えておきたいものです。ここでは「稼動率」の意味の他、稼働率の計算式、可動率との違いを解説させていただきます。

「稼働率」の意味とは?

「稼働率」の意味は「生産能力に対しての生産の割合」

「稼動率(かどうりつ)」とは、生産工場やライン工場などで使われる「生産能力に対しての生産の割合」を指す言葉です。工場が生産可能とする力、つまり工場が持つ「フル能力」に対して、需要生産の生産実績の割合を出したものを「稼動率」と呼んでいます。

「稼働率」は「操業率」のことでもある

「稼働率」は、別の言葉で「操業率(そうぎょうりつ)」とも呼ばれています。「操業」とは機械やシステムなどを操作し業務や生産にあたることを意味します。つまり、工場の機械が故障せず、フル稼働で動いた場合の生産可能数に対して、実際的な生産数の割合を指しています。

「稼働率」と呼ぶか「操業率」と呼ぶかは企業の方針や風潮で異なりますが、どちらも同じ意味で使われていることを留意しておきましょう。また、「稼働率」は同じ読み方を持つ「稼動率(うごくと書く)」と表記する場合もあります。こちらも、「稼働率」と同じ意味で使われています。

「稼働率」の計算式と数字からわかることは?

「稼働率」の計算式はエクセルを使うと便利

「稼働率」の計算式はとても簡単です。しかし、「稼働率」は数字が小数点となる場合がほとんどで、数字が細かくなるため、エクセルを設定して計算式を設定しておくと便利です。

稼働率の計算式

稼働率=実際の生産数÷生産可能数(フル稼働数)

たとえば、ある工場では一日1000個のパウンドケーキを焼き上げる能力があるとします。それに対し、ある日の生産数が800個であったとします。この場合の「稼働率」は「80%」となります。

また、市場での需要が高まり、一週間後の生産数が2000個に上がったとします。この時の稼働率は「200%」となります。

「稼働率」が低過ぎるのは「多設備」である証拠

「稼働率」が低いということは、受注数や需要より「設備が多すぎる」ということでもあります。100個の受注に対して、1000個生産可能の機械は必要ないからです。この場合は、明らかに工場の設備が「多過ぎる」と考えられます。効率よく「稼働率」を100%に近い数字に持っていくためには、機器等をダウンサイズする必要があります。

「稼働率」が高すぎる場合は設備を増やす必要がある

「稼働率」が150%を超えてしまう場合は、工場の機械はもちろん、工場で働く従業員も悲鳴を上げていることでしょう。市場における需要は日々変化しますが、「稼働率」が150%付近をウロチョロし、さらに上昇する予兆がある場合は、受注量に対して設備が圧倒的に足りないことを示しています。改善するためには設備を増設したり、より生産力の高い機械に変える必要が出てきます。

「稼働率」は100%に近ければ近いほど理想的ですが、受注の上がり下がりを先読みすることは非常に難しいことです。

「稼働率」と「可動率」とは意味が異なる?

「可動率」は「工場設備の運転率」のこと

「可動率」は、機械設備やシステム機器を動かした際、故障なく正常に動いた時間の割合を意味します。つまり、計算式で言うと「可動率=機械の総運転時間ー機械の停止時間」となります。

「可動率」は「運転率」とも呼ばれていますが、「稼働率」が100%でないということは、どこかで機械やシステムの故障や不具合が生じているからだと考えられます。

「稼働率(または操業率、稼動率)」とは、企業が工場のシステムや機器等が滞りなく機能しているのか、信頼性を図るための尺度になる重要な数字となります。そのため「稼動率」が低ければ低いほど、その信頼性は下がっていってしまいます。

「可動率」は「べきどうりつ」と読む場合もある

「稼働率」「稼動率」「可動率」とも、全て「かどうりつ」と読むため、会話の中ではどの「かどうりつ」を意味しているのか、混乱してしまうことがあります。そのような状況を防ぐため、あえて「可動率」のことを「べきどうりつ」と読む場合があります。

「可動率」も「稼働率」も、工場機器や機械設備、生産システムに関連して使われる言葉であり、意味や使い方が異なるため、正しい使い分けが必要です。併せて、口語でのやりとりでお互いに誤解がないように、「かどうりつ」「べきどうりつ」と読み分けをすると良いでしょう。

まとめ

「稼働率」とは主に工場で使う言葉で「フル能力に対しての生産実勢の割合」を表す言葉です。別の言葉では「操業率」とも言い、同じ読み方をする「稼動率」とも同様の意味で使われています。

似た表現である「可動率」とは、機械の総運転時間から停止時間を引いた「総運転時間」となります。「稼働率」と区別をするために「べきどうりつ」と読むことがありますので、併せて覚えておきましょう。

また、会社によっては「稼働率」や「可動率」に対する解釈が異なる場合があります。ぜひ、この機会に勤務先での位置づけや定義を確認してみましょう。