「無邪気」の意味とは?使い方の注意点と例文・英語もあわせて紹介

「無邪気(むじゃき)」という言葉は、あどけなく元気に振舞う子供や、悪気のない素直な人に対して使われる言葉です。普段の生活でも無意識のうちに放たれる表現ですが、使い方を誤ると相手に誤解を与えてしまうことがあります。

ここでは「無邪気」の意味と使い方の注意点、英語表現についてご紹介します。

「無邪気」の意味とは?

「無邪気」の意味は「あどけなく素直であること」

「無邪気」とは、「あどけなく素直であること」を意味します。主に子供や若者に対して好意的な意味で使われ、行動や考えなどに捻じれた感情や気持ちがなく、率直で悪気のないさまを表します。

「無邪気」の「邪気」とは、もともと病気や良からぬことをもたらす悪きを意味します。この言葉に否定の「無」をつけて「悪気がないこと」「捻じれがなく害のないさま」という意味になります。

「あどけなく可愛らしいこと」の意味もある

また「無邪気」には、あどけないさま、可愛らしいさまという意味もあります。赤ちゃんの屈託のない笑顔や、子供が無心に何かに取り組む姿など、大人から見てあどけなく、何とも可愛らしい様子に対して使われます。

「無邪気」は、まだ世慣れをしてない純粋な様子や、世俗的ではないことを意味し、心が清く素朴であり、経験がまだまだ少ない人に対して用います。しかし、行動と考えが良い意味で単純であり、物事を信じやすいというニュアンスも含まれます。

「行動や考えが浅はかなこと」の意味ではネガティブなニュアンス

「無邪気」には「行動や考えが浅はかなこと」という意味も持ち併せています。深く物事を考えず、思慮に欠けることを意味します。

この場合、主にしっかりとした考えや行動を持つべき大人に対して、言動に慎重さがない、また物事への見解や解釈に深みがないという、ややネガティブなニュアンスで使われます。

前述の意味とは異なり、「無邪気」には、成人が上滑りで表面的な考えを持つこと、薄っぺらで上っ調子であること、という意味もあります。つまり、人に対して使う時は、ちょっと間が抜けていて、おめでたい人というニュアンスがあります。

「無邪気」の使い方の注意点と例文

「無邪気」が持つネガティブな意味に気を付ける

「無邪気」とは悪気がなく素直であること、また、あどけなく可愛らしいさまを意味する言葉です。「無邪気」は言ってみれば、相手の曲がりのない気性やそのさまを褒めるようなニュアンスで使われることが多いです。

しかし、文脈によっては「考えに深さがない」「考え方が単純である」という、ややネガティブな意味合いで使われることもあります。つまり、使い方や言い方によっては相手を非難するような響きで伝わってしまうことがあるということです。

たとえば、社会人になってから「無邪気」という言葉を使う時は、相手や状況に配慮をするようにするべきでしょう。「あの人の行動は無邪気過ぎる」「無邪気な発言にがっかりした」という文脈を例に挙げれば、「無邪気」を「浅はかな行動や考え」という意味で使っていることになります。

「無邪気」を使った例文

  • 小学校の運動会で、無邪気に走り回る子供達の姿が多く見られた。
  • 彼女の無邪気な仕草に、僕は何も言えなくなった。
  • 仕事で疲れて帰ってきても、無邪気に笑う我が子に心も和む。
  • 会議では、同僚の無邪気な意見にガッカリさせられた。
  • 無邪気な営業を繰り返していても、成績は上がらないよ。
  • 取引先と言い合いになるとは、やはり無邪気にも程があるのではないか?

「無邪気」の類語とは?

「天真爛漫」は「純真そのものであること」

「天真爛漫(てんしんらんまん)」とは、自分の思った通りに行動し、純粋で明るいことを意味します。言動や振る舞いがサッパリとしていて、生まれつきの素直な心である様子を表し、主に幼児や子供に対する褒め言葉としてポジティブな意味で使われます。

一方、大人に対して使う時は「まるで子供のよう」「軽率で物事を深く考えない」と言ったニュアンスを含むことがあります。

例文
  • 私の娘は天真爛漫を絵にかいたような性格である。
  • ゴルフをしている時の部長は、職場の雰囲気からは想像できないほど天真爛漫である。

「天衣無縫」は「飾り気がなく無邪気なこと」

「天衣無縫(てんいむほう)」とは、「飾り気がなく無邪気なこと」を意味します。物事に技巧を加えず、あくまで自然であること、また文章や話し方がわざとらしくないことを表す言葉です。

「天衣無縫」は「天真爛漫」に極めて近い意味を持ちますが、「天女の衣につぎはぎや縫い目などがなくスムーズであること」という語源を持つため、「天衣無縫」の方が詩的・文学的なニュアンスがあるでしょう。

例文
  • 彼女の話し方は、まさに天衣無縫でごく自然である。
  • 天衣無縫というべく、トップモデルは堂々々とランウェイを歩くものだ。

「イノセント」は英語で「無邪気・うぶ」

「イノセント」とは英語の「innocent」のことで、「無邪気」「うぶ」「純真」などの意味を持ち、カタカナ語としても日常生活に浸透している言葉の一つです。

また、やや皮肉めいたニュアンスで「無知」「世間知らず」「だまされやすい」、加えて法律用語では「無実」「潔白」という意味も持ち併せています。

例文
  • 彼のイノセントな表情に、罪を疑う気持ちすら湧かなかった。
  • この世が全てイノセントな世界なら、それだけ平和で温かいだろう。

まとめ

「無邪気(むじゃき)」は、可愛らしくあどけないこと、捻じれた感情や考えがなく素直であること、また言動が浅はかで深みのないことを意味する言葉です。

赤ちゃんの笑顔や子供が無心に何かに取り組む姿は、まさに「無邪気」の典型パターンでしょう。先のことや周囲を心配することなく、物事への悪意を持つこともない姿は「無邪気」そのものであり、大人から見ても微笑ましいものです。

しかし「無邪気」には「軽率で薄っぺらい」と皮肉めいた意味もあるため、成人し社会人になってからは、あまり良い意味で使われることはありません。意味と使い方をマスターして、相手に誤解を与えないようにしましょう。