「有給休暇の理由」書き方と例を解説!条件や日数・違法のケースも

有給休暇は労働者の権利として認められていますが、実際に申請するとなると戸惑ってしまうことも多いようです。

今回は有給休暇の申請での理由の書き方について解説します。また上司が有給休暇の理由を聞くことが違法行為であることと、有給休暇の取得条件や日数、取得しやすい時期、繰越ルールについても紹介します。

「有給休暇の理由」書き方と理由例

有給休暇の申請書に理由は書かなくてもいい

有給休暇は労働者の権利として認められているので、有給休暇の申請書に理由を書く必要はありません

それではなぜ有給休暇の申請書に理由を書く欄があるのかと言えば、会社が有給休暇の理由を問い、それに従業員が任意に答えること事態には法的に問題がないからです。問題となるのは、有給休暇の理由の内容次第で会社側が有給休暇を取らされるかどうかを判断することで、このようなことがあれば違法行為です。

有給休暇の申請書の理由には「私用」で十分

有給休暇の申請に理由を明示する必要がないのですが、理由を書く欄が無記入では体裁がよくない、または不都合に感じられると思うのであれば理由を書き入れましょう。

理由を具体的に書くこともできますが、個人的な事情を書くことに抵抗があれば「私用のため」と書くことができます。抽象的な表現ではありますが、これでも有給休暇の理由としては十分です。

有給休暇の理由例

どうしても有給休暇の理由を書かなくてはならない場合には、次のような理由が使われることが多いです。

  • 病気:体調不良による通院だけでなく、人間ドックなどの健康診断も含む。
  • 冠婚葬祭:結婚式や葬儀の参列。
  • 子供の行事:子供が通う学校の行事や面談など。
  • 介護:親戚の介護や子供の看病など。

ただし嘘の理由では後々問題となることも考えられるため、上記の理由の中でも実際の理由と程遠くないものを使うといいでしょう。

処分対象となる有給休暇の理由とは?

嘘の理由は処分対象になる

有給休暇の申請理由に事実とは異なる理由を書けば、会社との信用関係の問題として発展して処分対象になることがあります。

嘘の理由を書くことで虚偽申告をしたことになり、違法にはならなくても就業規則に虚偽申告が禁じる項目があれば処分対象となる可能性があります。会社とのトラブルを避けるためにも、嘘の申告はしない方がいいでしょう。

有給休暇の理由を聞くことは違法になる?

会社は有給休暇の理由を聞くことはできない

会社側は原則として従業員に有給休暇の理由を聞くことは許されていません。なぜなら有給休暇は労働者の権利であり、その休暇をどのように使うのかは労働者の自由であって会社とは関係がないからです。

たとえ従業員が有給休暇の理由として書いたことと実際の有給休暇の利用目的が違ったとしても、会社側が従業員を咎めることはできません。

時季変更権の判断が伴うときには理由を聞ける

原則的には会社側が有給休暇の理由を従業員に聞くことができませんが、時季変更権の判断をしなくてはならないときには理由を聞けます。

時季変更権とは、従業員が有給休暇を取ることで業務に支障が出ると判断される場合には、有給休暇の取得期日を変更することができる会社の権利(労働基準法第39条第5項)です。

繁盛期や一定の時期に複数の従業員が有給休暇を取ることで事業に支障が出て困るような場合には、会社側は従業員に有給休暇の取得理由を聞くことができ、その結果、従業員に有給休暇の期間をずらしてもらうように交渉します。

そもそも有給休暇とは?

労働基準法で有給休暇の条件と日数は決められている

労働基準法によると、有給休暇は正社員やパートに限らず、6ヶ月以上の継続勤務で80%以上出勤した場合に認められます。最初の半年で認められる有給休暇の日数(付与日数)は10日、就労時間が一週間で30時間未満の場合は7日です。

勤務年数が1年半以降から一年ごとに有給休暇の日数が1日ずつ増えていきます。

有給休暇は取りやすい時期に取るのがおすすめ

有給休暇を取ってはならない時期というのは原則的にはないのですが、会社としては事業に影響の出ると困るので、希望した休暇期間でも時季変更権を行使して予定通りに有給休暇が取れなくなってしまうことがあります。

こうした問題を避けるために、有給休暇を取るときは事前に上司に確認を取ったうえで申請をするといいでしょう。

有給休暇は繰り越せる

有給休暇が付与された日から2年以内ならば繰り越すことができます。つまり、有給休暇を消化できなければ、その休暇を翌年度に繰り越して使えます。

有給休暇の申請の際には繰り越した前年分の有給休暇を先に消化すると効率的なのですが、企業によっては先に今年度分を消化するように規定されていることがあります。

その場合には企業の規則に従わなくてはならないのですが、今年度分の有給休暇を消化することで昨年度分の休暇が無効になってしまうこともありえますので、有給休暇を繰り越す際には会社の規定がどうなっているのかを確かめてから判断しましょう。

まとめ

有給休暇は労働者の権利のため、原則として特に理由などなくても取得できます。しかし実際には「私用のため」といった理由が書かれることが多いようです。注意すべきことは、嘘の理由を書かないことです。嘘を書けば虚偽の申請をしたことになり処分対象になる可能性があります。