世代による価値観の違いやズレのことを「ジェネレーションギャップ」と言います。若い世代の略語がクイズ問題になるなど雑学のひとつに扱われる一方で、職場では考え方の違いから確執の種になることも。
今回は、「ジェネレーションギャップ」の意味や使い方について解説。例文とともに類語や英語表記についても紹介します。
「ジェネレーションギャップ」の意味とは?
「ジェネレーションギャップ」の意味は「世代間格差」
「ジェネレーションギャップ」とは、「世代間格差」という意味で、「世代間による認識や知識の違いからくる考え方や価値観の違い」を表す言葉です。時代によって環境や生活様式は変わっています。特に家電などの発展により生活環境も目まぐるしく変化しているため、幼少期を過ごした時代の違いにより知識や価値観も変わってきます。これが「ジェネレーションギャップ」です。
職場や地域の活動などさまざまな世代が集まるところでは、世代間の考え方や認識の違いからしばしば問題が生じることもあります。
「ジェネレーションギャップ」は英語で「generation gap」
「ジェネレーションギャップ」は英語では「generation gap」と表記します。「generation」は「世代」という意味で、「gap」は「違い」や「ずれ」などの意味を持つ単語。世代間の違いやズレのことをさす言葉として、英語圏でも日本語と同様に伝わるフレーズです。
- Feel the generation gap(ジェネレーションギャップを感じます)
- bridge the generation gap(ジェネレーションギャップを埋める)
「ジェネレーションギャップ」の例
年上が感じるジェネレーションギャップ
- 学生時代にはやったドラマや音楽を若い世代は知らなかった。
- 今は女優で活躍している人が、若い頃はアイドルだったことを知らないと言われた。
- 略語が多くて何をしゃべっているのかわからない。
- 仕事が終わっていないのに定時になったら帰るなんて、昔では考えられなかった。
- 子どものころからパソコンやスマホがあったらしい。
年下が感じるジェネレーションギャップ
- ペーパーレスの時代なのに、何でも紙に印刷するように言われる。
- 便利でお得なキャッシュレスなのに、使い方がわからないからと現金にこだわる人がいる。
- 会話に出てくるドラマや芸能人が誰だかわからない。
- 欠勤の連絡をメールで送ったら上司に怒られた。
- 飲み会の誘いを断ると「先輩の誘いは断らないものだ」と言われた。
「ジェネレーションギャップ」の使い方と例文
価値観の違いや略語が問題になることも
世代間の価値観や認識の違いから、お互いの主張が伝わらずにすれ違いや確執を生むなど、「ジェネレーションギャップ」は人間関係においてしばしば問題となることがあります。考え方や価値観はもちろん、その世代間でしか伝わらない言葉や略語などは、使う相手によっては内容が伝わらなかったり反感をかったりすることもあるため、注意が必要です。
特に職場においては、若手世代と管理職世代との間に「ジェネレーションギャップ」が生じることが多くあります。管理職世代が使う「最近の若い者は」というフレーズはいつの時代でも耳にするものですが、若い世代も上司の考え方や常識が理解できず困ることもあるようです。
「ジェネレーションギャップ」はクイズにもなる
テレビ番組や雑誌などで、世代間の認識や知識の違いである「ジェネレーションギャップ」をクイズの題材にするなど、雑学のひとつとして扱われています。さまざまな世代の話題を扱うことになるため、「ジェネレーションギャップ」を使ったクイズ番組は、家族など世代の違う人が一緒に見るのにもおすすめのコミュニケーションツールです。
「ジェネレーションギャップ」を使った例文
- あの俳優が昔はアイドルだったのを知らないだなんてジェネレーションギャップだな。
- 若い人が使う略語を聞くとジェネレーションギャップを感じるよ。
- 自分の常識が若手社員に通じなくてジェネレーションギャップに悩む。
- ジェネレーションギャップを埋めるためにもしっかりとコミュニケーションを取ろう。
- 私の時代とは育った生活環境が違うのだからジェネレーションギャップがあるのは当たり前だ。
「ジェネレーションギャップ」の類語・類義語は?
「カルチャーショック」とは「異文化の慣習に驚くこと」
「カルチャーショック」とは、「自分とは違う文化や慣習などに接したときに感じる衝撃や驚きを感じること」です。初めて訪れた国の生活様式や考え方などが自分の今までの常識とは違うことが多い場合、戸惑ったり驚いたりするでしょう。海外に限らず日本国内でも、地方によっては驚くような風習や慣習がある場合も。そうした異文化に対する驚きや戸惑いなどを「カルチャーショック」と言います。
「ジェネレーションギャップ」は「世代間の違いやズレ」をさしますが、「カルチャーショック」は「文化が違うことで生じる生活様式や考え方の違いに対する驚きや戸惑い」をさす言葉です。
- 初めての海外留学で、何もかも違う生活様式にカルチャーショックを受けた。
- 都会で育った私にとって山深い一軒家での生活はかなりのカルチャーショックです。
まとめ
「ジェネレーションギャップ」とは「世代間による生活環境などの違いで起こる考え方や価値観の違いやズレ」をさす言葉です。和製英語ではないため、英語でも同じく「generation gap」と表記します。
職場では若手世代と管理職世代との間に、しばしば「ジェネレーションギャップ」が生じ誤解や確執が生まれることもあります。自分の世代では通じる言葉や考え方も、相手によっては伝わらないことがあると意識するだけでも、その関係性は変わってくるでしょう。円滑なコミュニケーションを行うためには、「ジェネレーションギャップ」を理解することが重要です。