「ビジネスパーソン」の意味とは?就活での使い方・言い換えも紹介

メディアで頻繁で見聞きするようになった「ビジネスパーソン」という言葉。働く人や会社員という意味合いで使われることが多いですが、具体的にはどのような人のことを指すのでしょうか?

ここでは「ビジネスパーソン」の意味を中心に、似たような言葉「サラリーマン」との違い、就活での使い方含め言い換え例などをご紹介します。

「ビジネスパーソン」の意味とは?

「ビジネスパーソン」とは「ビジネスマン・ビジネスウーマン」

「ビジネスパーソン」とは簡単に言うと「ビジネスマン・ビジネスウーマン」に代えて使う言葉です。英語では「Business person」、また複数では「Business people」と表記します。

たとえば、会社員や事務員の他、個人事業主やフリーランスなどを含め、企業で働く人、商売をしている人などを総称して「ビジネスパーソン」と呼んでいます。カバンをもってスーツを着こなし、颯爽と街中を速足で駆け抜けるといったイメージが強いですが、服装や持ち物などに、これといった定義はありません。

「ビジネスパーソン」は社会的な平等性を表す

もともと「ビジネスパーソン」という言葉は「性差を取り払う」ために、男女の平等性に習った観点から使われ始めた表現です。

かつては「ビジネスマン」が働く人を指す代表的な言い回しでした。しかし、海外では街角で立ち、男性に対する色情的な仕事で収入を得る女性を「ビジネスウーマン」と呼ぶことから「ビジネスパーソン」が積極的に使われるようになりました。

現代の日本でも、男女雇用機会均等法が社会に浸透し、女性の社会進出への尊重が強まったことから、意識的に表現への変化につたながったと考えられます。働く人への男女の性差なき表現、それが「ビジネスパーソン」なのです。

「ビジネスパーソン」は本来経営者・実業家を意味する英語

前述に続きますが、「ビジネスパーソン」とは、本来は経営者や実業家などの企業を運営するトップランクの人たちを中心に使う意味する言葉となります。たとえるなら、エグゼクティブクラスやアッパーランクの人が「ビジネスパーソン」に該当するというニュアンスです。

一方、日本ではその逆で「ビジネスパーソン」として称されるのは会社の経営者や実業家、起業家などの他、一般的に会社で働く人を総称する言葉として使う傾向が非常に強いです。そのため、仕事での格差やランクの差なく、平等に使われていると解釈できるでしょう。

「サラリーマン」は給料で生活する男性のこと

「ビジネスパーソン」と混同しやすい表現に「サラリーマン」があります。「サラリーマン」は和製英語の一つで、直訳すると「給料をもらって生活をする男性」となります。

女性に対して「あなたはサラリーマンですか?」と言ったり、また女性自身が「私はサラリーマンです」というように自己紹介する姿はあまりみかけません。「サラリーウーマン」という表現もあまり使用されないようです。

「サラリーマン」は人に与えるニュアンスも違う

さらに、「ビジネスパーソン」と「サラリーマン」は、男女の性差の有無以外に言葉の意味合いも異なります。「ビジネスパーソン」には「仕事をする人」という意味で使われますが、「サラリーマン」は「お金をもらって働く人」といった意味合いが強いです。

「サラリーマン」と「ビジネスパーソン」とでは、人に与えるニュアンスに違いがみられるため、適切な使い分けをする必要があります。

「ビジネスパーソン」の使い方の注意点と例文

「ビジネスパーソン」は公務員や教育関係者には使わない

「ビジネスパーソン」の現代における使われ方は、おおむね「会社員」ということで成り立っているようです。つまり、極端に言えば、非営利的な目的で仕事をする人ではなく、会社や自己の利益を追求して企業で働く人、または個人で事業を行っている人、という捉え方が強いということがいえます。

そのため、国民のために働くことを活動理念とする公務員や、国公立の教育機関で働く教職員に対して「ビジネスパーソン」を代替の表現として使うのは適切ではないでしょう。これは「ビジネスパーソン」の「ビジネス」が、そもそも「商売」や「事業」といった事柄を抽象するためだと考えられます。

「ビジネスパーソン」を使う時は、一般企業(民間企業)に勤務する人、フリーランスを含め事業を行ってい人を表す言葉として認識しておきましょう。

「ビジネスパーソン」を使った例文

  • ビジネスパーソンたるもの、スーツやネクタイなどにもこだわるべきだ。
  • 社長は一代で経営を軌道に乗せた、立派なビジネスパーソンである。
  • 戦うビジネスパーソン求む!という求人広告を見た。
  • ケーキ店を営む姉は、人脈を広げ、広告に力を入れるビジネスパーソンともいえる。

「ビジネスパーソン」の就活での使い方は?

「ビジネスパーソン」で相手に意気込みを伝える

職種にもよりますが、就活でも「ビジネスパーソン」という言葉を積極的に使うようにすると、より明確に意気込みや熱意を伝えることができます。

たとえば、営業職なら戦略的な視点を持って顧客を獲得したり、取引先と上手に交渉や折衝などを交えることもあります。そのような役割に対して「ビジネスパーソン」という表現を使ってアピールすれば「利益を求める姿勢」や「営業としてのプロ意識」を、より濃厚に伝えることもできるでしょう。

もちろん、営業やサービス業にとどまらず、経理、開発、人事への就活でも、同じように使うことができます。「ビジネスパーソン」は就活でも有効に機能する必須用語でもあるのです。

「ビジネスパーソン」を「サラリーマン」と言い換えて使う

就活では「サラリーマン」よりも、「ビジネスパーソン」という表現を使った方が、やる気や自主性が好意的に伝わります。給料をもらって働くのではなく「働くことで稼ぐ」という思いをアピールしてみましょう。下記で伝わり方の違いをみてみます。

比較例文
  • 会社に信頼されるビジネスパーソンとして、仕事に従事したいと思います。
  • 会社に信頼されるサラリーマンとして、仕事に従事したいと思います。

ビジネスパーソンを使った方が、より好印象で相手の胸に届くのがわかります。

「ビジネスパーソン」を使った就活でのアピール例

  • 私の長所は、ビジネスパーソンに不可欠な打たれ強さが根付いている点です。
  • 企業人として、また立派なビジネスパーソンとして貢献したいと考えています。
  • 営業部のリーダーとして活躍するビジネスパーソンになることが、第一の目標です。
  • ビジネスパーソンとしての理念を忘れず、業務に取り組みたいと考えます。
  • 私のビジネスパーソンとしての心得は、迅速果断、有言実行です。

まとめ

「ビジネスパーソン(business person)」は、ビジネスマンやビジネスウーマンと代替される表現で、男女の性差なく平等に使われる言葉です。一般的には経営者や実業家をはじめ、会社員や事務員など企業で働く人、個人事業主やフリーランスで生計を立てる人などに対して、幅広く使われています。

「ビジネスパーソン」は新聞をはじめ、企業紹介や就職関連の媒体で見かけないことがないほど使われるキーワード的な言葉です。就活でも「立派な会社員として働きたい」ではなく「立派なビジネスパーソンとして働く」というように「ビジネスパーソン」という表現を要所で有効に使っていきましょう。