離職票の理由の重要性とは?受給資格者の種類と訂正方法も解説

離職票に記載される退職理由は失業手当の給付内容と関係するため重要な項目なのですが、もしも間違いがあった場合にはどのように対処すればいいのでしょうか。

今回は、離職票の退職理由の重要性と、失業手当を受ける際に区分される受給資格者の特徴に併せて、離職票の退職理由に間違いがあった場合の訂正方法を解説します。

離職票の離職理由がなぜ重要なのか

「離職票」には離職理由が記載される

「離職票」とは、失業手当(雇用保険の基本手当)の受給手続きに必要な書類で、ハローワークによって発行されます。離職票には個人情報から退職直前の6ヶ月分の給与の他に、離職理由も記載されます。

離職理由は「雇用保険被保険者離職票-2」(略して「離職票-2」)に記載されるのですが、箇条書きされている理由から選び、さらに具体的な事情として理由を追記することもできます。この離職理由は退社する会社によって作成および提出された「離職証明書」を基にハローワークによって記述されています。

離職理由で失業手当の日数が変わる

離職票に記載される離職理由によって、受給できる失業手当の金額や日数が変わります。そのため離職理由は退職者にとって大切な項目です。

自己都合により退職したのであれば、3ヶ月の給与制限が付きすぐに失業手当を受け取れません。しかし、自己都合でも病気やけがなど退職しなくてはならない正当な理由があると認められれば7日間の待期期間後に失業手当の給付が始まります。

このように離職理由によって失業手当の支給時期などに影響するため、離職理由が重要になってきます。

虚偽の離職理由は罰則の対象

早く失業手当をもらいたいために退職者が会社都合の退職だと偽ったり、会社側も助成金を得るために退職理由を自己都合だと偽って報告したりすると、罰則の対象になります。

離職理由が虚偽だと判明すると雇用保険法に違反したことになり、罰則として事業主と退職者の両方に6ヶ月以下の懲役、または事業主に30万円、退職者は20万円の罰金が科せられることがあります。

離職理由別の受給資格者とは?

ここで離職理由によって区分される「一般受給資格者」「特定理由離職者」「特定受給資格者」の3種の受給資格者の特徴を紹介します。どの受給資格者に区分されるかによって、失業手当の条件が変わります。

「一般受給資格者」とは自己都合の退職者

「一般受給資格者」とは転職、結婚、引っ越しなど個人の意志によって退職する人が対象です。雇用保険に1年以上加入していれば、給付制限の3ヶ月以後に失業手当は受給されます。

失業手当の給付日数は、65歳未満で勤続年数が10年未満なら90日、10年~20年未満なら120日、20年以上なら150日のように勤続年数と年齢によって給付日数は変わります。

「特定理由離職者」とは病気など正当な理由の退職者

「特定理由離職者」とは一般受給資格者のように自己都合での退職ですが、病気やけが、育児、出産、介護など正当な理由として認められた人が対象です。雇用保険の加入は6ヶ月以上で、給付制限なしで失業手当を受けられます。

「特定受給資格者」とは会社都合により解雇された退職者

「特定受給資格者」とは会社の倒産や雇い止め、給与が大幅に削減されるなど会社の都合により退職せざる負えない人が対象です。雇用保険に6ヶ月以上加入していれば、給付制限なく失業手当が受給できます。

失業手当の受給日数は、勤続年数が1年未満なら65歳未満の誰もが90日です。しかし勤続年数が1年~5年未満だと30歳未満なら90日ですが、45歳~60歳未満だと180日など年齢と勤続年数によって変わります。

失業手当の総額は年齢・給付期間・賃金日額で変わる

失業手当としてもらえる金額は、退職者の年齢と給付期間と併せて、退職した会社の過去6ヶ月の給与から割り出される日額の賃金により算出されます。

目安として、賃金日額の50%~80%分が失業手当としてもらえる日額であり、この日額に該当する受給資格から導き出される退職者の年齢に応じた給付期間を掛け合わせると、失業手当の総額がわかります。

一般受給資格者で29歳以下、月給が24万円だった人の失業手当額

賃金日額=240,000 × 6 ÷ 180 = 8,000(円)

失業手当の日額 = 8,000 × 50%~80% = 4,000~6400(円)

失業手当の総額は、失業手当の日額に給付期間になる日数をかけて算出される。

正確な失業手当の日額は、ハローワークで確認できます。

離職票と求職の意志があって失業手当は受けられる

失業手当はハローワークに離職票を提出するだけでなく、求職手続きをして次の仕事を探そうという意思があることが前提です。ただ離職票を提出するだけでは失業手当を受けられません。

離職理由の変更・訂正方法とは

離職理由が違うときはハローワークが事業主に確認

離職票の離職理由に納得がいかないときには、退職者は離職票-2の右下にある「事業主が〇を付けた離職理由に異議」の項目で「有り」を囲むことで同意しない意思を示します。すると、ハローワークは事業主に退職者が離職理由に同意していないことを連絡します。

補正書により離職票を訂正する

事業主は記載内容の不備や誤りを確認した場合には、訂正内容をハローワークに報告します。「雇用保険被保険者離職票記載内容補正願」と呼ばれる書類に訂正内容を記載し、併せて保管してあった離職証明書と被保険者資格喪失確認通知書も提出します。

理由書で不備はないと報告することもできる

もしも事業主として退職者が異議を唱えた離職理由に間違いがないと判断するならば、事業主はその旨を理由書によりハローワークに報告します。退職者の退職に至った理由などを細かく説明して、離職票に不備はなかったことを伝えます。

事業主からの報告を受けて、最終的な判断はハローワークによって行われます。

まとめ

離職票に記載される離職理由は失業手当の給付に影響するため、離職票をハローワークに提出するときには離職理由をしっかりと確認します。もしも間違いがあればハローワークを通して会社にその旨が告げられますので、慌てずにハローワークに相談しましょう。