「地震雷火事親父」の意味とは?ことわざの使い方と英語も解説

「地震雷火事親父(じしんかみなりかじおやじ)」ということわざがあります。一般的には父親の怖さはこれらの災害に匹敵するものという意味で使われますが、一体由来はどのようになっているのでしょうか?

ここでは、「地震雷火事親父」の意味と由来、使い方や英語表現を中心に、いつから最後の部分が災害に関係のない「親父」に変わったのか?という点を含めてご紹介します。

「地震雷火事親父」の意味と由来とは?

「地震雷火事親父」の意味は「父親は災害の脅威に匹敵する」

「地震雷火事親父」は、「親父(父親)というものは、地震や雷、また火事などの災害と同じくらい怖いものであるという意味を持ちます。

これらの災害は自然が起因するものであるため、人の手ではほぼどうすることもできないものです。また、一旦、起こってしまうと止めることができず、逆らうことができない恐ろしいものとして代表されます。つまり「地震雷火事親父」は、それくらい「親父」の存在も恐ろしく逆らえないものである、という意味で使われることわざとなります。

「地震雷火事親父」の由来は「家父長制のあり方」

「地震雷火事親父」は、父親が絶対なる権限を持つ「家父長制」のあり方に由来を持ちます。

「家父長制」とは父系によって機能する家族制度のことで、家長である父親が家族のメンバーを統率する家族のあり方を指し、このような道理や理論を軸とする社会的制度を表します。

「家父長制」でいう「親父」は家族内で権力や権限を絶対的に持つため、逆らうことなど到底できません。転じて、世にも恐ろしい「地震雷火事」に続くに匹敵する恐ろしい存在として「親父」が使われるようになったと言われています。

「親父」はもともと「大山嵐」だった

由来での説明に続きますが、「地震雷火事親父」の「親父」の部分は、もともと台風を表す「大山嵐(おおやまじ)」だったとも言われています。これが、いつからか家父長制での最も恐ろしい存在「親父(おやじ)」へと変化したものという説もあります。

しかし、あくまで俗説であり、いつからそうなったかは定かではありません。

「地震雷火事親父」の使い方と例文

「地震雷火事親父」を使った例文

  • 部長に意味もなくつっかからない方がいいよ。普段は冷静さを保っているけど、怒るとあとが大変だから。ほら、地震雷火事親父っていうでしょう。
  • 地震雷火事親父っていう言葉知ってる?まだ高校生なんだから、門限を守らないとお父さんに厳しいお説教を食らうわよ。
  • 経理のAさん。地震雷火事親父じゃないけど、月末までに交通費の請求をしないと部署まで怒鳴りに来るらしいよ。

「地震雷火事親父」にはバリエーションがある

「地震雷火事親父」ということわざには、「地震雷火事」の部分はそのままで「親父」の部分を別の言葉に変えたいくつかのバリエーションが存在します。下記で例を挙げてみます。

バリエーション例
  • 地震雷火事女房:女房というものは、災害に匹敵するほど恐ろしいものである
  • 地震雷火事津波:津波というものは、世にも脅威的なものである。

その他、「地震雷火事〇〇」というように、自分が怖いと思うもの、また怒らせると大変なことになるような人を「地震雷火事〇〇」に当てはめて、表現することもあります。この場合「この人を怒らせると厄介なことになる、だから逆らわないほうが良い」というニュアンスを持って使われます。

言い換えの例
  • 地震雷火事課長:課長を怒らせると大変である。
  • 地震雷火事彼女:彼女を怒らせると取り返しがつかない。
  • 地震雷火事ひ熊:人を襲う可能性があるひ熊には注意しよう。
 
 

「地震雷火事親父」を英語にすると?

英語では最も恐ろしいものを挙げて言う

「地震雷火事親父」とは、いわゆる日本国内で最も恐ろしいとされているものを4つ挙げたことわざです。海外でも似たようなフレーズはありますが、父系の社会が浸透していない国や、男女平等を鼻から重んじる国では「親父」の部分はあまり使われないかもしれません。

たとえば「地震雷火事親父」を英語に直訳するなら下記の2つになります。

  1. Earthquakes, thunder, fire and fathers.
  2. The father is feared as much as the natural catastrophe(or disaster) such as an earthquake, thunderstorm and fire.

しかし「父親が恐ろしいもの」という概念がない国ではピンとこないかもしれません。それなら、海外で恐れられている「津波(tsunami)」「竜巻(tornade)」「洪水(flood)」「台風(typhoon)」などを挙げて、相手に意味が通じるようにした方が丁寧でしょう。

「地震雷火事親父」を使った英語例文

  • You know like tsunami, tornado and typhoon, my wife is the scariest thing that you can ever imagine.
    津波や竜巻、台風とかって本当に恐ろしいよね。僕の妻もそれに匹敵するくらい怖い存在なのよ。
  • Don’t upset your manager. He could be feared as much as common natural disasters like tsunami, tornado and flood.
    マネージャーを怒らせないように。津波、竜巻、洪水などの自然災害と同じくらい恐ろしいから。

まとめ

「地震雷火事親父(じしんかみなりかじおやじ)」ということわざは、家父長制において父親は最も恐ろしい存在であるというところから、「親父」は「地震・雷・火事」などの災害に匹敵するくらい恐れられているという意味で使われます。

由来については、もとは台風を意味する「大山嵐(おおやまじ)」であったのが、いつからか「親父」に変化したという説が濃厚ではあるようです。

「地震雷火事親父」は自分が恐れるもの、怒らせたら面倒になる人に対して使われます。親父の部分をアレンジして、自分なりに「地震雷火事〇〇」と表現してみましょう。