「キックオフミーティング」の意味とは?目的や資料の用い方を解説

社会人になってから初めて聞く言葉に「キックオフミーティング」があります。プロジェクトや事業を始める時の初期ミーティングという認識があり、リーダーや参加メンバーにとって決して無駄ではない必要不可欠なミーティングとも言われていますが、具体的な意味や目的とは何でしょうか?

ここでは「キックオフミーティング」の意味や目的の他、使用する資料やアジェンダに必要な記載項目などについてご紹介します。

「キックオフミーティング」の意味とは?

「キックオフミーティング」の意味は「計画が始まる時に行う初回イベント」

「キックオフミーティング」とはビジネス用語の一つで「計画が発足後した時に、最も初めに行なわれるイベント」のことです。

「キックオフミーティング」という言葉通り、「ミーティング」「会議」という意味合いが強いですが、基本的にプロジェクトや事業などが発足された時の「事始め」としてメンバーを集めて内容や主旨を説明するイベントを意味します。

「キックオフミーティング」は年度初め・四半期初めにも行われる

「キックオフミーティング」はプロジェクトや事業計画の初めに行われるイベントだではなく、「一般企業での年度初めや、四半期初めに行う初めのミーティング」という意味でも使われます。

「キックオフ」にはサッカーの試合で始めにボールを蹴ることを指しますが、「キックオフミーティング」も似たようなニュンスがあり、仕事始めに行う会議や集まりを総称する意味で広く使われています。

「キックオフミーティング」は英語「kick off meeting」の略称

「キックオフミーティング」とは英語の「kick off meeting」またはの略称で、現在はカタカナ語として浸透した言葉の一つです。英語でも意味は同じで「計画やプロジェクトの発足における初回ミーティング」を指し、英語圏でもプロジェクト発足後にマストで付随する重要な取り組みとなっています。

「キックオフミーティング」の目的とは?

「キックオフミーティング」の目的は「意識集中や気合い入れ」

「キックオフミーティング」は、「プロジェクトに参加するメンバーや関係者に大使、皆が同じゴールに向かって進むことへの意識を集中してもらうこと」を目的としています。

新しいプロジェクトでは内容や主旨はもちろん、参加メンバーやリーダー、扱う商品やプログラムなど、全てが異なる場合が多いです。そのため、頭の入れ替え手段として、また今までの業務に一旦区切りをつける意味でも「キックオフミーティング」は不可欠なプロセスでもあります。

また、プロジェクト成功に向けて一致団結し、ゴールに向けての士気を共有することは非常に大切なことです。リーダーにとってもメンバーが一つにまとまることで、進ちょく状況が管理しやすくなるというメリットもあります。

「キックオフミーティング」は決して時間の無駄ではない

「キックオフミーティング」は時間や労力の無駄と考える人もいるようですが、実際はそうではありません。

「キックオフミーティング」ではリーダーや責任者が「これから始めるプロジェクトについての方針や目的など」をメンバーに明確に自信をもって示す必要があります。このことによって、メンバーは「この人について行こう」と安心感を持ち、他のメンバーとタッグを組む、という基本姿勢を構えることができるようになります。

もし、「キックオフミーティング」が存在しなければ、普段は関わることのないメンバーとの意思の疎通や仲間意識が生まれてきません。有効的にプロジェクトを進める上でも「チームビルディング」の行程はマストと言えます。

「キックオフミーティング」での資料・アジェンダの活用方法は?

体制図やアクションプランを明確に提示しよう

「キックオフミーティング」ではプロジェクトに関する概要や主旨などが盛り込まれた資料やアジェンダを準備しましょう。下記で必要な内容や項目を挙げてみます。

  1. プロジェクト名
  2. プロジェクトの概要(期間、予算、場所など)
  3. プロジェクトのゴール(成果目標、完成予想図)
  4. リーダー、責任者、参加メンバー、関係者(名前、役割分担)
  5. 報国手段とルール
  6. 具体的なアクションプラン(作業項目、取り組み方、注意点)
  7. 質問事項

「キックオフミーティング」ではプロジェクトに関する全容などを項目ごとに分けて、わかりやすく説明することが大切です。しかし、必要以上の情報や社外秘にすべき内容までを掲載してしまうと、外部に漏れてしまった時にトラブルに発展する可能性がありますので、気を付けるようにしましょう。

決まっていること・決まっていないことを明確にしよう

「キックオフミーティング」の資料やアジェンダのように、アクションプランへとつながる「決まっていること・決まっていないこと」を明確にすることは重要です。事業やプロジェクト発足時には、将来的な展望やおおよその内容は持ち上がっていても、「決まっていない箇所」がいくつかあることがあるからです。

これは、プロジェクトの進ちょく状況によって変化が生じるものや、メンバーの能力や生産性の高低によって異なるため、発足時には決定できない項目などです。「キックオフミーティング」でメンバーと調整を取りながら、決定できる項目があれば書き足していき、そうでない場合は「進ちょく状況による」といったメモをつけるようにすると良いでしょう。

リーダーにとっても「これはプロジェクト開始後に見えてくる課題」というように、心構えや準備ができます。

「キックオフミーティング」の反対語は?

「キックオフミーティング」の反対は「クロージングミーティング」

「キックオフミーティング」の反対となる表現は「クロージングミーティング(closing meeting)」です。事業やプロジェクトが完結した後に行われるイベントで、目標の達成度や実際の結果を発表し、活躍した仲間に感謝の気持ちを伝える「ミーティング形式の集まり」を指します。この時、あわせて反省すべき点を積極的に掲げ、次回のプロジェクトの肥やしとすることがポイントとなります。

まとめ

「キックオフミーティング」は英語の「kick off meeting」の略称で、プロジェクトの発足時に行う初回のイベントを意味する言葉です。「キックオフミーティング」では、参加メンバーが同じゴールを共有したり、事業内容や役割分担を理解する上で重要なミーティングとなります。つまり、無駄なプロセスではないんですね。

反対語となる「クロージングミーティング」では、プロジェクトが終了し、ほっとした雰囲気になることも多いですが、反省点をまとめて改善していく努力も大切です。