「濡れ衣(濡衣)」の意味とは?使い方の例文や類語「冤罪」も解説

「濡れ衣(濡衣)」とは「無実の罪」を意味する言葉です。「濡れ衣を着せる」のように使う「濡れ衣」ですが、なぜ「無実の罪」を「濡れた衣」と表すのか疑問に思う人もいるでしょう。この記事では「濡れ衣」の読み方や語源、使い方の例文を解説します。くわえて、類語「冤罪」との違いや英語表現も解説しましょう。

「濡れ衣(濡衣)」の意味や読み方とは?

「濡れ衣」の意味は「無実の罪」

「濡れ衣(ぬれぎぬ)」とは「無実の罪」または「心当たりのない悪い噂や評判」を意味する言葉です。やってもいない罪の犯人に仕立てあげられたり、身に覚えのない噂を流されたりする状況を表します。

法に触れるような大きな罪から、「悪口を言った」や「物をなくした」などの日常的な悪事へも使用されます。

濡れ衣・濡衣(ぬれぎぬ)

  1. 無実の罪。
  2. 心当たりのない悪い噂や評判。

読み方は「ぬれぎぬ」で、「濡衣」とも書く

「濡れ衣」の読み方は「ぬれぎぬ」です。「衣」は「ころも」とも読むことから「ぬれごろも」と読まれることもありますが、意味に違いはありません。また、「濡れ衣」は「濡衣」とも表します。辞書にも記載されている表記ですが、一般的には「濡れ衣」が使用されます。

「濡れ衣」の語源は諸説ある

「濡れ衣」の語源は諸説あります。なかでも有力なのが、ある男と再婚した継母が先妻の娘Aに嫉妬して、無実の罪を被せたという説です。父親の再婚相手である女は、前の妻との間にできた娘Aの美しさを、とても妬んでいました。

そこで、継母は漁師を雇い「娘Aに釣り衣(つりぎぬ)を盗まれた」と嘘の証言をしてもらったのです。父親は嘘とも知らず継母の話を信じ、盗んだことに激怒して娘Aを切り捨ててしまいます。この話から、「無実の罪」という意味で「濡れ衣」が使われるようになったのです。

「濡れ衣(濡衣)」の使い方と例文

罪を着せられる状況で使う

「濡れ衣」はやってもいない罪を着せられる状況で使用されます。たとえば、会社が所有している車に傷がついていたとしましょう。たまたま前日に乗ったのがAさんだったというだけで、「君がやったのだろう」と上司に言われたとします。

無実のAさんに「車を傷つけた」という罪を被せている状況は、まさに「濡れ衣」です。

「濡れ衣を着せる」は「無実の罪を着せる」を表す

「濡れ衣」のよくある使い方の1つが「濡れ衣を着せる」です。「濡れ衣を着せる」とは「無実の罪を負わせること」「根拠のない噂や悪い評判をたてること」を意味します。「濡れ衣を着せる」の形でよく使われますが、「濡れ衣だ」のように「濡れ衣」単体でも使用されます。

例文

・何も知らない彼女に、濡れ衣を着せるなんて許さない。

・相手の地位を奪うために、濡れ衣を着せたそうだ。

「濡れ衣を着る」「濡れ衣を着せられる」のように使用

「濡れ衣」には「濡れ衣を着る」や「濡れ衣を着せられる」などの使い方もあります。「濡れ衣を着る」と「濡れ衣を着せられる」はどちらも「無実の罪を着せられる」「根拠のない噂や悪い評判をたてられる」を意味します。

例文

・彼のためなら、濡れ衣を着ることも厭(いと)わない。

・濡れ衣を着せられそうになったため、とっとと退散した。

「濡れ衣」を使った例文

  • わたしに濡れ衣を着せるために、色々と下準備をしていたらしい。
  • 他人に濡れ衣を着せたところで、すぐにばれるだろうに。
  • 家族の濡れ衣を晴らすために、わたしは行動した。

「濡れ衣(濡衣)」の類語とは?

「濡れ衣」の類語は「冤罪」

「濡れ衣」の類語には「冤罪(えんざい)」が当てはまります。「冤罪」とは「無実の罪」を意味する言葉です。「濡れ衣」と「冤罪」は「実際には犯していないことを、犯したとされること」という意味が共通しているため、言い換えてみましょう。

例文

・加害者側の家族は、いまだに冤罪ではないかと疑っているらしい。

・冤罪により何人の人生が台無しになったか。

「濡れ衣」と「冤罪」の違いは罪の大きさ

「濡れ衣」と「冤罪」の違いは「被せられる罪の大きさ」にあります。「冤罪」は法律用語であるため、法に触れるような罪に対して使用されます。一方で「濡れ衣」は、法に触れるような罪から日常で起こるような些細な罪にまで使用されるのです。

「濡れ衣(濡衣)」の英語表現とは?

「濡れ衣」は英語で「False accusation」

「濡れ衣」の英語表現には「False accusation」が適しています。「False accusation」とは「免罪」「濡れ衣」を意味する表現で、「False」が「誤り」を、「Accusation」が「告発」「非難」をそれぞれ意味します。

例文

・I was falsely accused to him.

意味:わたしは彼に濡れ衣を着せられた。

仕事で濡れ衣を着せられたときの対処法

冷静に状況を把握することが大切

仕事ではいくつものトラブルに見舞われるもので、なかには「濡れ衣を着せられた」という人もいるでしょう。濡れ衣を着せられた場合、冷静に自分が置かれている状況を把握することが重要です。

やってもいないことの犯人に仕立てあげられると、焦りから「自分は知らない!」と大声を張り上げたくなる気持ちも分かります。しかし、一旦冷静になって「自分はその時間○○をしていたため、自分ではない」と理由をつけて否定することで、周囲の認識も変わってくるのです。

まとめ

「濡れ衣」とは「無実の罪」または「心当たりのない悪い噂や評判」を意味する言葉です。「濡れ衣だ」のように単体で使用することもありますが、多くが「濡れ衣を着せる」の形で使われます。

類語には「冤罪」が当てはまるため、言い換えてみましょう。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。