「深慮遠謀」の意味とは?使い方の例文・類語と対義語も紹介

「深慮遠謀」という言葉をご存知でしょうか?将来への深いはかりごとに対して使われる言葉ですが、日常生活やビジネスでもよく使われる四字熟語でもあるため、正しい意味を理解しておくことが大切です。

ここでは「深慮遠謀」の意味をはじめ使い方の例文、類語と対義語などについてわかりやすくご紹介します。社会人の方は仕事での心得としてもマスターしておきたい四字熟語となります。この機会に意味を正しく理解しておきましょう。

「深慮遠謀」の意味とは?

「深慮遠謀」の意味は「深く綿密なはかりごと」

「深慮遠謀(しんりょえんぼう)」とは「深く綿密なはかりごと」を意味します。先のことまで計画を綿密に立てて、将来を見据えるという意味で使われる四字熟語で、はるか先の未来について深く考えをめぐらせることを表す時に使われます。

「深慮遠謀」は深く思いをめぐらし、先のことに対して欠陥のないようにプランを立てること、また将来において抜かりなく徹底的に熟考する様子を表す言葉です。

ちなみに「深慮遠謀」の「深慮」とは「深く思考をめぐらすこと」、また「遠謀」は遥か先のことを見通して計画を立てることを意味します。

「遠謀深慮」との違いはほぼなし

「深慮遠謀」とほぼ同じ意味で使われる四字熟語に「遠謀深慮(えんぼうしんりょ)」があります。「深慮」と「遠謀」の組み合わせをひっくり返した四字熟語で、非常に似た言い回しとなりますが、同義語として併せて覚えておきましょう。

「深慮遠謀」の使い方の注意点と例文

ビジネスでは「ぬかりない策略」というニュアンスも

深いはかりごとや、将来を見据えて慎重に考えをめぐらすことを意味する「深慮遠謀」は、日常生活の他、ビジネスシーンでも使われることがあります。

ことにビジネスシーンでは、先のことを深く考えて綿密に計画を立てることという意味に加えて「ぬかりなく策略を立てる」というニュアンスが強まります。つまり、ライバルや競合の考えや行動を見据えて用意周到にぬかりなく策略を練る、という意味合いが強調されるということです。

例文
  • ライバルに勝つためにも、今回のプロジェクトは深慮遠謀に進めて行こう。
  • 深慮遠謀に行けば、競合相手にスキを狙われることもないだろう。

人に対して使う時は相手に気を付ける

「深慮遠謀な人」「深慮遠謀なタイプ」というように、「深慮遠謀」は人の性質や性格などを表す時にも用いることがあります。しかし「深慮遠謀」にはポジティブなニュアンスだけではなく、ネガティブな意味合いでも使われることがあるため、使う相手には注意が必要です。

たとえば「取引先の担当者は深慮遠謀で、何を考えているかわからない」という例文からは、「取引先の担当者は腹黒くて考えが読めない。ポーカーフェイスを貫いている」と言ったニュアンスが生まれてきます。この場合は、ややネガティブな印象を持って使われてます。

例文
  • M&Aでの事業継承では、深慮遠謀を貫く合併先の魂胆がまったく見えてこない。
  • 深慮遠謀を装っているのか、双方の利益を追求しているのか、考えが掴めない。
 
 

「深慮遠謀」の類語と対義語とは?

「深慮遠謀」の類語は「百術千慮」「千思万考」

「深慮遠謀」の類語は、意味がほぼ同等となる「遠謀深慮」の他、「百術千慮(ひゃくじゅつせんりょ)」や「千思万考(せんしばんこう)があります。「百術千慮」はあらゆる手段や方法を探り深く考えること、「千思万考」は色々と考えを巡らすことを意味するため、文章に合わせてしっくりとくる方を選び「深慮遠謀」と言い換えることができます。

「深慮遠謀」との意味の違いを細かく分析すれば、「遠謀」が持つ将来のことを考えに入れて計画を練る、という部分でのニュアンスが「百術千慮」や「千思万考」にはやや薄いと言えます。

例文
  • 深慮遠謀を持ってことに当たれ。
  • 百術千慮を持ってことに当たれ。
  • 千思万考を持ってことに当たれ。

「深慮遠謀」の対義語は「短慮軽率」

「深慮遠謀」の対義語は「短慮軽率(たんりょけいそつ)」です。「短慮軽率」とは先のことを考えず軽はずみに行動したり、浅はかなことをするという意味があります。物事の成り行きや結果を熟思せず、思いつきや気分次第で決めてしまうようなことを表します。

「短慮軽率」は将来を深く考えない、先のことに目を向けず、目先だけを考えて責任のない行動を起こす様子を表す時に使われる言葉ですが、良い意味で用いることはほとんどありません。

「短慮軽率」は人の性格や行動パターンをネガティブに示す時に多く使われますが、周囲に短慮軽率であることを注意されたら、自分の行動を見直すことが必要です。また、逆に「短慮軽率にならないように」と注意喚起を促す意図で使われることもあります。

例文
  • 新人のAは短慮軽率な行動がしばしば見られる。
  • 仕事に対しては短慮軽率にならないよう、細心の注意を払うべきだ。

まとめ

「深慮遠謀(しんりょえんぼう)」とは、深いはかりごとや将来のことを考えに入れて計画を練ることを意味します。

ほとんどの場合「思慮深く、失敗をしないように先のことを考える」というポジティブなニュアンスで使われます。しかし、ビジネスシーンや取引の場面では相手の腹黒さやよこしまさを表すことがあるため、言葉を用いる相手に注意するようにしましょう。