「サテライトオフィス」の意味とは?種類やメリットについても解説

「サテライトオフィス」は、働き改革で企業が選ぶワークスタイルの一つです。東京や大阪など、主要都市にある本社に出社しなくても、リモートで仕事ができるということは、通勤で苦労していた人には朗報です。ところで、実際的はメリットとは一体何でしょうか?

ここでは「サテライトオフィス」の特徴の他、種類とメリットもご紹介します。

「サテライトオフィス」の意味とは

「サテライトオフィス」は「本社から離れた場所に置くオフィス」

「サテライトオフィス」とは企業や組織などが「本社から離れた場所に置くオフィス」のことを言います。

「サテライトオフィス」の「サテライト」とは衛星のことですが、衛星は天体の周囲を軌道運動するのが特徴です。ことに人工衛星に至っては、地球や月などの惑星の周りを周回し、情報やエピソードを地球上へ送信したり、コミュニケーションをとったりしています。

「サテライトオフィス」も、その感覚に似たものがあり、実際は「本社を中心として、地方都市や海外などに衛星のように存在する小さなオフィス」という意味で使われています。

「サテライトオフィス」は英語で「satellite office」

「サテライトオフィス」は英語で「satellite office」と表記します。場合によっては略称で「SO」と表示することもあります。

たとえば、「サテライトオフィスを開く」は「open a satellite office」、「東京にサテライトオフィスのある会社」なら「company with a satellite office in Tokyo」となります。

「サテライトオフィス」3つの種類とその特徴とは

「都市型サテライトオフィス」は刺激と人脈効果に期待

「都市型サテライトオフィス」とは、言葉通り、本社がある都市部に設置される小さなオフィスを指します。

本社とは別に、あえて都市部に別のオフィスを構え、新規事業や新規プロジェクトの拠点として機能させるのが設置の目的ですが、本社が持つ機能とは分離されているのが特徴です。

営業所や支店とはニュアンスが異なり、人員的にも小規模で、都市ならではの「コワーキングスペース」や「シェアオフィス」などを利用します。これらのワークスペースを利用すると、他のグループと空間を共有することで、人脈効果や新しいコミュニティ誕生など、仕事へのモチベーションへとつながる利点があります。

「郊外型サテライトオフィス」はワークバランスを実現

「郊外型サテライトオフィス」とは、郊外のベッドタウンや商業都市などに設立するオフィスのことです。郊外と呼ばれる地域は大都市周辺に位置しているため、都市部に近いながらも、整頓された落ち着いた環境で仕事ができるという点です。

また、郊外に住む人にとっては自宅も近いということで、家庭と仕事の両立ができるため、ワークバランスの実現が可能となります。フレキシブルに仕事をするビジネスパーソンにとっては、通勤時間を大幅に省くことができるのも魅力的でしょう。

加えて「郊外型サテライトオフィス」を利用することで、電車やバスでのおしくらまんじゅうを避けることができます。ストレス改善や心のゆとりが生まれてくる他、効率的な時間の活用が実現できます。

「地方型サテライトオフィス」で雇用を促進

「地方型サテライトオフィス」とは、人口の少ない地方都市に設置するオフィスのことです。

核家族化が進み、若者が地方を離れ都市部へと流れる傾向がありますが「地方型サテライトオフィス」を設置することで、雇用を促進したり、緑のある環境下で忘れかけていた自然との共存を再現することもできます。

また「地方型サテライトオフィス」を設置するにあたり、地方自治体が積極的に誘致を行うことが多いため、オフィスを好意的な条件で見つけることもできます。「郊外型サテライトオフィス」と同様に、家事や育児、また介護との両立も可能です。

「サテライトオフィス」に共通するメリットとは?

二地域就業でBCP対策が強化できる

「都市型」「郊外型」「地方型」ともに共通するメリットは「BCP対策」の実現です。「BCP」とは事業継続計画を指します。

たとえば、本社があるエリアで地震や洪水などの自然災害が発生してしまった時に、「サテライトオフィス」があれば、経営機能のバックアップができるメリットがあります。

災害が発生して会社の運営や業務機能が麻痺すると、復旧までに相当の時間がかかってしまいます。会社としての機能が停止している間は完全なロスタイムとなってしまうため、企業や取引先先などへ被害が出てしまうのです。

サテライトオフィスを所有していれば、バックアップ拠点として業務を代行することができるため、リスクを減らすことができます。

コスト削減が容易に実現できる

「サテライトオフィス」が持つ共通のメリットで外せないのが「コストの削減」です。

例えば、郊外型・地方型の場合は、長距離の通勤が必要ないため、交通費を抑えることができます。都市型に至っても、家賃やランニングコストの面で大幅にコストダウンが可能であるため、結果として会社の全体の固定費を削減することにつながります。

まとめ

「サテライトオフィス」とは英語の「satellite office」のことで、「本社から離れた場所に企業が設置する小さなオフィス」を意味します。まさに、コワーキングスペースやシェアオフィスなどが代表的なサテライトオフィスの例です。

テレワーク時代が徐々に到来し、クラウド活用を主体としたさまざまなビジネスモデルが登場しています。サテライトオフィスはフレキシブルに活躍するビジネスパーソンを支えるワークスタイルの一つなのです。