「利害関係」の意味とは?「利害関係者」や具体例・英語表現も解説

「利害関係」とはお互いに損得がある関係という意味ですが、具体的にはどのような関係にあることを利害関係があるというのでしょうか。

今回は「利害関係」の意味のほかに「利害関係者」や「利害関係人」の意味も解説します。また「利害関係」の具体例としてビジネス、友人、結婚と状況別に紹介し、英語表現も説明します。

「利害関係」の意味と例文

「利害関係」とは「互いに利益または損害がある関係」

「利害関係」とは互いに利害の影響がある関係という意味です。「利害関係」は「利害」と「関係」の2つの言葉から成り立っていて、「利害」とは利益と損害を意味しています。かみ砕いて説明すると、いいことと悪いこと、または有利なことと不利なことを指しています。一方「関係」とは2つの物事や二人の間柄を意味しています。

したがって「利害関係」とは、二つの物事や人や団体との関係においてお互いが利害を得る間柄という意味になります。

「利害関係」はお互いが利益を得る場合にも使われる

「利害関係」にある両者は、片方が利益を得るともう一方は損害を受けるという状況があるのに対して、お互いに利益を、または損害を被ることもあります。

AとBの利害関係の関係図
  • Aが利益を受けるとき → Bが損害を受ける
  • Aが利益を受けるとき → Bも利益を得る(損害でも同じ)

「利害関係」にある両者は微妙なバランス関係にあるため両者の間には強い結びつきがあるとも言えますが、油断ができない関係でもあると言えるでしょう。

「利害関係」を使った例文

  • 「わが社とA社は利害関係にあるので、取引は継続していく意向だ」
  • 「利害関係があるから彼はAさんとの関係を断ち切れない」
  • 「利害関係のない人間関係を築くことは難しいのかもしれない」
  • 「会社では利害関係が絡むので、滅多なことは発言できない」

「利害関係者」と「利害関係人」の意味とは?

「利害関係者」とは利害関係を生む相手のこと

「利害関係者」とは利害関係を生む相手のことです。主にビジネスシーンで用いられる言葉で、会社にとっての直接的な関係だけでなく間接的な関係において利害関係にある相手となるので、株主や取引先、従業員、顧客など、事業内容によっては地域住民や地域社会を意味することもあります。

「利害関係者」の別称「ステークホルダー」

「利害関係者」は英語で「stakeholder」と言うのですが、「stakeholder」が語源となったカタカナ語「ステークホルダー」もよく使われる言葉です。「ステークホルダー」を見聞きした場合には「利害関係者」と同義の言葉だと考えていいでしょう。

「stakeholder」は「stake」と「holder」の2語から成り立ち、「stake」は杭、「holder」は保有者という意味です。「stakeholder」はアメリカの開拓時代に土地の所有者が自分の土地であることを示すために杭を打ったことから使われるようになった言葉です。70年代までは権利を主張する人というネガティブな意味合いで使われていましたが、80年代に入りアメリカの哲学者R.E.フリーマンによってその意味が見直されて、現在使われている「利害関係者」の意味で使われるようになりました。

公務員は利害関係者と接触禁止

国家公務員は国民からの信頼を得るという理由から、接待のような利害の対象となる行為を禁じられています。祝儀や香典も贈賄罪の疑いが欠けられる可能性があるため受け取れません。

倫理規定に反した公務員は懲戒処分を受けることになります。

「利害関係人」とは法的な利害関係にある者のこと

「利害関係人」とは法的な利害関係にある者のことで、信託投資において運用会社の親会社や子会社、株主のことを指します。不動産投資信託なら投資信託の委託業者や信託業務を営む金融会社や宅地取引業者などです。

「利害関係人」と「利害関係者」は一字違いですが、それぞれの意味はだいぶ違いますので、使い間違えないようにしましょう。

【状況別】「利害関係」の具体例

仕事上の人間関係は利害関係で結ばれている

仕事上の人間関係のほとんどで利害関係があると言っていいでしょう。上司と部下、従業員と会社、会社と顧客など、会社の利益につながる関係は全て利害関係で成り立っています。上司は部下に指示を出し、部下はその指示を受けて業務をこなし、部下が結果を出せば上司からの信頼を得られて、上司はその結果に満足します。

友達との利害関係はお互いが利益を得るような関係で

友達との友情関係において利害関係は考えにくいでしょう。お互いが信頼し合っている関係で、自分が得をするために友人に損害を与えるような損得勘定があっては友情を保つことが難しいからです。

ただしお互いの利益に結び付くような関係であるならば、友情間でも利害関係は考えられます。

結婚を利害関係だとする考え方

お互いの愛情から結婚をするというカップルがいる一方で、結婚を利害関係だとする考え方もあります。子供が欲しいという希望をお互いが持っていて、利害関係が一致したから結婚を決めたというのが一例です。

利害関係という言葉の印象から利害関係で結婚したというと冷めた関係のような印象があるかもしれませんが、お互いの幸せを考えたときに結婚での利害関係が生じることがあるでしょう。

「利害関係」の言い換え表現

「損得」は個人間での問題で使われることが多い

「利害関係」の言い換え表現として「損得」があります。「損得」とは損失と利益という意味で、「利害」の類語です。「利害」との違いは「損得」は個人間で使われることが多いのに対して、「利害」は個人間と団体間でも使われることです。

「損得」を使った例文
  • 「損得を離れて仕事をする」
  • 「人間関係は損得勘定抜きで考えられないのかと悩んでしまう」

「利害関係」の英語表現と例文

「利害関係」は英語で「interests」

「利害関係」は英語で「interests」です。「interest」は興味という意味もありますが、利害関係という意味もあり、この場合には複数形である「interests」が使われるのが一般的です。

「interests」を使った例文
  • “There are interests between A and B.”
    「AとBの間には利害関係がある」
  • “Various interests bring the new situation in the relationship between A and B.”
    「様々な利害関係がAとBの関係に新しい状況をもたらす」

まとめ

「利害関係」はお互いが利害を得る関係という意味ですが、自分が利益を得れば相手が損をするとは限らず、お互いが利益を得るという関係でも使われることがあります。ただし自分が得をして相手は損をするという関係が前提なので、両者の関係は常に微妙な関係にあると言えるでしょう。