災害時に「ライフライン」という言葉がよく使われています。しかし、意味をしっかり理解している人は少ないかもしれません。意味や類語、ライフラインを支える仕事を確認しましょう。また、英語が元になっていますが、英語圏と日本では一般的に使われる意味が違います。英語としての意味もご紹介します。
「ライフライン」とは?
「ライフライン」の意味は”生活に必須の設備や機能”
「ライフライン」の意味は“生活に必須の設備や機能”です。具体的な内容は国や地域によって変わります。例えば、日本ではインターネット通信は重要なライフラインのひとつですが、スマートフォンやパソコンの普及率が低い国では重要度が大きく下がるでしょう。
他にも「命綱」や「物資補給路」という意味もありますが、こちらの意味で使われることはあまりありません。
現代日本の「ライフライン」と支える仕事
現代日本でライフラインと呼ばれる代表的なものと支えている仕事・企業を一覧にしました。
「ライフライン」の使い方と例文とは?
「ライフライン」は災害に関する話題に使用する
「ライフライン」は災害・防災に関する話題で使用します。ライフラインに問題がおき、電気や水道などが利用できなくなることを「ライフラインが止まる」「ライフラインが遮断」のように表現します。元通りに戻った際は「ライフラインが復旧する」です。
「ライフライン」を使った例文
「ライフライン」を使った例文をご紹介しましょう。
- ライフラインが停止したと想定して、大掛かりな防災訓練が行われた。
- 外出先で被災しライフラインが遮断しても何とかなるよう、防災グッズを携帯している。
- 地震から2ヶ月が経ち、ようやくライフラインが完全に復旧した。
「ライフライン」の類語・言い換え表現とは?
「ライフライン」の類語は”インフラ”
「ライフライン」の類語は”インフラ”です。「インフラストラクチャー」の略で、経済や産業、生活などの基盤を形成するものに使われます。注目するものによって「インフラ」の内容や種類が変わります。例えば、発電所は家庭のことを考えると「生活インフラ」、工場のことを考えると「産業インフラ」です。
「ライフライン」は”生活インフラ”と言い換えることもできます。ただし「ライフライン」の方が浸透しているため、無理に言い換える必要は薄いでしょう。
日本語の言い換え語は「生活線」
「ライフライン」を日本語で言い換えると”生活線”になります。「ライフライン」という言葉が浸透する前に使っていたようです。「生活線」は最近の辞書にあまり掲載されていないため、知らない人が多いと考えられます。
ただし、年配の方の場合は「生活線」の方がなじみがあるかもしれません。念のため意味を把握しておくと良いでしょう。
「ライフライン」は日本語に言い換える必要はあまりない
「ライフライン」を日本語や他のカタカナ語に言い換える必要はあまりありません。役所のWebサイトでも使用されている単語のため、一般的に浸透していると考えられます。会話や文章にそのまま使って問題ないでしょう。
通じなかった場合、別の言葉を探すより「電気や水道が止まることです」と意味を伝えた方が分かりやすいかもしれません。
「ライフライン」の英語表現とは?
英語「lifeline」の意味は”命綱”
英語の「lifeline」は登山や船舶などで使う”命綱”や”救命ロープ”という意味で使われています。他にも「頼みの綱」や手相の「生命線」として用いられます。日本と同じ意味で使われることは一般的にはありません。
ただし、工学分野など、一部の専門分野では日本の「ライフライン」と同じ意味で使われることもあります。
「ライフライン」を伝えたい場合は”Utilities”
「ライフライン」を英語で伝えたい場合は”utilities”が使用されます。「公共サービス」という意味のある”utility”の複数形です。電気・ガス・水道と複数あるため、複数形で使用されます。
まとめ
「ライフライン」とは、”生活に必須の設備や機能”のことです。電気、ガス、水道などが含まれ、一部でも停止すると日常生活に支障が出てしまいます。
あって当たり前、と思うのではなく、ライフラインを支える仕事に感謝を忘れないようにしたいものです。また、災害などによるライフライン停止にも常に備えておきましょう。
照明や空調、冷蔵庫など、日々の生活は多くの電化製品に支えられています。
コンロや暖房に使われます。ガス管で家庭に送られる都市ガスと、ボンベで運ばれるLPガスに分かれます。
飲料水だけでなく、シャワーやトイレなど衛生面にも重要です。
企業のシステムはインターネットを使用するものが多くあります。個人でも情報収集や安否確認のために大切なものです。
飲料や食品などの物資がスムーズに運ばれることもライフラインに含まれます。トラックなどが走るための道路も重要です。