「集荷」と聞くと、ヤマト運輸や佐川急便などの運送会社の名前が頭に浮かんでくると思います。「集荷」は「集荷に伺います」「集荷をお願いします」というよに日常的に使っていますが、正しくはどのような意味があるのでしょうか?
ここでは「集荷」の意味と読み方の他、使い方や類語、集荷の流れをわかりやすくご紹介します。
「集荷」の2つの意味と読み方とは?
「集荷」の意味1「各地域から荷物を一つの場所に集めること」
「集荷」とは「各地域から荷物を一つの場所に集めること」を意味し、国内にある各地から物品や品物などを一箇所に集める作業を「集荷」といいます。
また、さまざまな産物(魚介類、野菜、植物など)が市場やマーケットに集めること、集まることも「集荷」という言葉を使います。
「集荷」の意味2「運送業者が荷物を引き取りに行くこと」
「集荷」とは「運送会社が荷物を引き取りに行くこと」を意味し、世間一般に使われている「集荷」はこの意味で使われています。つまり、荷物を預け、集めることが「集荷」です。
丁寧に説明するなら、「依頼主が運送業者や宅配業者に連絡をし、荷物を引き取るように依頼をかけ、引き取りに行く作業・行程」を「集荷」と呼んでいます。
「集荷」の読み方は「しゅうか」
「集荷」の正しい読み方は「しゅうか」です。誤って「しゅうに」と読んでしまわないようにしましょう。
「集荷」は英語で「pick-up」「delivery service」
「集荷」は英語で「pick-up」や「delivery service」を使います。「pick-up」は「持ち上げる」「引き取る」という意味で、「delivery service」は「デリバリーサービス」のことで、もはやカタカナ語としても浸透する決まりも文句です。
「Can I ask you a pick-up?=集荷をお願いできますか?」「I use delivery service=集荷を利用する」というように使いましょう。
「集荷」の使い方の注意点と例文
「集荷」は郵便局や宅配業者への持ち込みに対して使わない
「集荷」の意味は「荷物を預け集める」ですが、郵便局や宅配業者に直接荷物を持ち込むことに対して「集荷」を使うのは適切ではありません。この場合、厳密には「荷物を預け、送付してもらう」という表現が正しいです。
しかしながら、郵便局や宅配業者の立場からすれば、手紙や荷物などを「営業所」という一つの場所に集めるので、この場合は「集荷」という表現を使うのが正しいです。この場合は、依頼主に荷物を引き取りに行く意味ではなく「一箇所に集める」という意味で使われます。
〇 郵便局では多くの荷物を集荷している。
〇 郵便局では多くの荷物が集荷される。
「集荷」を使った例文
- このところ、仕事で荷物の集荷に明け暮れる日が続いた。
- 今日の集荷に間に合いますか?
- 集荷にかかる料金と集荷時間をお知らせください。
- 地方の農家から、種々の野菜が卸売市場に集荷される。
- 漁港から集荷された新鮮な魚介類は、東京の寿司屋へと直送される。
知っておきたい「集荷」の3つの流れとは?
預かり営業所からハブセンターへ
「預かり営業所」とは荷物を預けた営業所のことです。担当ドライバーは荷物を「営業所」に集めて、送付先のエリアごとに仕分けをします。その後「ハブセンター」と呼ばれる場所へ輸送をかけます。ちなみに、預かり営業所からハブセンターへの輸送を「幹線輸送(長距離輸送)」と言います。
ハブセンターからお届け営業所へ
預かり営業所から幹線輸送を経て届いた荷物は、お届け営業所別に細かく仕分けされ、長距離トラックで運ばれます。荷物の仕分には高性能の自動処理システムが導入されていますが、1時間に3万個を判別でき、猛スピードで仕分けができるといわれています。
お届け営業所からお届け先へ
ハブセンターから届いた荷物は、区分された地域ごとに細かく仕分けされていきます。そして、地域担当のセールスドライバーによってお届け先に荷物が届けられます。
荷物の梱包は適切にしておこう
梱包の際に必要な梱包材は、運送業者や宅配業者が有料で提供しています。営業所に足を運ぶ時間がない場合は、集荷の際に持ってきてもらうよう依頼をしておきましょう。
荷物の中味に関しては、必要な場合は「食べ物・こわれもの」の表示を付けたり、バブルラップ(プチプチ)やシートなどを利用して、適切に梱包をするようにしましょう。とくに精密機器や重要のかさむ荷物は丁寧に梱包することが大切です。
まとめ
「集荷(しゅうか)」は「各エリアから荷物や物品を一箇所に集める、集まる」また「運送業者や宅配業者に荷物を預け、集める」という意味があります。主な言い回しは「集荷を依頼する」「集荷にうかがう」「集荷の時間・金額を確認する」などです。
「集荷」は私たちのライフスタイルを劇的に変えてくれた存在といっても良いでしょう。常に、集荷やデリバリー業者への感謝の気持ちを忘れず、大切に利用していきたいですね。
x 私は郵便局で実家宛の小包を集荷した。
〇 私は郵便局で実家宛の小包を預けて送ってもらった。